2016/07/07 のログ
ご案内:「研究区・異能研究特室」にダリウスさんが現れました。
■ダリウス > 「さて、こんなところで今日はおしまいにしまよう。お疲れ様でしたみんな休んでください」
室長の声がかかり、室内は緊張感の解けた声色で染まる
あるものは退席し、あるものは最後のチェック
あるモノは充電に向かい、またアルモノは大きな試験管へと戻っていく
異能研究特室の日常である
■ダリウス > 「Amnesia、今日で何日目でしたっけ」
データのバックアップ作業を続ける一体のアンドロイドへと声をかける
『8日が経過しました』
抑揚のない、無機質な声が返ってくる
「8日か…変化は?」
『ありません』
淡々としたその答えにやれやれと肩を竦めた
■ダリウス > 「おかしいな、調剤は完璧だし希釈しているとはいえそろそろ何らかの変化は出てもいいんだけど」
何やら辻褄が合わないのか、
納得いかなさげな様子で椅子の背凭れを軋ませる
「誰かが氷架の異能に手を加えた…なんてことはないですよね?」
『研究区のデータベースにはその情報は存在しません』
■ダリウス > 「(氷架の異能には制限が存在しない、それは照明済みだ)」
顎先に手を当て、考えに耽る
「(『進化の秘薬』と同等のモノは作れている。
暴走こそ起こさなくとも、日々異能の力を当たり前に使用する氷架に変化が起きないわけはない)」
■ダリウス > 「(ニルヤカナヤのアルバイト仲間として送り込んだ研究員の報告によれば、賄いに見せかけた投与は全て成功)」
トントン、と机を叩く
何一つ不確定な要素がない
薬に関しても十分に実証済みのものだ
「誰かがリミッターをかけたとしか思えませんね。
それも研究区の人間ではない…となれば、後それが可能なのは…魔術教諭くらいでしょう」
■ダリウス > 「あぁいえ、探す必要はありませんので。…魔術教諭を一人一人洗っていたら何日かかることやら」
怪しい、と思える人間は数名いるものの、確証を持たずに動くこともできない
隠れ蓑として特室が機能しなくなることだけは絶対に避ける必要があった
「投与は一応続けてください。
それと監視もね。いえ、そろそろ面白い結果の一つも出せないと予算がね、ははは」
■ダリウス > 「炎の巨人の出現が氷架のラストステージだとは僕は思っていませんけどね。
それは西園寺偲が氷架の『底』を知らなかっただけの話です、
手順としては正しかったんですよ、彼女はね。…ただまぁ…人としての想像力の限界といったところではないでしょうか」
小さな笑みを讃えて、その椅子を立ち上がる
「ラストステージのドアを叩く程度でも、面白い成果の一つだと思いますし、そこはそれということで。
じゃあ僕も休みますね。では───」
■ダリウス > 研究室のドアが閉ざされ、物音と、灯りが消える───
ご案内:「研究区・異能研究特室」からダリウスさんが去りました。