2015/06/23 のログ
ご案内:「第一演習場」に照夜さんが現れました。
照夜 > 誰もいない演習場に、響き渡る鉄の音。
フィールドは何も形成されておらず、ただ照夜を囲んで魔力体が様々な攻撃を繰り出している。
照夜はそれを迎撃する。
左手の鉄扇ではじき、右手の短刀で切り裂く。
迎撃できないと判断した攻撃には体をひねって避け。

とにかく一撃もいれられないよう、何度も避けて払ってを繰り返す。

照夜 > そんなことを続けて三十分ほどか。
だんだんと動きが悪くなってくる。
左手の鉄扇は弾くではなく、打つになり。
右手の短刀は切り裂くではなく、ぶつける行為へと変化し。

ふ、と背中を魔力弾が掠める。
「っ!」
それがきっかけか。
はたまた偶然かは不明だが、わき腹に一撃を喰らい。
怯んだ隙に連続して数十発の魔力弾が照夜を襲う。

照夜 > フィールドを囲うように作られていた結界は解ける。
魔力体は役目を終え、霧散する。
あとに残されたのはボロ雑巾と化した葛綺照夜一人だけ。
外見20歳ほどの男が、演習場のど真ん中でボロ雑巾と化していた。

照夜 > 「い……った……」

流石に死んではいならしい。
びくびくと、指と体を動かしながら、生きているアピールをする。

「か、完全に体が鈍ってる……。
あの程度の数を捌ききれないって、おまえ……」

誰に言うわけでもなく、呟く。

照夜 > 昔ほどの元気はもうない。
隠居して、娘に当主の座を明け渡して何年も経っている。
ここに来る前は、昔の知り合いとたまにお茶を飲んで、たまに妻をいじめて。
その程度のことしかしていなかった。

(まったく、こんなことなら来る前に一週間ぐらいみっちり稽古してもらうんだったな)

痛む身体を無理やり起こし、胡坐をかく。
脳裏に浮かぶのは師とも言える存在。

照夜 > 戦い方も武器も、何もかも違うが見習うところは多く。
ついでにその人の従者には娘も世話になって。

(――って、そんな過去はどうでもいいか)

なんとか踏ん張って立ち上がり、よろけながら一旦フィールドの外にでる。
いつまでもここにいるのは邪魔だろう。
近くのベンチまで歩き、座り込む。

照夜 > 「っはぁー、つかれた……」

お茶を取り、飲み干していく。
今更こんなことを始めたのは最近物騒な事件がおおいからだ。
自衛手段としてもだが、なにより、最近は楽しそうなことが多いから。

先日の落第街の事もそうだった。

照夜 > 軽くだが、報告が耳に入ってきている。
落第街での大規模戦闘。
5対1で相手を取り逃がし。
あまつさえ重傷者も出ている。

(教師としては実に見過ごしがたい案件だよな)

なんていうのは建前で。
疼く身体。
そいつが一体どう戦ったのか。
どんな能力で、どんな逃げ方をしたのか。
考えれば考えるほど、疼く。

照夜 > が、今はダメだ。
会うにしろ会わないにしろ、今のままではだめだ。
体が鈍りすぎている。
もっと鍛えなおさないといけない。

(さて、と)
持ってきた荷物を持ち、立ち上がる。
今日はもう職員量に戻ろう。
そうおもい、歩き出す。

ご案内:「第一演習場」から照夜さんが去りました。