2016/02/02 のログ
ご案内:「訓練施設」にセシルさんが現れました。
セシル > 放課後。
セシルは「再度」訓練施設を訪れていた。
実は以前にも訪れたことはあったのだが…「あれ」を満足に扱えず、殆ど訓練らしい訓練も出来ないで帰ってしまったのだ。

「…さて、今日こそは何とかしてみるか」

セシルは「あれ」こと、訓練施設用の端末に正面から向かい合った。

セシル > 先日食堂の食券販売用の機械で「タッチパネル」というものは何となく理解出来た。

「訓練項目一覧は………む、これか?」

おぼつかない手つきで端末を弄っている。
一応、手順自体はこなせているようだが…

「………武術の名が多過ぎて、どれだか分からん…」

やや節ばった長い指が、端末のモニター上を彷徨う。

セシル > セシルの故郷では、武術は大体武器の種類に「術」がついた名をしていたに過ぎなかったのだ。
レイピアを使った剣術は細剣術、両手持ちの剣術は両手剣術…といった具合に。
しかし…端末の画面一面には、見たことも聞いたこともない武術名が並んでいる。
セシルは、戸惑わずにはいられなかった。

セシル > 「…武術の名が違うことくらいは、念頭に入れておくべきだったな…」

ため息を吐きながら、別の項目からたどれないか、やはりたどたどしい手つきで端末を操作し続ける。
自分が何をやっているのかどんどん分からなくなっていくのか、段々眉間に皺が寄って行く。
…その末…

「おお、扱う武器の一覧が出てきた」

完全にまぐれであるが、何とかたどれそうなところに辿り着いた。
安堵に口元が緩み、ほっとした息が漏れる。

セシル > 武器の一覧からレイピアを探し出し、タッチする。
すると、訓練したい内容の一覧が出てくる。

「…訓練項目、詳細に分析するとこれほどになるのか…」

端末との格闘が上手くいきつつある現状と裏腹に、セシルの表情はきゅっと引き締まる。

技術が発達しているから剣術は蔑ろにされているものだと半ば決めつけていたが…訓練についての考え方は、祖国よりよほど発展している。

(…これらをしっかり身に付けて帰れば、祖国の強さをかなり底上げすることが出来ような)

無論、帰ることが出来れば…だが。