2016/05/10 のログ
ご案内:「訓練施設」に高峰 司さんが現れました。
■高峰 司 > ふぁ、と欠伸をしながら訓練場に顔を出す少女。
とは言え、目的は別に訓練ではない。
「あ”ー、めんどくせー……」
やる気なさげに向かって行った先は、攻撃の訓練施設である。
耐久力の高い的に対して攻撃をぶつけ、力を試したり訓練するコーナーだ。
■高峰 司 > そして、そのコーナーについて、また欠伸をしてから、ぐいーっと伸び。
そのまま的に向かい、そして自身の得意とする魔術を発動させる。
「……出な、シルフ!」
言うや否や、空間に穴が開き、そこから緑色の可愛らしい精霊のようなモノが出現する。
「ぶっ壊せ!」
簡潔な指示。それを受けてその精霊は的に向かって疾駆し……風で、それをバラバラに切り裂いてしまった。
■高峰 司 > そう、高峰司の得意とする魔術とは召喚術である。
様々な存在と契約し、それを呼び出し使役する事で戦ったり、日常の補佐を任せたりする魔術体系。
だが、召喚獣は所詮他人。細かい操作は出来ず、あくまで召喚獣自体の判断や攻撃力等に委ねられる。
故に……『好きにさせて、どの程度耐えるのがこの学園の基準か』を測りに来たのだ。
「次、ウンディーネ!」
美しい女性の姿をした水の精霊が水弾を飛ばす。
「やれ、ノーム!」
ずんぐりとした土の精霊が土弾を飛ばす。
「燃やせ、サラマンダー!」
炎を纏った蜥蜴のような精霊が的を燃やし尽くす。
「ぶっ壊せ、前鬼後鬼!」
二人の鬼が棍棒で的を滅多打ちにする。
入れ代わり立ち代わり召喚されていく召喚獣が、的をそれぞれの能力で破壊していく。
そして、その破壊の程度を観察しながら、大体どれくらいなら必要な時に使っていいのか、を判断するのだ。
■高峰 司 > その他にも出るわ出るわ、数々の召喚獣。
それぞれが特性や得意分野が違い、司の手足であり、頼れる仲間達である。
一通り呼び出して、的の破壊を繰り返した後に一息。
そして、腕を組んで考え込む。
「(……思ったよりこりゃあ、好き放題出来んな?)」
今回は、主に中級以上の召喚獣を呼び出した。
前鬼後鬼なんかは、単純なパワーは大の大人数十人を超えるくらいのものだ。
だが、破壊の程度が案外おとなしい。それと的の硬度のランクを照らし合わせると……。
「(普通に中級召喚獣以上の火力を持ってる奴がザラ、っつぅ事かよこのガッコ。とんでもねーな……アタシやってけるか?)」
自身の有する召喚獣の打点を、生身で上回る連中が居てもおかしくないという判断になってしまう。
それを考えると、学校生活に些かの不安を覚える司であった。
■高峰 司 > 「……ま、なんとかなんな。アタシの切り札はこんなもんじゃねーし?」
が、即座に切り替える。
イケルイケルヨユーヨユー。そう言う考え方でこれまでは何とかなってきたし、これからも何とかするのだ。
ただ、それはそれとして。
「……つってもまー。せっかくだし、ここで『召喚獣』探しすんのも良さげだな」
召喚獣。
その響きから人外を想定しがちだが、別に司の召喚術は、その対象を人外に限定していない。
やろうと思えば、普通に人間を召喚する事も出来るのだ。受けてくれる人間は非常に少ないが。
だが、手足は多くて損はない。ダメならダメで、それもまた仕方のない事。契約してくれれば御の字だ。
■高峰 司 > 「ぃよーっし、帰るか!」
伸びをして女子寮に帰ろうとする。
取り敢えずまあ、基本的な基準は分かった。割と好き放題していい、と言うのが。
だとすれば、後は召喚獣でも探しつつ、この学校生活を楽しむだけだ。
「ククク……どうせ試験なんてのも、召喚獣使えばいくらでも……」
……真面目に暮らす気は、ないようであった。
ご案内:「訓練施設」から高峰 司さんが去りました。