2016/08/14 のログ
滝川 浩一 > 「…!?」

少女が舌なめずりをすると驚いたような表情をした後、頬を赤く染めて口元を隠して視線を逸らす。
今の少女の行動に何か意味があるのかわからないが女性との対人経験が乏しい彼からはとてもセクシーに感じられ、自然とドキッとしてしまう。

「そ、そうですね。何せルインワームという単語を口にしたのも初めてですので…少し、それらについて勉強したいと思います。
あとその…戦闘区画の下見…というか、遺跡の外観だけでもちょっろっと見てみたいと思います」

二つの小さな穴の開いた的の方に顔と体を向け、赤面した顔を誤魔化すようにそう言葉を発する。
出来れば、自身も事前講座に行ってみたいがそこら辺の情報の整理は少女に一任しても問題ないだろうと考える。

「と、ところで糸車さんはまだ訓練を続けるおつもりで?
もし、切り上げるなら…息抜きに何処かにお茶しに行きませんか?」

顔は的に向けたまま、背筋をピンッと伸ばして少女に問う。

糸車 歩 > 相手が口元を隠して目をそらすと、少女は不思議そうな顔をした。
おかしい、今度は何もしてないはず。

「そう。確かに下見は必要だもんね、どう立ち回るかの参考になるし。
耐性や弱点を調べるのもいいでしょう。
……思ったより慎重な姿勢で安心したわ。何も考えず、無策無謀でツッコム方だと、合わせるのも大変ですし」

お茶の誘いならば、ここは受けておこう。
ふわりと笑みを浮かべ、頷いた。

「そうね、することも出来たし、面白いものを見れたし。
うふふ、ではお任せしましょうか、どこに連れてってくれるのかしら」

が、少年の姿勢がどこかおかしい。
背筋は伸ばしてきりりと見えるもののそっぽを向いている。
少女は音もなくそちらに回り込むと、目を合わせようとひょっこりと覗き込んだ。

「ねぇ。どうしたの、変な方向をむいちゃって」

滝川 浩一 > 「っ!い、いえ…何でもありません!」

ひょっこりと顔を出され、至近距離で目と目が合うと驚いたように身を引いてそう発言する。
心臓がドクドクと鼓動し、それを抑えようと自身の胸元を掴み、深呼吸する。
滝川自身、ここまで女性と顔を近づけたのは初めてだったし、それが美人なら尚更だ。
なんとか鼓動を落ち着かせると少女の顔を真っすぐ見て口を開く。

「あんまり期待しないでくださいよ。俺自身、あまりこの島に詳しい訳じゃありませんから…」

頬をかき、少女にあまり大きな期待をされないように忠告すると、荷台の近くに置いてある自分のリュックサックを背負い、荷台を見つめる。
荷台に積まれてる袋を見て、顎に手を添えると上半身を捻り、少女の方を見る。

「これ、片付けるの手伝いましょうか?」

荷台にある袋などを指さし、少女にそう問いかける。

糸車 歩 > 「そう、ならいいけど」

やっと正面から見てくれた。しかし赤面の原因はまだ不明である。

ところでこの袋、見た目よりは軽い。

「……そうね、ちょっとした距離だけど、台車を返すところまではお願いできるかな。
あとはなんとかするから」

流石に居住場所まではいつも一人で行く。
今、自室は大変なことになっているのであまり他人を呼べる環境ではない。
台車の取っ手を指さす。これが動き出せば、少年と並んで歩みを進めるだろう。

滝川 浩一 > 「はい。仰せのままに」


まるで高級な屋敷のお嬢様に仕える執事のような言葉で返すと、荷台の取っ手を持ち進みだす。
少女とのお茶会が少し楽しみなのか、軽い足取りで荷台を運ぶ。
その後、隣にいる少女とのお茶会を楽しみ、その日は終わったという。

ご案内:「訓練施設」から滝川 浩一さんが去りました。
ご案内:「訓練施設」に滝川 浩一さんが現れました。
ご案内:「訓練施設」から滝川 浩一さんが去りました。
ご案内:「訓練施設」から糸車 歩さんが去りました。
ご案内:「訓練施設」に龍宮 鋼さんが現れました。
龍宮 鋼 > (炸裂音が施設に響く。
 自身に襲い掛かってくる乱闘仕様の訓練用ダミー人形の数は八体。
 どれも魔術系の攻撃でしか倒せない設定にしてある。
 物理ダメージを喰らえば一体増え、魔術ダメージを与えれば何もおきない。
 力は自身と同程度に設定してあるが、戦術プログラムは単純にまっすぐ襲い掛かってくるものにしてある。)

――ッおらァ!

(裂帛の気合と共に床を踏みつけ、一体の人形に拳を叩き付けた。
 人形の身体がくの字に折れ曲がり、派手に吹き飛ぶ。
 魔術を使っているようには見えないが、人形が増えないあたりは何らかの魔術的ダメージを与えていると言う事だ。
 吹き飛んだ人形には目もくれず、更に脚と拳を振るう。
 床を踏み抜く派手な音と共に、裏拳を顔に叩き込まれた人形が吹き飛んだ。
 そんなことをかれこれ一時間ほど続けているが、バテている様子は無い。)

龍宮 鋼 > (更に殴る。
 しかし魔力の操作を誤った。
 吹き飛んだ人形が分裂し、一体増えた。)

ッくそ……ッ!?

(舌打ち。
 しかし一息入れている暇も無い。
 後ろから腰へタックルを受け、動きが止まる。
 慌てて肘を叩き込むが、その隙に更に二体が飛び付いてきた。
 いくら怪力でも、自身と同程度の力を持つ二体の人形に押さえ込まれてはどうしようもない。
 そのまま押し倒され、他の人形の拳や脚が飛んでくる。
 腕で顔を守るも、同時に腹は庇えない。
 そのまま袋叩きにされる。
 設定していた時間人形への攻撃が行われなければ勝手に止まるようにはなっていたが、よりにもよってそれを三十秒に設定してしまっている。
 その間、ただひたすらに耐えるしかない。)

龍宮 鋼 > (やがて設定していた三十秒が過ぎた。
 人形たちは動きを止めて崩れていく。
 残されたのは自身だけで、汗だくで大の字になる。)

っかは、くっそ。

(身体の節々が痛む。
 己の異能の一部を正しく理解し、それを新たな武器として練り上げ始めたのは良いが、まだまだ錬度が足りない。
 人形の数は始めは三体、終わった時には九体だ。
 つまり、一時間ほどで六回撃ち漏らしていたと言う事になる。
 武器と言うには程遠いあまりにお粗末なナマクラ。)
 それでも掴んだ。
 まだまだ練り上げなければならないし、一本増やした程度ではまだまだ届かないだろう。
 だからこそ自身を追い込む。
 血反吐を吐いて習得した自身の武器を更に磨こうと言うのだ。
 血反吐なんぞ、いくら吐いても足りはしない。)

――今に見てろ、ぶっ飛ばす。

(起き上がり、端末へと向かう。
 それを操作し、今度は五体の人形を呼び出して。

 炸裂音は、まだ止まない。)

ご案内:「訓練施設」から龍宮 鋼さんが去りました。
ご案内:「訓練施設」に滝川 浩一さんが現れました。
ご案内:「訓練施設」から滝川 浩一さんが去りました。