2016/08/20 のログ
滝川 浩一 > 「刀って意外と重いな。侍ってスラッとしたイメージあったけど、案外ムキムキだったんだなぁ…」

刀の重みを感じつつ、それを一振り、二振りと振り回す。
その後、剣技の本の内容を思い出し、上から下へ斬り下げる。
本を読んだだけだが、動きだけ見ればそれっぽい。しかし太刀筋がブレており、キレがあると言われればそうではない。まだまだ修行不足だ。

「まぁ、とりあえずこれはOK。次は…」

刀を青い光に変換すると、目を瞑ってまた集中力を高める。
頭の中に生成したい物体をイメージする。生成物を確固たるモノに仕上げるため細部まで想像し、輪郭をはっきりとさせる。
そして両手を広げ、剣が出てきても柄を掴めるように待ち構える。

滝川 浩一 > 青い光が再度集まる。今度は西洋の剣のような形を作ると閃光を放つ。
その後、異様な空気を醸し出す剣が生成され、彼の手に握られる。

「…出来た!?いや、それにしても…とんでもない空気だな」

それを見て掌から伝わる違和感、変化した空気を感じ、冷や汗をかく。
魔力を帯びた剣、いわゆる魔剣や聖剣と言われる類、それを生成してしまった、生成できてしまった。
本人は重要に捉えてないがこれは重要な問題である。

所謂、祝福された人間や特定の苦労を重ねた人間しか手にできないであろう得物をいとも簡単に作りだしてしまったのだ。
しかも効果もデザインも自分の好きなように、それを一本や二本ではなく自身の好きな本数だけ作り出せる。
そのような異能を使えるようになってしまった。聖剣や魔剣を持っている人間がこれを見てどれだけ激昂するかわかったもんじゃない。

ご案内:「訓練施設」に唯川 咲くらさんが現れました。
唯川 咲くら > 訓練施設の部屋の外。
偶然通りかかった少女が強化ガラスに張り付くようにまじまじとその様を見ている。

「ふぁー、キレイ。
 光ってるー」

滝川 浩一 > 魔力の感知や測り取る能力に疎いために生成した剣がどれほどのレベルの物なのかわからない。
しかし、効果は解る。これは一応、剣を振った際に、一般的に斬撃と呼ばれる魔力の波動を放てるような効果を付呪したつもりだ。

「よし…せいやぁあ!!」

大声で、剣を勢いよく一振りすると剣身が青く輝き、魔力の波動が的へ向かって放たれる。
波動は鋭く、そして素早く的へと向かって横一直線に対象を両断する。
切断された的の上部は地面に落ち、切断面は魔力による熱を帯びていた。

「…やべ、やり過ぎた…」

その光景を見て、即座に剣を消し去ると冷や汗をだらだらとかく

唯川 咲くら > 「!!!!」

勢いと切断力にのけぞる。
この島の人間は異能、特殊能力が使えると聞いていたが、思った以上にオオゴトでした。
切れてます、まっぷたつです。
直接あんなもので斬られたら自分もまっぷたつです。

「あわわ…!」

滝川 浩一 > (魔剣ってあんな感じなのか…いやいや、俺の生成物は魔剣のレプリカだけど…
オリジナルだとしたらあの的さん塵になるんじゃないか?)

冷や汗をだらだら出しつつ、その光景に困惑する。
何とか落ち着こうと胸に手を添え、息を吸って吐いて、吸って吐いて
それを繰り返すと冷や汗も収まり心臓の鼓動も落ち着く。

「で、出来る限り魔剣とかは生成しないようにしよう…うん。緊急時は例外として…」

苦笑いしつつ真っ二つの的を見る。
気のせいか、先ほどから視線を感じる。キョロキョロと周囲を見渡すとガラス越しでも『あわわ…!』という声が聞こえそうな表情をしている少女が目に入る。

唯川 咲くら > 目が合います。光る劔による相当な威力のそれを見せられたあとなので、
180cmを超える大柄の男性の目は、
150cm余りの貧弱な新入生にはこういう風に映ります。

次はお前をこうしてやろうかと。

ガラス越しなのでなんとなくそんな声が聞こえてきそうで、
すいませんすいません見てしまってすいません真っ二つは勘弁を!と頭を下げて命乞いをしました。
未だにシュウシュウと的は真っ二つのまま赤熱しています。自分もすぐにああなるのでしょうか。

滝川 浩一 > ガラス越しにいる桃色の髪の少女がこちらに頭を下げている様子を見て、苦笑いして頬をかく。
その後、やんわりとした笑顔を彼女に向けると手招きしてこちらに来るようにジェスチャーをする。
笑顔のおかげで敵意は感じられない…はず。

(なんかめっちゃ謝られてる俺…さしずめ、口封じにお前を斬るぞ!みたいな視線を俺が向けてるんだろうなぁ…
相手さんにとって)

俺そんなに怖く見える?
そう思いつつ少しばかり落ち込み、なんとか少女を説得しなければという使命感にかられる。

唯川 咲くら > 促されると、処刑台に向かうときの顔でドアを開ける。
笑顔も少し高いところにあると怖いということが分かりました。

「あ、あの、すいません、迷いこんじゃいまして……。
 だ、誰にも言いませんから、えっと、秘密だったり、的が燃えて、切れて、
 真っ二つになったりして、光ってキレイだなって思ったのが真っ二つで……!」

混乱した様子でしっちゃかめっちゃかな説明をします。

「その……ここは異能の訓練するところで、
 さっきのピカッっていうのは……異能とか、魔法とかなんでしょうか……?」

滝川 浩一 > 「いやいや、そんな危ない組織みたいな口止めはしないから安心して、というか落ち着いてください」

混乱する少女に掌を見せ、苦笑いでそう答える。
自身の身体と笑顔に少し怯えているのを察すると近くにある椅子に座り自身の視線の高さを低くする。

「ピカッとは…その、まぁ、そうですね。異能であり魔法であり…ともかく、そういう物です」

彼女の問いかけにそう曖昧に説明する。もしかして彼女も聖剣に選ばれた聖女とかだったりするかもしれない。
そのため、少女を怒らせないためにあまり具体的に説明せず濁した回答をする。
まぁ、でもこの少女の態度を見れば怒ることはないだろうけど…

唯川 咲くら > 「良かった…あんまりすごかったのでちょっとびっくりしてしまいました」

ほっと胸をなでおろします。
先ほどの光る剣について思い出せば思い出すほどすごい威力で、未だに震えが来ます。

「すごいですね!こう、ずばっと!ぴかっと!
 あとちょっと燃えたりして、そういう物を出す感じの異能だったりするんですか?」

なんかそういう映画みたいな感じでしたっ、と朗らかに言います。
どうにもすごい能力を見たあとなので興奮してるようにも見えます。

「センパイの皆さんそんな感じの力を持ってたりするんですか?ここ」

滝川 浩一 > 「えぇ、自分の異能は武器とか防具とか道具を作り出す異能ですよ」

興奮した様子で話す少女に少し押されつつも笑顔でそのように返す。
元気な娘だなぁ~っと微笑ましく少女を見ると次の問いを投げかけられ。

「あぁ、どうでしょうか…。そうですね。身体を鉄にしたり、性別を女性から男性にしたり、あと死んでも生き返る人は居ますが
どうやら自分みたいな何もない空間から何かを作り出すっていう異能は珍しいらしいので…」

彼女の次なる問いに対しそう答える。
彼自身も他人の異能を細やかに見てないためか、少し予想を入れた回答を飛ばす。
しかし、ある女性からの発言により、物体を創造する異能は珍しいとの認識が彼の中にあった。

唯川 咲くら > 「へえー、武器や防具を……。
 それって何か色んな人に作れたら便利そうですね……!
 性別を変えたり!? 死んでも生き返る!? 異次元ですね!!? 珍しい異能なんだ……なんか重宝されそうですね……!
 でも、武器とか防具とか……日常生活に要ったりするんでしょうか、この島。
 どこか、えっと、風紀、委員でしたっけ、そういう、本島の警察みたいなところの方なのですか?」

そこで、あっ、と気づきます。

「申し遅れましたセンパイ、名前を聞くなら名乗ってからですね、
 唯川と申します、新参者ですので呼び捨てにしていただければって思います!せんぱい!」

元気に言って、ぴょんと小さくジャンプしました。

滝川 浩一 > 「お、おう。えっと…一応日用品も生成は出来るので、生活に困ったら異能に頼ろうかと思ってます。
普段から異能ばっかりに頼っているといざというときに痛い目見ますからね。
あぁ、風紀委員はその…僭越ながら自分が希望している委員会でして、それを目指して精進してる次第です」

彼女の早口に戸惑いつつも的確にそう返答する。

「あぁ、どうもどうも。滝川 浩一。二年生です。
自分も新参者ですのでタメ口で結構ですよ。代わりに自分もタメ口を使わせていただきます。唯川さん」

元気な少女に自分も丁寧に自己紹介するが
タメ口を使うと言いながらめっちゃ敬語を使うという矛盾を生じさせる。
それもそのはず、島で出会った女性の多くは大体年上か上級生。そのため女性に対し無差別に敬語を使う癖がついてしまったのだ。

唯川 咲くら > 「日用品も!? あっ、急に雨が降ったら傘とか作れそうで便利ですね!!
 書くものとかも急に欲しくなったりしたらお願いされてしまうかも……。
 そう考えるとすごい異能じゃないですか!? なんでも作れちゃうって、何かもう未来です!」

風紀委員を目指していると聞くと目を輝かせて。

「うわー、なれると思いますよ、だってあんなにすごい力なんですから、
 きっと風紀委員会の方もほしがるんじゃないですか? あっ、でもスゴすぎると逆に風紀に狙われちゃったりしますかね……」

かぁっと顔を赤くして。

「えっ……ちょっとそれは、恥ずかしいというか、敬語は勘弁してくださいっ。守りたいですこの一線!
 だってセンパイはセンパイですし、あっ、滝川センパイ? 浩一センパイって言ったほうがいいのかな……?
 と、とにかくセンパイはセンパイなので、センパイってことで!」

ぶんぶんと手を振りながらお願いします、と繰り返す。

滝川 浩一 > 「ははは、いやいやそれほどでも…」

手を後頭部にやり、照れつつもそのように返答する。
すごいとか未来とかそんなに褒められたことが無いので少し顔を赤くする。
でも悪い気はしてないのか、表情は笑顔に溢れている。

「えっ、あぁ…はい。じゃ、俺はタメ口をありがたく使わせてもらうよ唯川さ…唯川!」

顔を赤くしてセンパイ連呼する彼女に困惑しつつもそのように返答する。
彼女なりの線引きだろうここはあまり彼女に無理強いはさせずに自分はタメ口を使おうと奮闘する。
『さん』を付けそうになりが何とか踏みとどまり、苗字で呼ぶがものすごい違和感を感じる。

唯川 咲くら > 「はい!センパイ!」

唯川は嬉しそうに唯川と呼ばれました。
そこで、あっ、と気づいたような顔をしました。

「あっ、すいません、その唯川のためにお時間もらってしまって。
 それこそ特訓の最中でしたら余計な時間を……まだ色々見て回りたいところがあるので、
 今日はここで失礼しますねっ、えっと。
 またこの島で見かけたら気軽に声をかけてもらえれば、センパイとお話したい後輩は喜びますので!
 それでは!」

一方的に言うとすごく嬉しそうな笑顔を残して、くるりとスカートを翻らせて帰っていった。

ご案内:「訓練施設」から唯川 咲くらさんが去りました。
滝川 浩一 > 「お、そうか。それじゃ」

早口で語りかえっていく少女に短く別れを告げ小さく手を振る。

(元気な娘だったなぁ~…あと可愛かったな)

綺麗なピンク色の髪と整った顔立ち、そして輝く笑顔を思い出しそう考える。
ああいう可愛い子はかっこいい男と付き合って俺はいいセンパイ止まりなんだろうなぁ…
悲しい想像をして勝手に落ち込みつつ、それを振り払うようにして立ち上がる。

「訓練は終わってない。まだまだぁ!」

気合いを入れ直し、新しい的を出すように端末をいじると両断された的は引っ込み新しいものが出てくる。

滝川 浩一 > 「次の生成は…」

深呼吸をして本日三度目の意識集中。
右手を前に出し、青い光が右手に集中しだす。
青い光が集中し、閃光。

「……っ、基本的になんでも生成できるんだな…」

目を見開き、目的の物が生成されるとそう口を開く。
手に持っているのはライフル、しかし現代のライフル銃とは違い未来的なデザインのライフルである。
白いそれは複雑にパーツがかみ合っており、銃の中枢は何かが稼働しているようで音を発している。

滝川 浩一 > まるでSF映画に出て来そうな近未来なライフルのグリップを握り、銃床を体に当てると
右目でサイトを覗き込み的を見据える。

「おお…何これ、近未来感ぱねぇな!?」

サイトはRDSのようになっており、覗き込むと銃口が向いている目標までの距離が小さく表示されていた。
目標まで15mの的を見据え、呼吸を止めると引き金を引く。
すると光エネルギーの弾丸が銃口から無数に発射され、的を穿ちボロボロにする。

「っ…!?」

大方効果は想像していたが、いざその光景を見てみると言葉を失い困惑する

滝川 浩一 > 生成物を消し、ボロボロの的を仕舞おうと端末を操作する。
的の奥、結果的に魔法の波動と光エネルギー弾が当たった壁を見て、頭をかく。

「あれ…やばいな。バレないうちに帰るか」

ボロボロの壁を修繕するのが誰の役目か知らないが
修繕係の人に怒られる前にその場を後にしようとリュックサックを背負い部屋を出る。

(しかし…俺の異能。どこまで生成できるんだ?想像した武器を生成するなら、それこそ限界がないよな…)

頭を抱え、そのように考える。
聖剣、未来銃を生成できる。それだけでも凄いことだがそれを自身が望んだ数だけ作れる。
限界が見えない。今は制御できているかもしれないが、いつか話した異能が暴走でもすればどのような被害が出るかわからない。
何とかして弱点を見つけねば…

そのように考えながら帰路についた。

ご案内:「訓練施設」から滝川 浩一さんが去りました。