2016/11/04 のログ
ご案内:「訓練施設」に滝川 浩一さんが現れました。
滝川 浩一 > 「……あれ」

ジャージ姿で無機質な訓練施設に佇み一人の少年。
部屋の中央に立ち、周りを見渡してそう呟く。

彼の周囲を浮かぶのは青い光。
粒子のような青い光が不規則に動き、彼の周囲を漂っていた。
異能を使う際に出現する青い光を目を細めて眺めていた。

無数の青い光は暗い部屋でならば綺麗に見えるだろう。
その光の中に一つだけ、真っ黒な光があった。

滝川 浩一 > 顎に手を添えてその黒い光を凝視する。
光なのに黒いとはこれ如何に…というのは置いといて
今までに無かったケースにひたすら困惑する。

「…まさか」

脇腹を侵食している黒い塊。
それが遂に異能にまで汚染が広がったかと考え込む。
しかし、異能に汚染が広がるとは具体的にどういうことなのだろうか。
そして自分の異能が汚染された場合どのようなことが起こるのだろうか。

腕を組んで悶々と考えるも今は答えは出ない。
しかし、この黒い光が汚染している黒い塊についての謎を解けと催促している事だけはわかった。

滝川 浩一 > 「ともかく、今は鍛錬に集中した方が良さそう…か」

黒い光を握り潰す。
手を広げれば握りつぶしたそれはもう消え去っており、それに連鎖するように周りの青い光も消える。
肩を回し、今は鍛錬に集中するべきだと気持ちを切り替える。

「えっと…」

訓練施設の隅、壁に立てかけてある自分のリュックサックへ近寄れば、中を開いて一冊の本を取り出す。
図書館で借りた魔法に関するテキスト。
それをパラパラとめくれば、納得したように頷き、リュックへと戻す。

再び訓練施設の中央へと戻れば、息を吐きだし精神を集中させる。
目を瞑り、自分の中の魔力の流れとやらを何となく感じつつ、深呼吸を繰り返す。

滝川 浩一 > 魔力の流れ。
自分の体内に絶えず流動する青い閃光のようなもの。
目を閉じてそれを感じれば、掌を前方に向ける。

魔法を使う際はイメージが大切らしく、特に発動するときは魔力を集中させた方が威力が出るという。
流動する魔力を掌に集中させるようイメージをする。
そして、掌が僅かに青く発光し出せば、目をカッと開いて大声で告げる。

「―――――――フォイア!!」

言葉と同時にバスケットボール程度の火球が掌から出現し、壁へ向かって飛んでいく。
速度は弾丸などに比べて遅いものの、普通の火球よりそのサイズは大きかった。
火球が壁へと激突すれば、一気に破裂してその場に爆風と熱風をまき散らす。

熱風が僅かに飛んできて、「あちちちっ!」など言いながら顔を覆った。