2017/07/30 のログ
ご案内:「訓練施設」に飛鷹与一さんが現れました。
飛鷹与一 > 珍しく私服姿で訪れる訓練施設。何の事は無い、風紀の仕事も無いし今日は日曜だから学園も無い。
左腰にケースに収めたククリナイフだけをぶら下げつつ、愛用の狙撃銃は本日は未携帯。

今日は主に魔術方面の訓練をしようと思っているので、狙撃銃はむしろ邪魔になる。
それに、自身が覚えた魔術の片割れは銃火器を創り出す魔術だ。そちらを使えば話は早い。

「…さて、と。どういう訓練をしようか。」

少し考え込む。単純な威力よりも精度と安定性を高めるのを重視した方がいいかもしれない。
取り敢えず、熱量操作の魔術で右腕全体をまずは炎で覆う。服が燃える様子は無い。
元々、物体や自身に付与(エンチャント)する素質が高いと教師にも見出されていたのだ。
そして、左腕には逆にビッシリと氷を纏わせていく。超高温と超低温。これはまぁ基本か。

飛鷹与一 > 「……えーと、取り敢えずは…。」

炎に包まれた右腕。魔力操作で形を砲身のように変化させていく。
左腕の氷は、逆にそのまま氷結範囲を延長して巨大な氷のブレード状に。
一応、これで遠近対応の真似事は出来るが…扱い辛い、というかデカ過ぎる。

(…相手が巨大な怪物とかならまだしも、対人相手には不利だなぁ、これは)

魔力を解けば、一瞬で左腕の氷は砕け散り右腕の炎は掻き消える。
熱量を操作するというのは、結構応用が利きそうなのだがまだまだ上手くは扱えていないか。

「…じゃあ、もう一方で」

頭の中で「設計図」をイメージし、そこに魔力を流し込んで形にする。
一瞬で両手にゴツい大型の自動拳銃…デザートイーグルが出現する。
取り合えず構えてみるが、コンソールを操作していていないので的などは出ていない。構えているだけだ。

(…内部機構は良好、重量はやや軽めに設定してるけどまぁ取り回しを考えると妥当、か。後は威力…かな)

飛鷹与一 > 「……で、更に追加してみると」

頭の中で散弾銃、自動小銃、自動拳銃、リボルバー拳銃、機関銃などを同時に「設計図」としてイメージ。
そこに魔力をそれぞれ流し込む…これが地味に難儀する。複数且つ異なる銃火器だと高速展開は難しい。

が、一通り魔力の装填と具現化は完了した。少年の周囲や背後に何種類かの銃火器が忽然と出現する。

「……出来た。コツコツ自室とかでやってたのが実を結んだかな…」

最近は、魔術とナイフ格闘の向上訓練を重視している。狙撃に関しては正直頭打ちだ。
むしろ、これ以上上達のしようが無いとも言えなくも無い。
残りの魔力を頭の中で大雑把に数字として算出する。この辺りの計算は選択授業の中で自然と身についたものだ。

「……痛っつ……また頭痛か」

もぅ慣れてきた体の変調。それは無視して背後や周囲に浮かぶ銃を意思でコントロールしてみようと試みる。
…が、上手く行かない。具現化は成功したが精密操作には遠いぎこちない動きだ。

「……無理かぁ。固定砲台というか弾幕張るくらいにしかならないか?課題は…個々魔力の伝達速度と精度って所かな。」

飛鷹与一 > 「……ん、取り合えず課題は分かったからこれはいいとして」

魔力を解除すれば、まるで溶け消えるように両手に持った拳銃や周囲に展開された銃火器が消えていく。

続いて、徐に左腰のククリナイフを抜き放ち右手にダランと下げる。

(…こっちはまだ未完成もイイ所だけど…さて、どうなるかな)

師匠には及ばないが”高速機動”を己の魔術で再現する。近接戦闘や一撃離脱に生かすのに使いたい戦法。

「――…炎翼加速・起動(アクセルブースト・オン)」

次の瞬間、熱量操作を超高温に固定、背中からまるで翼…いや、ガスバーナーの噴射のような炎翼を一対生み出す。
燃料加速装置(ロケットブースター)の原理を擬似再現したものだ。そして一息、一気に背中の炎翼(ブースター)を用いて加速――

「……!?!?」

おもいっきり空中に舞い上がった…いや、吹っ飛んだ。しかも超加速状態で天井にぶつかりそうになる。
反射的に炎翼を解除する…当然、今度は高所から落下する事になる。

飛鷹与一 > 「……こなくそっ!!」

炎翼を再点火。落下は防げたが今度はそのまま空中を爆進してしまう。…あぁ、これ壁に激突するコースに変わっただけだ。

(基本、一方方向の加速しか出来ないのが難点かなこれ…!!)

頭を思いっきり下げながら体を下向きに。必然壁から今度は地面に激突するコースに変わる。

「…逆噴射…!!」

右手にはククリナイフを持ったままなので、左手から今度はガスバーナーじみた噴炎を。同時に背中の炎翼を消して急制動を掛ける。

「……ぐ…うぅぅぅ…っっ!?」

体中が軋むほどの反動。歯を食いしばりつつ、左手の噴炎も解除してそのまま落下。地面に転がるように叩き付けられた。

「…かはっ!?……これは…改善点が山盛りかもしれない…」

うつ伏せに突っ伏したまま呟く。加速そのものは速いが精密操作が難しすぎる。

飛鷹与一 > 「…案そのものは悪くないと…思うんだけどなぁ」

ロケットブースターを参考にした炎翼加速。細かな所を改善すれば高速機動に使えると思ったのだが。
近接戦闘以外にも相手との距離を取ったりその場を離脱したり。射撃と組み合わせれば空中から弾幕を撃ち込む真似事も不可能ではない。

「…術式そのものはノータイムで発動は出来るかもしれないけど、精密操作はどうすればいいかな…」

むっくりとうつ伏せの状態から身を起こせば、右手にまだ持ったままだったククリナイフを腰へと戻す。
炎翼加速に振り回されて、ククリナイフを振るう余裕なんて無かった。

「…炎翼の加速を緩める…と、速度が落ちるしかといって加速をあげたらそれこそコントロールは不可能になるし…」

これは少し大きな課題にぶち当たってしまったかもしれない。高速機動そのものはどうしても取り入れたいのだが。

ご案内:「訓練施設」に筑波 察さんが現れました。
飛鷹与一 > (分かってる…俺の分野はあくまで中・遠距離からの射撃や狙撃、投擲だって。
けど、近接戦闘に対応・応用できる戦法も考えておかないといざという時に詰むし)

異能で「死なない」とはいえ、結果的にそれで生命力をゴリゴリ削っては意味が無い訳で。
出来るだけ異能の発動をしないように立ち回るなら、近接対応の手も考えておくべきだろう。

「……ああ、何か気が抜けたら頭痛が酷くなってきた気がする」

こめかみを軽く押さえて。流石にキツくなってきたかなぁ、と思う。
生命力を装填すれば延命にはなるだろうが、人様の生命力を貰う訳にはいかない。
そもそも、その方法が分からない。…師匠には体の変調を話しておくべきだろうか。

(……どのみち隠せそうにないしなぁ、うん)

筑波 察 > 筑波 察→飛鷹与一 > 「おお、見える見える!これは素晴らしい出来じゃないか。
ん?あれって確か…風紀委員の真面目君か」

(スマートフォンを片手に興奮する青年が一人。
モニターに向かってスマホを向けると、不格好に演習場を飛び回る知り合い。
とても面白い飛び方をする。
少しちょっかいを出そうと演習場に向かう。
その際、管理人にちょっとしたお願いをして)

「とても面白い飛び方をするね?飛ぶ訓練でもしてるのかい?」

(スマホを持って、出入り口から声をかける>

飛鷹与一 > 「…もうちょっと加速の度合いを調整した方が――…え?」

いきなり覚えのある声が聞こえた。こめかみを軽く押さえていた手を離しつつ周囲を見渡す。
あ、スマホを持ってる人が居た…と、いうか覚えがある顔だ。

「…どうも、筑波君。いや、まぁちょっとした実験も兼ねて…あれ?」

何だろう、少し前に初めて遭遇した時と何かが違う気がする。直ぐには気づけず首を傾げるが。

「…えーと、そちらも訓練か何かですか?使うなら場所空けますけど」

と、その違和感に気付く前にハッと我に返りそう申してみる。

筑波 察 > 「実験?なら僕も一緒だ。
いやいや、今はそこまで派手に動ける身体じゃないからね。
気にしなくていいよ。
そういえば君の異能を聞いていなかったけど、それは君の異能なのかい?」

(飛鷹君の背中の翼?にスマホを向けると少し興味ありげに質問する。
彼は風紀委員だと言っていた。
ならきっとそれなりに身体も動かせるのだろうけど、
さっきモニターで見た感じはずいぶん不器用に見えた。
とても気になる>

飛鷹与一 > 「…え?ああ、今のは俺の魔術の応用ですよ。熱量操作魔術というやつです。
異能は…えーと、一応二つ持ちですがまぁ癖があるというか難儀してるというか」

困ったように笑う。今の炎翼はあくまで自身の発想を取り入れた魔術でしかない。
ちなみに、背中の翼はもう既に消えている。正確には炎翼というより一対の巨大なガスバーナー噴射という感じだが。

「一応、試作段階の魔術という感じですね。高速機動にと思ったんですが…まぁ改善点が多くて」

と、肩を竦めてみせる。しかし、彼がずっとスマホを向けたままなのが気になる。

「…あの、筑波君もしかして何かありました?」

明らかにおかしいとは思っていたが、直接聞いたほうが早いだろうと単刀直入に聞いてみた。
直接こちらを見ずにスマホ越しに、というのがやたらと気になる。

筑波 察 > 「熱量操作。それはまたずいぶん応用が利きそうな能力だ。
アレかな、ジェットエンジン付けて超加速的な発想かな。」

(もう一つあるが、難儀している。
なんとなく相手が言葉を濁しているのがわかる。
わかるからこそ、それ以上聞かないことにした)

「高速で移動するには制御系の確立が先決だねぇ。
急激に方向を変えるならワイヤーとかはどう?」

(もちろん、身体が持つのであれば、だが。
さっきの加速の仕方を見る感じ、大丈夫だろうなんて考えて)

「えーっとね、まず能力に進展があって、
それにかかわる実験に失敗して目が見えなくなって、
今次の実験中。」

(かいつまんで言えばそういうことだ。>

飛鷹与一 > 「ああ、いやいや。熱量操作「魔術」です。異能は別に2つあります。あと、銃火器を魔力で創り出す魔術も一応は使えますけど」

と、能力でなく魔術だと訂正しつつも、つまり少年は異能と魔術を2つずつ持つという事に他ならない。
うん、まぁ数が多ければ良いというものではないが。使いこなさなければ意味が無いのだ。

「…うーん、それなら、背中以外の場所から炎を噴射させて急激に方向転換の方がタイムロスが少ないかな、と」

とはいえ、ワイヤー…ワイヤーか。手元に無いからどっかで調達しないといけない。師匠辺り持ってないかな、とか思いつつ。

ちなみに、炎翼加速は直進的に限れば超スピードなので、体が持つかどうかで言えば多分ヤバい。

「……サラっと何か凄い事を暴露されてる気がしますが、まぁ進展があったならいい…のかなぁ」

目が見えなくなった、という言葉に苦笑い。同情などではなく、単に自分の異能の一つが視覚に直結するから反応したに近い。

筑波 察 > 「じゃあ君は合計で4、力を持っているわけだ?」

(異能一つの処理で脳みそが焼き切れそうになっている身からすると、尊敬に値する。
もちろん能力や魔術によってかかる負担は大きく違うだろうが、
それでも4つというのはすさまじい負担だろう)

「僕は物理屋さんだから魔術に関してはド素人だけど、
機動性を優先するならワイヤーがいいと思うね。
ワイヤーの長さがそのまま回転半径になるから、
火力を調節しなくても方向転換ができる。
何よりも気体を媒介にする加速はレスポンスが遅いんだ。」

(戦闘のスタイルに口出しするのはお節介だと思うが、
ここは自分の意見を言わせてもらう。
それが結局お互いのためになることが多い)

「今は見えてるよ?これがあるから。」

(苦笑いする相手にスマホを向ける。
今僕に視界を提供しているのはこのスマホなのだ>

飛鷹与一 > 「…えぇ。まぁ正直メインは魔術の方になってます。俺の異能は片方は制御不能で片方は未知数なので」

尊敬に値されてもきっと少年は曖昧に笑うだけだろう。数が多ければ難儀も多い。
負担、という観点で見れば魔術に関してはまだマシだろう。問題は矢張り異能の方になる。

「…と、なると炎翼加速はワイヤー前提で考えたほうがいいのかな…うーん」

ただ、そうなるとワイヤーに一定の長さが無いと空中戦闘が難しくなりそうだ。
と、いうかそれ以前にワイヤーなんて己が使いこなせるかどうか。
ただ、方向性の一つとして彼の意見は参考にするとしようか。

「…スマホで見えているっていう事は……。」

少し考える。つまりスマホのカメラ機能を通して視界を確保している?
そうなると、電子機器に干渉して操っているのだろうか?と、ボンヤリ思い。

「…多分ですけど、スマホに干渉してそれを視界代わりに投影してる感じでしょうか?」