2017/09/14 のログ
■和元月香 > 「へー。
何の研究してんの?」
純粋な興味で尋ねてみた。
あの先生は何を研究したりするんだろうなー、という単なる疑問だ。
慌てる猫の姿に無限の可愛さを感じたりしつつも、
月香はその後ろで座ったまま軽く伸びをした。
「まぁ聞かんでおくよ。
...なんか成果はありましたー?」
柔軟運動をしながら、緩い口調で尋ねる。
■暁 名無 > 「何のって、俺の担当教科は何だと思ってんだ。」
授業の合間に研究室に篭ってるのは事実だ。
それは授業にも関わって来ることでもあり、わき道にそれる事でもあり、しかし本筋は大体変わらない。
というか、その手の勉強や研究しか、集中して取り組めるものが無いというのが正しいか。
「成果……
いや、何も。気付けば海水浴シーズンも終わってたしにゃあ……」
まだ水着女子にちやほやされるならこの姿も悪くないと思えたんだが。
でもまだ暑さは継続中。これは今の内に冬への蓄えをしておくしか……え、そういう話では無く?
■和元月香 > 「私受講してない先生の担当教科知らないです!」
キリッとして断言する。
入学式であった紹介も寝てたし、
色んなガイダンスも必要事項しか聞いてない。
かなり失礼である。
色々あってほぼ魔術の授業しか取れない状態なので、仕方ないといえば仕方ないが。
「そっちかい。
...水着、ねぇ。もうすぐ終わりですもんねぇ、夏」
水着、で連想するのは水泳だ。
それを嫌う月香は今年は海水浴に誘われず済んだと
対照的に小さく安堵のため息をついた。
勿論、そっちの話じゃない。
■暁 名無 > 「そうか、にゃらしょうがにゃいな。
まあでも一通り大まかには覚えておくと良い。」
たとえ履修していなくとも、どこでどんな話の流れに出て来るか分からない。
こうして教師と話をする事もままあるだろうし。
「その割には一向に涼しくならねえんだよにゃあ。
もう少し過ごしやすくなってくれねえかにゃ……。」
そんなこんなで話しているうちに目標の歩行距離に到達していた。
これ以上は流石に虚無が加速しそうなのでランニングマシンから降りることにする。
……ふう、疲れた。ただ運動をするだけ、というのはこんなに疲れるんだな。
■和元月香 > 「はーい」
にやにやしながら、素直に答える。
何かと気にかけて色々言ってくれるのは相変わらずのようだ。
...あとで担当教科を調べてみるとするか。
「なんか気温の上がり下がりが激しいですもんねぇ。
...ん?この会話昨日もしたような」
デジャヴというか既視感を感じながらも、
相手が降りてきたらようやく顔を合わせることになるのだ。
満面の笑顔で、「お疲れ様でーす」と迎えよう。
■暁 名無 > 「ふぅ、良い運動ににゃったしとっとと戻って寝たい。
……ああ、和元だったのか。」
歩いていただけなのに何故か肩が凝った気がする。
ぐりんぐりんと首を曲げながらここで初めて話相手を確認した。
……いや、思った通りというか何と言うか……。
「お前も何か運動でもしに来たのか?
……制服じゃにゃいのは新鮮だにゃ。」
先々週くらいにハイキングに駆り出された時に違う生徒の私服姿を見たのに続いて二人目か。
普段は学校で制服姿ばかり見る生徒のそれ以外の服装というのは中々に珍しく思える。
……一応服装自由なんだぞ。と思わなくもないが、俺も案外人のこと言えないレパートリーの無さだった。
■和元月香 > 「皆の和元月香ですよこんばんは。
...あれ、気づいてませんでした?」
そんなに私印象薄いか、とけらけら笑って。
冗談めかした言い方をしながら軽く手を振る。
「んー、まぁはい。ちょっと鍛錬に」
ちょっとドヤ顔をして、ふんっと筋肉をアピールする。
細い二の腕には力こぶの影も形もない。
それにやっぱりと肩を落としながらも、
服装について指摘されると一変して苦笑を浮かべる。
「流石に運動するのに制服はちょっと動きにくいですし」
常日頃制服を着ている理由は単に学校は制服で来た方が
テンションというか勉強へのモチベーションが上がるのだ。
後、私服買うお金無い。
昨年買った服はほとんど売ってしまったし。
■暁 名無 > 「音の高低とかの聞き取りがにゃ、だいぶ違ってて。」
言いながらひこひこと耳を動かしてみる。
見え方も聞こえ方も、人間で居る時と大分異なっている。
それでもまだ感覚的には人間寄りである事は間違いないんだけども……。
「ほう、鍛錬ね。
あんまりやり過ぎて筋肉痛ににゃらんようににゃ。
明日も授業普通にあるんだから。」
さてと、それじゃあそろそろ帰るとするか。
シャワーは……浴びなくて良いか、そもそも真っ当に汗もかいてない。
「ふむ、汗かいたりしたらちゃんと着替えるんだぞ。
変に汗が冷えて風邪引いてもつまらんしにゃ。
……じゃ、そろそろ俺は校舎に戻るから。」
まさか私服を揃える金すら無い赤貧生活を送っているなんて夢にも思わない俺である。
そんなに貧乏人が多いなんて大丈夫なのかこの学園は。
要らぬ心配をしながら、俺はすたすたと二足歩行で帰っていくのだった。
■和元月香 > 「やっぱり獣耳って違うんですねぇ」
...ちょっとずつボロを出してないか?
こっそりニヤつきながら、物珍しげに耳を眺める。
「了解でーす...。
...肝に銘じてるんで」
月香は加減が分からない。
疲労を感じず、苦痛を味あわず。
だから警告であるそれらを感じ取れずに、
ぶっ倒れたり翌日に体動かなかったりした失敗は多いのだ。
「風邪は勘弁して欲しいですね。
一応もうすぐ秋。食べたいもの沢山ありますし。
...私はトレーニング続けますんでー。さよーなら」
嗜好品用のお金は服代に含まれるため極端に少ないのである。
ジャージのズボンにほつれが目立ってきたことに溜息をつきながらも、
月香は足取り軽く訓練施設の奥へ歩いていった。
ご案内:「訓練施設」から暁 名無さんが去りました。
ご案内:「訓練施設」から和元月香さんが去りました。