2017/10/07 のログ
ご案内:「訓練施設」に暁 名無さんが現れました。
■暁 名無 > 「うーむ……むむむむむ。」
魔術、魔法、ひいては魔力そのもの。
大変容により世界がしっちゃかめっちゃかになってからというもの、それらに関する認識も大分混在しているようになった。
多種多様な系統、形式、理論など。
少なくとも10や20では足りないほどのそれらを学ぶことは、
俺は学生時代に諦めたし、何なら今でも学ぶ気はあんまり無い。
「ぬぬぬぬぬ……」
しかし、俺は今訓練施設の一室で頭を捻っている。
行っているのは新しい魔術の開発。
一朝一夕で出来る代物ではないのは百も承知だけども、出自の関係か極々小規模な、些細なものであれば、不可能ではないらしい。
■暁 名無 > 「えっとー、あれがこうなって、こう繋がって……それでー」
読みなれない魔導書を数冊床に広げ、さながら回路図を描くように指を動かしていく。
正直こんな事をしているよりは、サボテンでも眺めている方が圧倒的に性に合うのだけど、それを言っても仕方ない。
何せ、
「うぁ……あっつぅ。クソ、冷房もうちょい下げるか……」
現在の俺の体温、実に39℃
辛うじて脳をはじめとする主要臓器はガードしているので、ただひたすら体幹が熱いという状態だった。
冬服なんてまともに着ていられず、Tシャツにハーフパンツと、ラフもどん詰まりになった様な格好だ。
ご案内:「訓練施設」に近衛 昴さんが現れました。
■暁 名無 > 「よし、と……取り敢えずどうにか魔力の出力先を造らねえと。
……ええと、特に人体に危害は無くそこそこ集中力を要して、ついでに俺が得しそうなもの……。」
ほぼほぼ突貫で術式を編んでいく姿は本職の魔術師から見れば噴飯ものだろう。
でもそれでいいの、俺の本職は幻想生物学!
「ええと……うん、よし、これで。ここをこうして……。」
もし魔術師の先生方に怒られたら素直に謝ろう。
そんな決意(ルビ:ひらきなおり)が功を奏したか、するするとイメージが形になっていく。
■近衛 昴 > さすがに隠しもすれば魔術に加えてインドアな生活のせいか基礎体力の補習になるのは当然で、担当の教諭にたっぷりとランニングを始めとしたトレーニング漬けにされ、汗を吸ったハーフパンツにTシャツの心地悪さを覚えながら今度は魔術の補習へと向かう少女。
「暑いぃ、汗で気持ち悪いし…勘弁して欲しいよ」
(一人なのか地が出てしまうも訓練銃の人影に気づくと仮の自分を取り繕い、彼が監督してくれるのかと近づいていこうと)
「えと、暁先生、ですよね?あの補習の近衛なんですけど…」
■暁 名無 > 「まあこんなもんでっ、あとは野と成れ山と成れってな……ん?
あー、はいはい、暁先生ですけど補習……」
おおよそ碌でもない魔術を作り上げて満足したところで声を掛けられた俺。
補習とは何ぞやと振り返ってみれば、小柄な女子生徒が此方を見ている。
確か以前生徒名簿か何かで見た顔だ。名前は近衛……そう、昴。
学年は確か三年生の筈だ。……おいおい、あと一年半で卒業予定なのに補習なんて受けてて大丈夫か。
「んーと、念の為確認な。
君が補習を受ける事になった経緯を、ざっと説明して貰える?」
補習の監督をする事に対して、さっぱり身におぼえが無い。
けどまあ、ここで人違いですーごめんねー、では近衛が迷ってしまうかもしれない。
であれば、簡潔に経緯を把握して、その後然るべき場所へ送るのが一番だろう。うん。
■近衛 昴 > 基礎体力の担当の教諭は、本来予定していた補習内容をこなすのに倍以上のかかるとは思わず、彼がいることを知っていたのか後を任せて先に帰ろうとしたのだろう。
「えと基礎体力は病欠で、魔術は成績不良で補習です。あと先生に伝言で『何か課題出して時折見てるだけでいいのでお願いします』だそうです。」
成績の悪い生徒に向けられた伝言を面白くなさそうに口にしながらサインを貰うべき書類を差し出し、既に書類には基礎体力を見た教員のサインが書かれているか。
書類を渡すと先ほどまでよりも暑い室内にTシャツの首元をパタパタと仰ごうと
「で、何からやればいいですか?…それにしてもここ、暑いですね」
■暁 名無 > 「なるほどなるほど。」
事情は分かった。
差し出された書類に目を通しつつ、俺は頷く。
つまり予想以上のダメっぷりに押し付けられたって形か。
「つまり、今の時間だととっくに魔術の補習も終わってないとならんかったと言うわけだ。
……あ、ああ。暑いか?今室温下げるからちょっと待ってな。」
俺の体温……というか、先日の満月で集まり過ぎた魔力の影響だろう。
正直、俺に一人で居るつもりだったので何も考えていなかった。近衛には申し訳なく思う。
しかしまあ、何と言うか。
室温このままでも良い気ような気がしない事も無いな!
■近衛 昴 > たらい回しにされてた自分でさえ魔術の才能がないのはよくわかっているし、それをどうにかしようはしてこなかったのも悪いが、あまり悪すぎて目立つのも裏の稼業がやりにくくなるのは困る。
彼の言葉に自分が悪いのではないといわんばかりの口調で反論し、ランニングで火照った肌に空調を調整してくれるという言葉に待っていましたと言わんばかりに顔を緩めて
「だってランニング12周もさせられたんですよ。おかげて汗でびっしょりだし、脚だってパンパンですよ、もう」
やけに中途半端な数に疑問を抱き、書類をよく見れば20周から15周が消されて12周に書きなおされているのに気づけるか。
Tシャツは汗で肌に張り付いてしまい、白と水色のストライプの模様が見て取れてしまうか
■暁 名無 > 「はっはっは、そいつは災難だったな。」
さてエアコンの設定温度は下げたのであとは涼しくなるまで待つだけ……なのだが。
近衛が来る前に既に20℃付近で設定していたので、
エアコンが冷やすのよりも俺が気温に影響を与える方が強い状態だ。
流石に熱中症で倒れるということは無いだろうが、不慣れな運動に火照った体を冷ますには時間を要しそうだな。
「シャワーでも浴びてくりゃ良かったろうに、そんなに余裕無かったんだな。」
大幅に削減された周回数を見つつ、流石の俺も同情した。
したが、まあ、汗に濡れたシャツに透ける下着の柄は、正直グッジョブとしか言い様がない。
■近衛 昴 > まさか彼の影響で温度が上昇しているなどとは知らず、ただ冷房の効きがが悪いと思ってしまうか。
「だって途中で着替え取りに行くわけにもいかないじゃないですか。ただでさえ遅いのに…」
補習が遅くなった原因を作った張本人が悪びれもせず時計をさし、正直これから補習、しかも苦手な上に好きではない魔術の鍛錬などできることならしたくない。
両手を胸の前で合わせてお願いするように子供が強請るように補習の減軽を頼もうとし、いつものパターンではあるがそれが彼に通用するか
「ねぇ、先生。先生の手伝いとかするから、その書類に補習完了のサインをささっと書いてよ。ね、もうこんな時間だし、ね」
■暁 名無 > 「んまあ、補習が面倒な気持ちはよく分かるけど、流石にそう簡単にサインも出来ないんだよなあ。」
俺の給料にも関わる。
いや、そもそもほぼ前連絡なしで監督役させられてるわけだから、適当にやっても怒られはしないだろうけど。
「はぁ……じゃあ、一つ魔術耐性のテストでもしてみるか。
それが終わったら魔力コントロールをちょっとやって、あとは駄弁って終わりな。」
さっき編んだ術式を試すいい機会だ。
折角なので手伝いをして貰おうじゃないか、と俺は笑みを浮かべる。
■近衛 昴 > 「どうしてもダメ?…色仕掛けとかしても?」
サインを拒否されてしまうと更に詰め寄ってみるもダメだと悟ると、ダメ元でTシャツを胸下まで捲って見せてみようとするも、課題が出されてしまえば諦めたように息を吐き出して。
まさか実験台にされているなど気づかず、あってないような耐性とノーコンもいいところのコントロールの自分にこれはまた長くなるなとげんなりしてしまって。
間延びした返事をしながら早速テストに入るだろうか
■暁 名無 > 「個人的には歓迎だけど、流石に『仕事』なんでなこれもな。
まあ、前以てサインはしといてやるから、そう嫌そうな顔をすんなって。
それと色仕掛けを補習で使うなよ?先生によっちゃ補習より面倒臭い説教が待ってるぞ。」
まったく俺で良かったな、と俺は頭を掻いた。
さて、宣言通り書類にサインを書いて、近衛へと書類を差し出す。
書類を受け取ったらすぐ逃走、といかないようにそのまま指示を出した。
「じゃ、ささっとやっちまおう。
そこにまっすぐ立ってー。」
■近衛 昴 > 「はぁい、次から仕事じゃないときの暁先生以外には気をつけまぁす」
彼からの注意にわかっているのかわかっていない返事をし、満面の笑みでサインをされた書類を受け取るとシャワーでも浴びてこようかなと踵を返して逃走を考えるも先読みされていて。
振り向いたまま脚を踏み出す間もないままに指示を出されてしまうと渋々指定された場所へと立ち、どんな魔法の耐性を試すのかと問いかけて。
■暁 名無 > 「まったく、軽い調子で言いやがって。
痛い目見ても知らねえからな。俺の名前出すなよ?」
さて案の定逃走を図ろうとした近衛を改めて見やる。
そんなに帰りたければ帰らせてやらんことも無い。
「転移魔法だ、近衛は寮住みだったよな?
上手く行けば女子寮まで一瞬でワープ出来るぞ。」
そう言いながら俺は術式を展開する。
さっき開発されたばかりなので魔力が満ちるまで少し時間が掛かるが、そこは雑談で間を埋めよう。
■近衛 昴 > 痛い目ならそれ相応にあっているのは他言できない秘密だと内心苦笑してしまい、転移魔法に、寮に送ってやるという言葉に楽に返れると思うか、最後のうまくいけばが引っかかる。
「うまくいけばって、先生?まさか初めてじゃないですよね、それ。例えば変なとこに飛んだり、先生まで飛ぶことなんてないですよね?」
(一抹の不安を覚えてしまうのは別の場所に飛ぶならまだいいが、彼まで寮どころか部屋に飛ぶようなことがあれば見られたくない物騒なものまで見られてしまう恐れがある。時が満ちるまで雑談でもしようと言われても、疑いの眼差しを向ける少女の指摘にどう答えるか)
■暁 名無 > 「大丈夫大丈夫、変なとこに飛んだりも、俺も一緒もないよ。」
そろそろ魔力も十二分に通ろうかという頃合いだ。
やたら不安そうな近衛だが、万が一でもそんな事が出来れば自分に使うに決まってるだろ。
ランニングで汗をかいたばかりなのに、冷や汗まで掻きはじめてるじゃあないか。
「さて、準備は整った。近衛の方は覚悟決めたかー?」
俺を中心に室内に風が巻き起こる。
まあ近衛の心の準備が出来ようと出来てまいと、実行するのは確定済みなんだが。
■近衛 昴 > 「大丈夫って、え、ちょ、覚悟決めるって、なんですかそれ!やっぱり自分で帰…」
そんなに大丈夫ならどこに覚悟を決めなくてはいけないのだとつっこむと準備整い、取り巻くように風が舞い上がり始めると自力で帰るといいかけ、発動の瞬間とっさに制止のため彼の手を掴んでしまおうとしてしまい。
そんな行動が術にどう影響するのかも予想するまもなく、言いようのない不安感に先に手のほうが出てしまうか
■暁 名無 > 実際のところ、発動するのは他愛のない性質の悪いイタズラだ。
言った通りの転移魔術。転移対象は、まあ何事も無ければ下着のみ。
つまり、下着のみが自室に戻る、という何のために存在するのかという魔術なわけだが……。
「あっ、おいこら。何で俺の腕を!」
発動した魔術は、対象として指定していた近衛と、近衛が掴んだ俺の下着を寸分の狂いなくそれぞれの自室に転移させることだろう。
……なんかスース―する気がして来た。
■近衛 昴 > 飛ぶ、そう思った瞬間とっさに彼の腕を握ったまま目を閉じてしまい、風が止むとそこは女子寮でなかくもといた演習場の元いた場所、まったく動いていなくて。
「う、うまくいったの……あれ?飛んで、ない?ねぇ、先生、これって失敗?」
周りを見回すもどこも変化もなくとりあえず無事だったことに胸を撫で下ろすとようやく気づく、上下の下着が消失してしまい、解放された胸は張り付いたシャツ越しに先端の形や肌の色まで見えてしまうだろうか。慌てて下の確認をするも下着の感触は残っておらず、逆に両胸への守りが手薄になってしまうか。
「はっ?え、えぇ!、先生、あの、その、し、下着がッ」
驚きを隠せずに透けるシャツを隠しながら説明を求めようとするも、とっさに掴んだ腕のせいで彼まで巻き込んだ代償である下半身に言葉を詰まらせてしまうか
■暁 名無 > 流石に人が来る場所に下着姿で居るほど俺も生き急いではいない。
大丈夫、ハーフパンツを穿いてる。丸出しではないよ。
……ってそれはともかく。
「あー、うん。そうだねえ、多分失敗だねえ。」
いや、成功ですとは口が裂けても言えない。
そんなことより今は目の前の光景を堪能しよう、そうしよう。
何せ小柄な体躯に見合わず立派に実ったものが汗でぬれたシャツ一枚隔てて眼前にあるのだから。
いやあ、眼福眼福♪
■近衛 昴 > 内心でこれだから魔法の起こす現象は理解できないと愚痴がこみ上げるもそれを声にできない苦しみ、失敗と語る彼にできることなら言いたいことは山ほどあるが飲み込んで。下着の喪失感とハーフパンツ越しに見た光景にも悲鳴をあげないのはそれなりに危ない橋を渡ってきたからであるが、それを知らない彼には多少なりにも経験があるのかと思わせるか
「大体どんな失敗ですか?下着消すって…」
両手で透ける胸元を隠しながらもこれでは歩いても帰れないと抗議するのは、下着も着けずに歩く生徒だなんて噂が立てば非常に動きにくくなるなるのは自明の理で
■暁 名無 > 「いやあ、ほら。
近衛が急に腕を掴んだりするから集中が途絶えたかな。」
すっ呆けて答えるが失敗じゃないのが性質が悪い。
いや、どんな失敗ですか、がどんな魔術ですか、に変わったら答え様がないけど。
ともあれ、今のしょうもない魔術で俺の体内に溜まっていた魔力の澱は多少なりと改善されたのである。
「バレなきゃ大丈夫だって、バレなきゃ。
案外他人は見てないもんだぞ。」
どうしても心配なら、家までガードも兼ねて送るけども、と。