2017/10/18 のログ
ご案内:「訓練施設」に近衛 昴さんが現れました。
近衛 昴 > 訓練施設の一角、高低差のある障害物にせり立つ壁、張り巡らされた鉄パイプが広がる部屋の片隅で軽く柔軟する少女の姿がある。
Tシャツにスパッツ姿の少女は額の汗を拭いながら次の目的の場所、そこに立つフラッグを確認すると指に巻いていた絆創膏を剥がし、自らの血を口に含んで飲み込むと同時に駆け出す。
段差から段差へと飛び移り、高い場所へは両手をかけて一気に体を引き上げて受身を取りながら跳ねる。
パイプにぶら下がると振り子のように体を撓らせ、その反動を殺さないように空中に舞い上がり、猫を思わせるような動きで回転しながらフラッグの前へと着地する。

「ふぅ…ちょうど1分、と。」

今しがた上ってきた高低差を眺めながら能力の時間切れに満足そうな表情を浮かべ、最初は高低差に対して恐怖心があったがそれも大分薄れてきた。

近衛 昴 > 一時的に身体強化を行えば倦怠感からも解放され、羽が生えたように軽い体を手に入れることができる。
もう一度血を口に含んで今度はスタートまで戻ってみようと飛び降り、受身を取りながら地面を蹴るを繰り返しながら低い段差へと飛び移っていき、上ってきたよりも早く到着するだろうか。
普段の少女の身体能力からは想像もできない動き、普通の自分では到底できないことができるのはなんともいえない高揚感があるが使い過ぎは禁物だ。
もう1本と立ち上がろうとすると立ちくらみを起こしてその場にへたり込んでしまう、強化した体の使い心地に酔いしれてしまい血を使い過ぎた。
ただでさえ倦怠感のある体は貧血のせいでいつも以上に重く感じ、障害物の横にあるベンチまで戻れば横になり、バックから取り出したスポーツ飲料に口にして少しでも回復の手助けをしようと

近衛 昴 > 少し休憩でもとろうとタオルを顔に被せて目を閉じると訓練内容を思い出していく。
身体強化を移動手段として使うのには慣れることができたが体術に関してはさっぱり、いくら体を強化して格闘技の情報を詰め込んでも所詮教科書の模倣の域を出ることができず、洗練されておらずあまりに実戦的ではない。
やはり経験や勘、状況判断ばかりは模倣できないと問題ばかりが出てきて段々と気が滅入ってきてしまい、このままシャワーでも浴びて気分転換にでも街に繰り出そうかなと。現実逃避ばかり浮かんできてしまうか。

近衛 昴 > 訓練を続けるか今日はここまでにするか暫く考え、出したのはこのまま続けていたら本当に倒れてしまうと引き上げることにして。
汗を吸ったシャツへと風を送るように仰ぎながら荷物を纏めるとシャワー室へと消えて行くか。

ご案内:「訓練施設」から近衛 昴さんが去りました。