2017/11/03 のログ
ご案内:「演習施設」に飛鷹与一さんが現れました。
■飛鷹与一 > 演習施設、私服姿でそこを訪れる一人の少年。特殊なグランドと言っていいその施設の中央に一人立つ。
今日はナイフ術の自主訓練でも、まして得意分野となっている射撃の訓練でもない。そして魔術の訓練でもない。
「…そろそろ、この目の力も発動のオン・オフだけじゃなくてちゃんとコントロールを試みていかないとなぁ」
そう、異能メインの訓練だ。とはいえ、少年の異能は二つあるがどちらも攻撃的とは言い難い。
片方はそれこそ因果改変…そしてもう片方が今回訓練をする異能『天眼』。
この島に来てからいきなり目覚めた力で、主に己の視覚を発動媒体とする。
「…さて、と。代償はまだ確定してないけど頭痛…あとは睡魔、だったかな」
長時間やるつもりはないが、異能を使いこなすなら矢張り実践あるのみ。
と、いう訳で一度深呼吸して目を閉じる。フィールドは特に何も操作していない。
■飛鷹与一 > ゆっくりと目を開く。黒瞳が虹色に薄っすらと輝き、本来の視界に重なるように世界が変化する。
「………。」
無言で目に力を込める…いや、少し違うか。感覚としては何とも表現し辛いが…。
ページを捲る、スクロールする、ピントをズラす。定まらないがそのような感じか。
すると、まずこの演習施設の情報。材質、強度、負荷の係り具合、温度や湿度の分布などが視覚情報として認識出来る。
また、”切り替える”と今度はこの演習施設に使われている電子関係のモノも読み取れる。あくまで読み取れるだけだが。
そこに干渉できたら、それはまた別の力だろう。あくまで基本少年の目は「視る」ものだからだ。
とはいえ、読み取れるモノが多岐に渡り過ぎて困る。何せ情報量が多くてもそれを処理する脳内は変化していないからだ。
「…このくらいだと、やっぱりそんなに負荷は掛からないけど、やっぱり情報の取捨選択が大変だなこれ…。」
■飛鷹与一 > 更に集中をしていくと、ハッキリと瞳が虹色に変化する。瞳孔が開いていく。
「……っ…!?」
集中した事で、更に読み取れる情報量が増大する。もう何を見ているのか分からないくらいだ。
が、ここで能力を解除するのではなくこの状態を保ったまま、膨大な情報から余計なモノを切り捨てる。
(…こ、これはキツい…!視界に入る全部が全部…観測・測定対象になってるみたいだ…!!)
それでも、歯を食いしばって汗を自然と流しながらも視界の維持に努める。
後で頭痛やら睡魔やらの反動が今から怖いが、それを恐れていては異能の訓練にならない。
これを万全に使いこなせないと意味がない。もうひとつの異能もそうだがまずはこちらだ。
■飛鷹与一 > そうして数十分、粘ってあれこれ模索したり情報量の制限を試みたり、見えるモノを限定してみようとしたりと試行錯誤。
結果…。
「…うん、これ片目だけの方が負担少ないかもしれない」
尻餅を着いた姿勢でぐったりしつつ、異能を解除すれば何時もの景色だ。
どうも、両目で異能を発動するよりも片目の方が意外と扱い易いらしい。
勿論、視界は半減するが情報量の取捨選択次第ではその死角もカバーは可能かもしれない。
「…よし、糸口は見えたから今回はこんな所かな。…ああ、もう何か既に頭がガンガンするけど」
■飛鷹与一 > そして急激に睡魔が。どうも、これは脳に負担が掛かるとみた。頭痛や睡魔という反動はそれかもしれない。
やっぱり目と直結している上に情報過多に陥るからだろうか?ともあれ、気だるそうにしながらも何とか立ち上がり。
「…まぁ、死神と違ってこっちは努力と工夫次第でコントロールは出来るかも」
その可能性が見えただけで収穫だ。そのまま、ややフラつきながらも演習施設を後にしよう。
ご案内:「演習施設」から飛鷹与一さんが去りました。