2017/11/12 のログ
ご案内:「訓練施設」に暁 名無さんが現れました。
暁 名無 > 夢のような一夜から数日後。
些細と言ってしまえば些細な、俺としては割と深刻な問題が生じ、
さてどうするかと考えるべく、俺は訓練施設の一室に居た。

「原因は明らかにあの時だろうけど、ううん……」

そっと手首の匂いを嗅いでみる。
ほんのりと甘い花のものに似た匂いが鼻腔を擽った。
保健室で夢魔と一夜を共にした日から、わずかだが彼女の有していた特徴が移ってしまったのだ。
過度の接触によって、彼女の魔力が俺の中に吸収されてしまっているのだろう。

「………タバコの匂いで消えねえもんだな。」

溜息混じりに呟いて、俺は閉め切った部屋で大きく肩を落とす。

暁 名無 > 「俺は別に夢魔じゃねえから、それほど人に影響とか無さそうな気はするけどねえ。」

ぐーぱーぐーぱー、と意味も無く手を握っては開いてみたりしてみる。
別段匂いが強まったりもしないし、火が出たり電気が散ったりもしない。
そんな事が出来るようになれば少し楽しい気もするが、生憎魔術の才能は並あるかないか。

「ま、常時匂ってるってことは、多少なりと魔力の消費をしているとみて良さそうか……」

分かりやすく言えばパッシヴ系スキル。
効果の程が怪しいが、それとなく相手への印象が善い方に傾く、とかだったら嬉しいなあ。

暁 名無 > 「あとは意識して匂いの強弱が出来るかどうかだけど。」

原因であろう夢魔の顔を思い浮かべる。
彼女は半ば無意識下でこの匂いを強めたりしてしまっていた様だった。
まあ、本来の特性として持ち合わせているが故なのかもしれないが、果たして俺の方はどうなのだろうか。

「誰か実験台になってくれたりしないかねえ……」

まあ、そんな簡単に生贄になってくれそうな相手に心当たりは無い。

暁 名無 > 「ま、追々試していきゃ良いか。
 こういう時自分の身体を検体に出来るってのは良いねえ。」

ぬっふっふっふ、と傍から見れば怪しい事極まりない笑みを浮かべて部屋を出る。
この匂いの仕組みを自分なりに把握するまでは、人との接触は極力避けよう。
特に異性は。取り返しのつかない事になってからでは遅いのだ。

……いや、その取り返しのつかない事の結果が今なのは重々解ってるけどな!

ご案内:「訓練施設」から暁 名無さんが去りました。