2017/12/10 のログ
ご案内:「訓練施設」に美澄 蘭さんが現れました。
■美澄 蘭 > 休日の午後。
訓練ブースで元素魔術の練習をしていた少女が、休憩スペースに出てくる。
「………ふぅ」
一つ息をついて、自販機の方へ。
温かいミルクティーを購入して、ベンチに腰掛けた。
■美澄 蘭 > 飲み物を開けて数口飲んで、また息を一つ。
「…違う属性の多重詠唱、安定しないわ…」
1年次の途中から履修した元素魔術の講義。魔術に関わることを生業とする決断はしなかったけれども…「目に見えないものと親和性の高い体質」の調査のために鍛錬を続けることを研究所の人達が望んでいるし…自分自身、自分にどこまで出来るのかが気になっていたので今年も履修は続けていた。
この段階での元素魔術の実技の仕上げとしての、異なる属性を組み合わせた多重詠唱。
それが今の課題で…蘭は、休みの昼間に時間をとって、訓練施設に自主練習で足を運んでいたのである。
■美澄 蘭 > 魔力を「視る」こと、それを魔術行使に応用することには大分慣れてきたが…だからと言って、複雑な術式も難なくコントロール出来るようになったりはしない。
「………。」
飲み物の容器を少し下ろして、自らの手を見る。
■美澄 蘭 > 最近、「暴走」はとんと起こらなくなった。
研究員は、『気持ちのありようが変わったのが大きいのでは』と言っていたが…。
「………。」
ここ1〜2ヶ月で自らに起こった状況の変化を反芻して、余計なことまで思い出して。
蘭は、思わずベンチに腰掛けたまま、自らの腕で体を抱いてうずくまった。
■美澄 蘭 > 「………。」
静かに…しかし深く息を吐いてから、身体を起こす。赤味の乏しい蘭の頰に、自然に見える程度の紅が差している。
(………駄目ね、今日はもう集中出来なさそう。
浮かれてばっかりもいられないのに)
ミルクティーを一気に飲みきって、立ち上がる。
ごみ箱に近づいて空の容器を軽く投げ入れると、蘭は訓練施設を後にした。
ご案内:「訓練施設」から美澄 蘭さんが去りました。