2018/01/14 のログ
暁 名無 > 「おいおい、人前で随分大胆だな?」

抱き着かれたは良いが如何せんかなりの身長差で、少し気を遣ってやらないといけないのが何とも言い難い光景だった。
そして囁かれる言葉に、思わず失笑を漏らしてしまう。

「はいはい、機会があったらな。
 それまでもう少し女を磨いておけよ?」

胸や腰は及第点だが、如何せん中身が子供っぽ過ぎる。
そのギャップが良いと言う好事家も居るだろうが、生憎と俺はそうでもない。

「……となると変にイメージが乱れればそれに即した姿を投影してしまうという事もあり得るのか。
 例えばキワドイバニーガール姿とかイメージしたりとか。」

せめて取り返しのつかない失敗にはならん様に、と祈る他にない。
まあ失敗したところで俺に害は一つも無いわけだけれども。
あ、いや、現場に居合わせたのに対処の一つも出来ないとは何事か、と怒られると言えば怒られる。害だ。

近衛 昴 > 少しは動揺でも見せるかなと期待はしていたのだが動揺するどころか体よくいなされてしまい、悔しそうに密着させていた身体をあっけなく離してしまおうと。どうにも何をしてもいいようにされてしまうと苦慮しているとようやく気づく、いなし方が大人が子供に言い聞かせるようだと。

「…ボクのこと子供みたいだと思ってるでしょう?…そうだね、次の機会にはぜひ。オトナのお話をしましょうね、じっくりと。」

止めの言葉に、そんなに子供だと思っているなら大人同士の交渉でもなんでもして子供ではないと思い知らせてやろうと引きつった笑みを浮かべて。

「イメージが乱れるとうまく纏えなくて直ぐ解けちゃうけど、幽体で再現できた姿なら纏めるからできると思うよ」

話していて長引いてしまったが、早速身体を動かそうと前に進もうとするも言葉通り後ろ髪を引かれてしまい、前に進むことができずに何事かと思えば長い髪の束が意思でも持っているかのように数本彼へと伸びて絡みつこうとしていて。

失敗しても少女自身は彼に対して害はないが、あの女はそうはいかない様で

暁 名無 > 「思ってない思ってない。
 ……オトナの話って何の話をする気だよまったく……。」

やれやれ、と俺は肩を竦める。
実際子供みたいというよりは、子供そのものであるのには違いないだろうに。胸以外。

「……ほほう、だったら後ででも良いから見てみたいもんだな。」

近衛のバニー姿。
そういえば風の噂で聞いたけれど、ミニスカサンタもやったらしい。それもぜひ見てみたいところだなぁ……と。

「おーい、髪の毛絡まって……ちょ、不気味ッ!!」

近衛の中に居るだろうシズルの仕業なのだろうか。
もうちょっと手段を考えて欲しいもんだけども。

近衛 昴 > 「ボクが子供じゃないっていうまで…したり…して…してやるんだから」

他の生徒や物音でかき消されるもおよそ口に出すのが憚れる様な言葉が次々に出てきて、省みない負けず嫌いなところが子供そのものなのだろうが本人は気づいている様子もなくて。

思い出したくない。真冬のクリスマスにあんな格好で募金箱を持たされた奉仕活動、全てなかったことにして欲しい年末の悪夢をどこで聞きつけたのか、サンタの話が出るとげんなりした様子で短く絶対に嫌だと答えるだろうか。

自分の意思とは関係なく動く髪の毛はアサガオの蔓のように絡みつきながら巻きつこうとし、それに混じって鎖につながれた蛇の頭を模した飾りまでが鎌首を擡げながらチャリチャリと揺らいでいて。

異常なまでの女の怨念はより見境がないもになり、思い人に少しでも似た男性なら襲いかねないのはある程度わかっていたがここまで反応するのは予想外で、少女も絡みつく髪を解こうとするもうまく行かずに。

暁 名無 > 「おいおいおい、近衛。どうにかしてくれ。
 あ、そうだ。一回アバターを離脱させればいいんじゃないか?」

およそ穏やかでない単語がちらほら聞こえたが、それよりもっと重要な事がある。
絡み付く髪の毛を解こうと苦戦する俺だが、何だかもう髪の毛を相手にしてるというレベルじゃ済まなくなってきてないか……?

「ていうかこの髪飾りお前のセンス?……ええと、独創的だな。」

正直、女子高生がつけるものとしてはどうかと思う。言わないけど。

近衛 昴 > 「く、ほ、解けない。そうか、解除は、またできないか。違うって、そんなこと言ってる場合じゃ…」

絡みつく髪は引き寄せようとし始め、蛇の飾りには冗談でも趣味じゃないと否定し、本物の蛇のように彼に迫る鎖に絡みつくようにして止めようとするのはコネクターのついたケーブル。

それも鎖と同じように髪から伸びていて、こちらは少女の意思で自由に動かせる。実験してわかったが鎖はあの女の嫉妬と束縛を象徴しているもののようで、かたやケーブルは少女を象徴しているものだと、しかし力関係はあの女のほうが勝っており、身に纏っている間の気配も怨霊のそれで禍々しさを感じるのはそのせいだろう。

なんとか足止めはできるが長くは持ちそうもなく、解除もできない状態で最終手段のタスクキルで強制的に落としてしまうと元の姿に戻って、彼も解放されるだろうか。

暁 名無 > 「はあ、ほ、解けた……
 まったく、元はと言えば近衛がいきなり抱き着いてくるからだぞ?」

どういう理屈で拘束が解けたのかは分からない。
きっと近衛の内側で攻防戦が繰り広げられていたのだろう。
人の内側を透視する能力なんて持ち合わせていない俺には、何が起きてるのかさっぱりだ。

「……ふぅー。近衛の方は問題ないか?
 髪の毛、痛んだりとかしてないよな?」

仮に痛んでいたとして半ば自業自得のようなものだけども。
と、最初の運動着姿になった近衛を見遣る。

近衛 昴 > 「ふぅ、やっぱり、暴走したらこれしかないのか…。ボクがパソコンで能力がアプリみたいなものだから強制終了したの。まぁ、いいじゃないか、ちゃんと解けたんだし…それに絡みついただけで済んだし…今回は」

ようやく拘束が解けて解放されるも不思議そうにする彼にわかりやすいように解除した方法を話し、結果的に解決したのだからよしとしようとするも最後には不穏な言葉をポツリと呟いて。

妨害工作をジャミング以外の別の方法で行う約束をしていたので髪を試しに使ってみたら、似た人間を髪が時間切れまで引きずり回したことは黙っておこう。

「大丈夫だよ、本物の髪じゃないから例え切られても元通りになるし。」

裏を返せば髪だけでなく、ケーブルや鎖はいくら切ろうと再生して絡み続けることを示しているだろうか

元の姿に戻ると大きく息を吐き出して一息つき、疲労の色が出ているのは明らかで。

暁 名無 > 「な、なるほどー……」

分かったよーな分からないような。どうも生物以外の物事は苦手である。
とはいえそれを言ってしまえばキリが無いので、此処は一つ理解した体で頷いた。

「あ、そうなのか。じゃあ遠慮なく切っちまえば良かったなあ。
 ま、何はともあれお疲れさん。随分とまあ、厄介な事になってるみたいだな。」

近衛の身に起きた変化。それを今身を以て体験した。
あんな調子では訓練自体もままならないだろう。少しばかり同情する。

「しっかしまあ、そんなに動いたわけでもないのに凄い汗だな。
 やっぱり結構神経使うのか?」

疲労困憊、と言った様子の近衛へと訊ねる。
ある程度回復するまでの気分転換も兼ねて。

近衛 昴 > 「確かにそっちのほうが早かったかもしれないけど、倍になって帰ってきそうだね。便利というか使い難いというか…自分でもどう変化するか予想がつかないからね。」

白紙のように未成熟な能力ゆえに染まりやすい、黒にも白にも染まる可能性があり、その条件も自分自身にも把握できていない。
自分でも能力が異能というよりは怪異に近いのは薄々気づいているがゆえに、一日でも早く制御できるようにならなければいつ能力のほうに喰われてもおかしくないのは自覚できている。

話に夢中になっていたせいかだいぶ長い時間姿を保ってはいられたが衣服は汗で肌に張り付くほどで、現実にないものを存在させるのだから相応の体力も行使しなければいけない。

「ありもしないものを作るだけでなく、強く具体的にイメージしないと形も保てないから結構これが疲れるんだよね」

暁 名無 > 「なるほどなるほど。
 ……ま、精々頑張れとしか俺には言えないな……。
 けどまあ、シズルの事もあるし、無理はしないようにな。」

まあ制御するのに急を要する訳でもないだろう。本人の気持ち的には一刻も早く、と言ったところだろうが。
とはいえ焦りは禁物のように思える。近衛のような性格であれば尚更だ。

「ま、何はともあれ必要なのは集中力と想像力だな。
 想像力はともかく、集中力はムラがあるみたいだし。」

まあ、それはそれとして。
やっぱり衣服が透けて見える肌と言うのは良いものだな、と豊かな曲線を見つつ思う。

近衛 昴 > 「前みたいに乗っ取られるようなことはまずないだろうけど、さっきみたいにまだ干渉はしてくるだろうね。そうだね、じっくりいってみるよ」

口ではそういっているものの焦りはある。力関係で負けている以上簡単には御しきれないだろう、最低でも取り込んだ能力以上の力を身につけるのが制御の絶対条件だが鍛錬では時間がかかりすぎる。
一応当てはある、ある人物から受け取った自身の血を吸っての身体強化の力をもっと昇華できれば底上げに繋がるが、どう鍛えればいいものかと。

「う、本当に耳の痛い所を突くね。…そうだよ、集中力散漫でムラがあるのはよぉく存じてますよ。」

こうも的確に指摘されたのでは認めるしかないでいると向けられる視線に気づき、見下ろせば身体のラインや肌が透けて見える自身の身体に向けられていて、そっちはたいそうな集中力でと返すだろうか

暁 名無 > 「ないだろう、で判断しちゃダメだぞ。
 お前さんは特に、だ。油断も隙も多いんだから。
 ひとまず干渉された時の上手いいなし方とかも考えた方が良いかもな。」

ふーむ、と一応考えては見るものの、やはり異能に関しては思いつくことも少ない。
異能関係の学問を専攻としている先生たちなら、まだまともな意見を出してくれると思うが。

「はっはっは、まあ仕方ないもんさ。
 俺だって男だからな、目の前にあったら、そりゃ見ちゃうさ。
 まあそれだけ近衛の身体が魅力的ってことで前向きにとらえて貰えれば。」

というか毎度の事ながらホント目敏いよなあ。
気付いてても気付いてないフリとか少しはしてくれりゃ良いのに。

近衛 昴 > 「でも、一番穏便に済む方法もあることにはあるんだけどね。その為には献身的な協力と尊い犠牲が必要なんだけどね。」
方法はあるにはある即物的な、あの女の未練が暴走の原因なら欲しているものを与えるのが一番ではあるとちらりと彼へと視線を向けて、わざとらしい言葉の裏には鎮めるための人身御供になるつもりはないかという意味が込められているが、うんと頷く物好きはまずいないだろう。

異能に関しては頼ることはできないが、この間の動物の行動を調査していたことからもしかしたら少女が欲している情報を得ることができるかもしれないと考え始めていて。

時間も時間なのか人も段々と捌けていって殆ど人がいないことをいいことに素直に見ていたことを認める様子に隠すつもりも恥らう様子もなく、こんな体型だからこそ見られるのには慣れてはいるが、そこまで堂々と見られているのではいわないわけにはいかないだろう。

「確かに前向きに考えるのは悪くないね、なんだったらこの後シャワーでもご一緒する?前向きに先生の協力を取り付けるために」

暁 名無 > 「お前さんの言いたい事は大体分かった。
 ……が、今までの経緯からして、多分お前さんも酷い目に遭う奴だぞそれ。」

シズルが欲するものを与えるとして、彼女がそれを感じ取る為の器が必要になる事だろう。
尊い犠牲が一つとは限らない。そういうところまでしっかり考えておくべきだと思うけどなあ……。

「……ん?シャワー?
 悪くないね、折角のお誘い断る理由も特に無いし。」

近衛の言葉に小さく笑って頷いてみせる。
ただ、あんまり噂になる様な事は避けたいから、人目は避けさせて貰うけれども。

近衛 昴 > 「…確かに。ボクとしてもあの女に好き勝手やられるのは癪だし、なにより二度と出てきて欲しくないのが正直なところだね。」

彼が言うことももっともだ、欲求を叶えたところで能力だけ残して消えてくれるはずもないし、それ以前に大人しくなるとは到底思えない。この案は元からやるつもりもなかっただけに当てにしていなかった様子で。

「はぁ…本当に色々と正直な先生、いや人だね。もちろん、それはボクも避けたいところだからね。先に先生から…ね」

いくら殆ど人がいなくなったとはいえ人目を避けたいのは同じ、少女が指定したのは施設の中でも奥まっていてあまり使う者がいないシャワー室、先に彼が出れば後を追うようにその場を離れ、人目を避けながら合流しようとするか。

近衛 昴 > (一時中断し別部屋にて再開)
ご案内:「訓練施設」から近衛 昴さんが去りました。
ご案内:「訓練施設」から暁 名無さんが去りました。