2015/06/09 のログ
ソラとルナ > ルナは特に何かを探す様子もなくのんびりと歩いてソラについていく。
ソラはガラクタを見つけるたびに嬉しそうにルナに見せに来る。

ソラとルナ > ソラが見つけてくるものは大体は価値のないもののようだ。
それは変な形の石であったり、金属の欠片であったり。

ルナはそういったものを見ても特に表情は変えない。
ただ、戻ってくるたびにソラの頭を撫でてやっている。

ソラとルナ > それからもソラは様々なものを拾ってくる。
今度は古ぼけたコインを拾ってきた。

ルナはそれをしばらく観察してからソラに返した。
どうやらあまり価値のあるものではないようだ。

ソラとルナ > 次に、ソラはつるつるした石を拾ってきた。

ルナはちらっとそれを見てすぐに返した。
見るまでもなく、価値は皆無に等しいだろう。

ソラとルナ > 今度はソラは得体の知れない黒いものを拾ってきた。
何か妙に蠢いているように見える。

ルナはちらっとそれを見て捨ててくるように促した。
一応危険物ではないらしい。

ソラとルナ > 次に、ソラは錆付いた歯車を拾ってきた。
歯が数本欠けているようだ。

ルナはそれを受け取り、すぐに返した。
二人の手が煤けた機械油で真っ黒になっている。

ルナはハンカチをとりだした……が、ソラはその前に自分の服で手を拭いている。
それを見て軽くため息。さっさと自分の手を拭いて汚れたハンカチをしまった。

ソラとルナ > 次に、ソラはきらきらした小さな結晶を拾ってきた。
見る人が見ればわずかな魔力を感じるかもしれない。

ルナはしばらくそれを眺めてソラに手渡した。
ソラはたのしそうにくるくる回るとワンピースの中にそれをしまった。

ソラとルナ > 今度は、ソラはちょっと汚れた本のようなものを拾ってきた。

ルナはそれをちらりと見ると即座にぶん投げた。

ソラとルナ > 次に、ゾラは薄気味悪い人形を拾ってきた。
泥でひどく汚れている。

ルナはそれを見ると首を横にふり、捨ててくるように促した。

ソラとルナ > しばらくして、今度は何も拾わずにソラが戻ってきた。
どうやら今日の拾い物はこれでおしまいらしい。

二人は手をつなぐと姿を消した。
あたりにはわずかな光の粒子が漂っている。

ご案内:「転移荒野」からソラとルナさんが去りました。
ご案内:「転移荒野」にウェインライトさんが現れました。
ウェインライト > 蠢く暗雲/轟く雷鳴/カラスが鳴き/世界は漆黒に包まれる。
ウェインライト > 声が響いた/それは彼に滅ぼされたものたちの魂の声か。
否。

ウェインライト > 「はっはっはっはっは……!」
ウェインライト > 高笑い。世界を震わせる天上の美。初めからそこにいたかのように/突然そこに現れたように。
女が、或いは男が。そこに立って、哄笑をあげていた。

ウェインライト > 「帰ってきたぞ、常世学園! 帰ってきたぞロストサイン!
死の時を超え、美の体現者たるこの私、ウェインライトが帰ってきたぞ!
ハーーーーッハッハッハッハァ!」

ウェインライト > 笑い声を上げた刹那。ぷつんと糸が途切れたようにウェインライトは倒れこんだ。
安らかな顔をしているだろう。信じられるだろうか、死んでいた。

ウェインライト > おそらくは高笑いによる呼吸困難/窒息死。或いは横隔膜の痙攣による心臓停止。
いずれにせよ死んでいた。06/09、18時01分。ご臨終だ。

ウェインライト > カラスたちの困惑の声/暗雲はただの曇り雲/雷鳴はどこかの生徒の魔術の制御の失敗
ウェインライト > 美しい金の髪がさらりと流れた。
沈黙。沈黙。沈黙。沈黙。
四度の沈黙の後、彼女の死体が消失する。
そう、彼女はいつの間にか生き返っていた。

「あれ、今私死んでた?」

首をかしげるウェインライト。それはダメだ。やってはいけない。
可憐に細い首がぼきりと折れた。脊椎骨折。ご臨終だ。

ウェインライト > 良い子のみんなは真似してはいけない。
だが安心してほしい。ウェインライトの"狂い時計"は信頼と実績の、全年齢仕様。
誰かがこの光景を見ているならば、美しいモザイクがかかっていることだろう。

ウェインライト > 「なぜならば! 私はそう……美の体現者だから! 死の瞬間ですら醜いなど耐えられぬ……!」

 死んで、生き返って、死んで、生き返った。
行きは良い良い帰りは怖い。振り返ってはならぬ黄泉の旅路も、
美の体現者であるウェインライトは一度も振り向くこと無く良い旅路。

ウェインライト > そこではたと気づいた。少しばかりメタな話だが、ウェインライトは一つのことに気づいた。

「…………待て、今僕は自分のことを私と呼んでいなかっただろうか」
 
 ちょっとしたアイデンティティクライシスにより精神的死を迎えたが、
流石にこのシーンは割愛させていただく。

ウェインライト > 冷静に思考/状況分析/狂い時計の不調。
天災の名に相応しきウェインライトは、即座に状況を理解した。

「なるほど、どうしようもないというわけだ」

そして即座に匙を投げた。実際、美の追求には些細な問題だ。
己の美しさに如何程も揺るぎがないという事実こそが重要。

「さて」

慎重にあたりを見回す。場所が転移荒野であることを把握する。

僕はウェインライト。
ここは転移荒野。
戦いの末命を落とし、復活した。

概ね状況はわかっているが、今の場を完全に理解するためには足りないものがある。

「今は何年の何月だ?」

ウェインライト > 空を見て空気を読めば概ね日付は理解できる。
だが重要なのは今が何年か。ロストサインはどうなってしまったのか。
それが重要だった。

「まずは学園都市にいこうか!
美しい僕を見たらみな腰の抜かすに違いないぞ?
フッフッフ、フーハッハッハッ……おっと。
これ以上の高笑いは危険だ。死んでしまう」

今の状況を把握するために、ウェインライトは学園都市へと向かった。

ご案内:「転移荒野」からウェインライトさんが去りました。