2015/06/24 のログ
■桜井 雄二 > (その時、手動で行っていた翻訳機のチューニングが偶然上手くいく)
(すう、と一呼吸して少年に語りかける)
俺の言っていること、さっきよりはっきりわかるんじゃないか?
(少年は頷く)
「…わかるよ、自然な言葉で伝わってくる」
(さっきまでの機械的な翻訳とは違うその言葉に無表情のまま頷いて)
よかった。言いたいことは色々あると思うが、まず俺の話を聞いてくれ。
(少年はそれに答えることなく桜井の顔を見上げた)
■桜井 雄二 > いいか、お前の世界と繋がるゲートが開いたのは一瞬のようだ。
お前が元の世界に帰るのは、少し難しいと思う。
それでも、この世界にはお前みたいな存在は珍しくない。
異邦人、というやつだ。
(青空を見上げる)この空にも光らない星がたくさんあるように。
お前みたいな存在はいっぱいいるんだ。残念ながらな。
(自分だけが不幸の中心だと喚いていた少年が顔を歪める)
「でも……僕はどうしたらいいんだよ…ユージ…」
■桜井 雄二 > ……少年。お前の『何がしたいか』を見つける手伝いをするのも俺の仕事だ。
困ったら俺を頼れ。何から何まで叶えてやることはできないが……
それでも、一助くらいにはなれるはずだ。
(少年に向かって手を差し出して)
さ、全部吐き出して腹が減らないか?
まずは腹ごしらえといこう。街までバイクで行こうじゃないか。
■桜井 雄二 > (バイクに跨り、少年をタンデムシートに座らせて)
しっかり掴まっていろよ。振り落とされると危ないからな。
(通信機器を取り出し)こちら桜井雄二。聞こえるか、川添孝一。
ゲートから出てきたのは異邦人の少年、翻訳チャンネルは2XBWだ。
詳細は追って報告する、街まで戻る。それじゃな。
(通信機器をポケットに入れて)
さ、行こうか……今日は特別に俺がこの世界の歌を教えてやる。
涙がこぼれそうな時、あるいは上を向いて歩きたい時に最適の歌だ、覚えて損はない。
(そのまま魔導バイクは青空の下を少年を乗せて走り去っていった)
ご案内:「転移荒野」から桜井 雄二さんが去りました。
ご案内:「転移荒野」にメアさんが現れました。
■メア > (転移荒野…そう呼ばれている地域に警戒令が発せられたのが
ほんの一時間前、そして現在…黒い服の少女はそこで警戒令の
原因と対峙している。)
■メア > 【荒野に響く小さな破裂音、それとともに宙を舞う少女
地面に打ち付けられ、転がる少女からは大量の血が流れている。
まず助かる量の出血量ではない
だが少女は立ち上がる。周囲の全ての生命を吸い尽くしながら、立ち上がる…これで何度目だろう。】
■メア > んっ……
【自分の目の前にいるソレに視線をを移す
自分は何と戦っているんだろう…棒人間?人の影?真っ暗でユラユラ揺れるそれに何度自分は殺されたんだろう
これの捕獲…自分にできるかどうか、カリキュラムをこなしてきて初めて不安に思えてきた】
■メア > 【さわれない…目の前にいるモノに触れる事もできずに弾かれ、
身を斬られる事一時間。
意味などよく分からないまま少女は進む、体力はすでに限界
痛みや倦怠感に襲われながらも目の前のソレに向かっていく。
カリキュラムをこなす。それだけが彼女の原動力となり、足を進める】
■メア > 【これで何度目だろう…近付き、手を伸ばす。
これを捕まえる方法、聞いた通りの方法だけをただ実直に遂行する】
さわ、れ……
【黒いソレに初めて、少女が触れる。
手触りはゴム?よく分からない、けれど自分は触っている…
少女の手がゆっくりと黒く滲んでいく…呪いか又はもっと異質なものか、自分に触れている小さな子供を見ながらソレは
興味深そうにメアを観察する。
何でコレは壊れないんだろう?
何で自分に近づいてくるのだろう?
いくら壊しても壊れない、コレはなんなんだろう?
黒い…黒一色の人型は払うのをやめ、小さな少女に興味を寄せる】
■メア > 【触れている手が黒く染まっていく…痛みはもう感じない
痛いという感覚はもう麻痺してしまった、ただそのまま抱き着くように、縋る様にそれに掴まる
もう異能もまともに使えなくなった自分にはそうするしか手がない…触れている部分がゆっくりと黒が侵食していく】
―――
―――――
【ソレが音を発する、だが異音のみで何も聞き取ることができない
少女は気を失う…体力、気力の限界。そして謎の音がなぜか心地よく聞こえる】
■メア > 【自分に掴まったまま眠る少女を見下ろす。
顔は黒一色でよく見ればマネキンの様にも見える、眠った。
少女が気を失ったと気付くまでしばしかかった、死んでも
立ち上がるのに眠ると起きない。それが、あた黒いソレに興味をわかせた】
―
―――
――
【何か音を発しながら少女の髪を掴み持ち上げる
眠ったまま起きない…死んでないのに動かない。
気になる…首がぐるりと360°回る。
そういえばここはどこだろう?】
■メア > ―――
【まぁいいや、そう聞こえた気がする
少女を地面に下ろしぎこちない動きでソレが歩き出す。】
……
【少女の肌に黒いしみの様な物が染み込んで薄くなっていく
そして…黒いソレが立ち止ると、光に包まれて姿を消す。
最初から何もなかった、そんな風に。
少女が血に塗れながら眠る以外、そこは普段と変わらないただの荒野だ】
■メア > 【10分ほど経った頃
黒いコートの大男が一人少女に近づいていく。
黒のロングコートにガスマスク、異様な出で立ちの男は脇目も振らずに
少女を抱きかかえもと来た道を歩き出す。
同時に付近の生命反応をスキャンしていく、万が一に備えて】
■メア > ―生体反応無シ―周囲ヲ警戒シ黒ヲ回収――
【無機質な声が響き、コートの男が再び荒野を歩き出す
地面のところどころに血が付着しているが、ここでは特に珍しいわけでもない。
そのまま放置し、少女を担いだ男は荒野を去って行った】
ご案内:「転移荒野」からメアさんが去りました。