2015/09/06 のログ
ギルゲイオス > ふふん、魔王は寛容であるからな。
(何時も通りな、微妙に偉そうな胸張りポーズをとろうと、するが)
…………あ、はい。
(守られた後ろで、のうのうとしすぎたらしい。
申し訳なさげかつ、微妙にだけ気の抜けた返事が。
という訳で、この後は先の通り)

ふぅ……あ、くさっ!!
(ワームに剣を突き立てたまま、地に伏せたその頭の上に陣取っていたのだが。
返り血の臭いに貌をしかめ、剣についた液体を払って落とす)

嗜みとして、剣も一通り程度は習っておったからな。
もっとも、本業に比べれば技術は大した事ないのであるがな。
(小さく笑みに喉を鳴らせば、頭部よりずり降りて)

ふむ、外殻は……劣化してしまってるから無理か。
牙は、問題無さそうだな。
外して異邦人街にでも持っていけば、小金位にはなるかな。
後は、腹を開けば未消化の金属類やらがあるかも、知れぬが……
(先の臭いを思い出すと、壮絶にやる気を失う。
暫しと考えた後、ちらっとダナエに視線を向けて)

見苦しいで言えば、最初に逃げていた我もだがな
(はっはっは、なんて呑気な笑い声と)
我に対する、壮絶な後回し感っ!
いやま、女性と我となら前者を優先するのも分かるには分かるがの。
(ぬぅっと、唸り声を漏らすと、大きく振りかぶった切っ先をワームの牙、その根本へと突き立てて。
グリグリと肉を抉れば、牙がごろりと抜けて落ちる。
次いでもう一本目へ)

アノ衝撃なら、と言いたい所だが。
別の要因が有ったようにも思えるな。
我は回復系は苦手故に、必要そうであれば、ミウにお願いするのである。
(ゴリゴリと、二本目の牙を摘出していく)

ダナエ > 面甲を上げ、落とした大剣と大盾を背中に戻す。

少女が無事と聞き、ようやく笑顔に。
「ご無事で良かったです!」
神を心配したら逆に心配されてしまい、
「いっ、いえ、そんなミウ様、もったいないお言葉……!
 この通り、お気遣いは無用です!」
申し訳なくなってガッツポーズ。元気アピール。

「ですが確かに、ランドワームが当たるより先に、
 ダメージが来ていたような……?」
何故だろうと、訝しげにガントレットの両手を見つめる。
呪いによって自分に闇属性が追加され、
聖属性の魔法でダメージを受けるようになったとは気づいていない。
魔王様の必要なら回復をとの言葉を受けて首を振り、
「いえ、痛みはもう治まりました。
 ミウ様のお手を煩わせるほどのことでは……!」
恐れ多い、と。


「清らかな神でありお姿は小さな女の子であるミウ様と、
 巨躯を誇る成人男性の魔王様と、
 人間としてどちらを優先するかは決まりきっている」
後回しを指摘され、当然だという顔。
「……だからといって、
 ギル殿に感謝をしていないわけではないぞ。
 まあ、心配はしていないがな」
とフォロー。
心配しないのは魔王様だから。強そうだし、と。


「見るからに魔剣だな」
漆黒の剣を恐ろしげに、しかし興味深げに見ながら。
金の話になれば大剣を手に、
「……よし、では私がやろう」
臭いもドロドロ臓物も正直苦手だが、
何せ昨日所持金のほとんどを失った身。
背に腹は代えられない。
石灰に覆われた剣でも、腹ならば力任せに引き裂ける──だろうか。


《ランドワームのおなかの中身判定
 1切れません 2・3当たり金属 4・5ハズレ
 6大当たり金属》
[1d6→4=4]
ダナエ > ──ズズズ、ズリィッ……

ランドワームの腹部を引き裂くと、
中からは判別しづらく判別したくもない諸々のドロドロと臭気。

「ぐっ……!」
面甲を下げて、中身を大剣で漁る。
「ん……これは?」
固い物に当たった。拾い上げると、一塊の黒い石。
「あった、あったぞ!」
面甲を上げ、石を掲げて喜ぶが、
それは金属ではなく石炭です。

ミウ > 微妙に偉そうな胸張りポーズ、
……をとろうとした魔王に少し微笑む。
「器のでかさも、王たる者の素質ね」
その後、魔王はワームをやっつけた。

ワームの血は臭い。
ミウにもそれが伝わってくる。
「少し、ここから離れましょう。
 悪臭が凄いわ」
笑顔で、そう二人に提案する。

「魔術だけではなく、剣術にも長けているのね。
 近接戦闘においても、引けを取らないという事だわ」
魔王の剣術に感心する。
改めて、魔王の凄さを実感する事になる。

「部位を小金に変えようとは、抜かりないわね。
 外殻がだめになってしまったのは、改めてごめんなさい」

ガッツポーズで元気アピースするダナエちゃんを見てほっとする。
「大丈夫なら、よかったわ。
 あなたが無事で何よりね」
そう言って、品のある微笑みをダナエちゃんに向ける。

「それは、不可思議な現象ね。
 原因を突き止めないと、危険かもしれないわ」
少々深刻そうな表情になる。
なにせ、意味不明にダメージを受けているという状況は、不気味だ。
「何にしても、痛みは引いたのね。
 よかったわ。
 だけど、必要ならば遠慮なく言ってもいいのよ」

優先順位が高いというのは、女の子としてはとても嬉しい事だ。
ダナエちゃんの方も、魔王の事を蔑ろにしているわけではなく、フォローしているので、その場は二人に微笑みを向ける。

「ダナエちゃん、魔物のお腹を開くの……?」
きょとんと小首を傾げる。
ダナエちゃんは中身を大剣で漁っていく。
何か、良い物が見つかるかな?
何を見つけるのだろう。
どうやら、何かを見つけたようだ。

「そ、それは……」
ミウは、ダナエちゃんが掲げている石を見て、目を見開く。
金……属……?
石炭に見えます。 

ギルゲイオス > (魔王様は、10位の経験値を手に入れた)
ショボいのである……
(仕方ないね)

(捌かれるワームを見つつ、ちょいちょいと後ろへと下がり)
ダナエにも言ったが、一通り、程度であるよ。
ダナエと単純な剣術勝負になれば、我の方が負けるのではないかな。

折角、であるしな。
それに、襲われたとはいえ、生き物の命を奪った訳で。
ならばせめて、使えるモノは使わないとな。
もっとも、流石に肉は食えそうもないのであるが……
(虫肉、以前にこの臭いは食べれる気がしない)

ギルゲイオス > 今更ではあるが、二人とも知り合いだったのか。
(瞬きを数度。
思い返す必要もなく、やりとりが初対面のそれではない)

それは、そうであるがな。
我でも、野郎と女性なら、後者を優先するであろうし。
もっとも、種族が混沌としたこの島で、見た目は基本アテにならぬがな。
(横眼をミウへと向ける。
愛らしい少女の姿をしては、いるが。
この三人の中では、一番格上だろう)

それは、フォロー……フォローとして受け取っておくのである。
(心配されない魔王様、仕方ないね)

魔王の剣、略して魔剣だから間違ってはないがのであるがな。
とは言え、別に邪悪な怨念が籠っている、とかそんな危険物ではないのだが。
(異彩の血に汚れた刃をその辺の草で拭うと、魔術の炎で消毒しておく。
帰ったら後で、綺麗に拭いておこう)

ならば、任せるのである。
まぁ戦利品はダナエに譲る心算であったし、自分でやるのが丁度良いのであるな。
(腹の方から割けばさらに柔らかいだろうが、巨大ではあるし裏返すのも面倒か。
中身が引き裂かれ始めると、漂う臭いに顔をゆがませると、口と鼻の辺りを手で覆う)

……随分と酷い状況になっておるな。
(見るからに気持ちの悪いはらわたの様子は、良い子にはちょっと見せられない。
視線を主にミウへと向けて保養をしつつ、暫しと様子を伺っていた、が)

お、何かみつけ…………外れか。
(じっと眺めた後、ワームの体液が固体から落ちてその姿が見えてくれば、眉を僅かに寄せる。
少なくとも金属質ではない、というか、魔族の国は鉱石系の産業が盛んなので見覚えがある)
……石炭か。
運が無いな、どうやら腹の中身を粗方出した後だったらしい。
(戦利品でさえ、運命の女神さまにそっぽ向かれる有様)

ダナエ > 「あ、有り難うございます……!」
神の気遣いの言葉と、
幼くも気品を感じられる微笑みに心が洗われるよう。
ト、ト、と心のアラインメントが二つばかりLawに寄る。
だが原因を突き止めないと危険、と言われれば表情が曇る。
「……そうでしょうか。
 しかし、今は何の違和感もないですね。
 ふむ……」
先ほどの状況を再現してみようと、大盾を下ろして防御魔法を発動。
「ふぐっ!」
すぐに腹を殴られたような鈍痛に襲われる。


知り合いかと言われれば、
「ああ、この間この転移荒野で初めてお目通り叶ったのだ。
 まさか本当に神とは思わず、無礼を働いてしまった。
 ミウ様、その節は誠に申し訳なく……!」
神様を疑ったことを、改めて謝罪。

「そう言えばろすとさいんの件ですが、
 進捗は如何ですか?
 私の方は………………聞き込みに失敗しました」
教えてもらった組織について聞いてみる。
後半はめちゃくちゃ小声。

「魔王の剣、略して魔剣……
 で、ではその辺のブロードソードでも、
 魔王の所持品なら……」
魔剣。
「おお……剣の手入れが、とても人間味あふれている……」
草で拭かれている魔剣。
やはり魔王の剣略して魔剣なのだ、としみじみ。
岩場に突き刺さって主となる者にだけ抜ける、
とか血に飢えて持った者を操り夜な夜な人を襲う、
みたいなイメージだった。

「外れ?」
石炭と聞けば、自分の世界にもあるものだった。
石を草に押し付けてゴシゴシ。
「ああ……燃える石だ……」
ガッカリ。
何をやってもついてない、運命の女神に嫌われているようだ。

ミウ > 「魔王の本業は、魔術だものね。
 その魔術と組み合わせた時が、本領発揮かしらね」
そうなると、魔法剣士のような戦い方になるのだろうか。
魔王の場合は、それよりかは魔術の方に重点を置いている感じかな。

「確かに、使える物は有効活用するべきかもしれないわね。
 失った命は、もう二度と戻らないものね……」
少し重々しく言う。
「魔王でも、ワームの肉は食べないのね」
そして、冗談めかした言葉を述べた。

「そうよ。
 先日、わたしはダナエちゃんとこの荒野で知り合ったわ。
 ダナエちゃんは“門”の手掛かりを探り、元の世界に戻る方法を探す同志よ」
そう、魔王に説明する。
そしてダナエちゃんから謝罪されると、
「別に構わないわよ。
 このなりだから、本当に神かと疑われる事はよくある事なの。
 初対面の時は、ギル君もそうだったものね」
そう言って、無邪気な笑顔を魔王に向けた。

「見た目がアテにならない、というのはその通りになってしまうわね。
 この常世島はそれだけ、様々な人種が入り混じっているもの」
横眼で見られている事には気付かず、笑顔なミウ。


ダナエちゃんの表情が曇る。
「自分にダメージを受ける防御自体は、使い道があるかもしれないわ。
 だけど、そのダメージが何か分からない状態というのは不安よね」
再度、大盾を降ろして防御魔法を発動すると、
ダメージがダナエちゃんを襲ったようだ。
「ダナエちゃん……!?」
思わず、ダナエちゃんを心配する。
使った瞬間に、ダメージを受けるという事なのだろうか。
「これは、何が原因なのかしらね……。
 魔王は、何か推測が立てられそう?」
魔術に優れている魔王に、聞いてみる。

「ごめんなさい。
 ロストサインの件は、特にわたしは進展ないわね。
 ダナエちゃんもだめだったのね」
元々謎の組織だという事もあり、仕方がないという形相をする。
「そういえばギル君。
 元ロストサインのメンバーから聞きだした、彼等の情報保管所に向かうとメールしていたわね。
 その件はどうなったの?」
数少ない手掛かりだ……。
微かな希望を抱いて、ギル君に問うてみる。

「ワームから出てきたものが石炭だけとは、
 残念だったわね……」
がっかりそうな表情で述べる。

ギルゲイオス > そうであるなー。
これも剣としての性能自体、優秀でもあるのだが。
魔術の媒介、しての方が、より上なのでな。
それを用いて魔術で攻撃しつつ、必要に応じて剣も振るう、というのがメインの立ち回りであるかなぁ。
(剣をこんこんと叩いてから、応える。
魔術寄りの魔術剣士、ベタな表現をすればそんな感じか)

……マトモな肉なら兎も角として、これは我でも食えぬのである――って、『でも』ってどーゆー事であるか!?
確かに今は文無しであるが、元の世界じゃ相応の食事をしていたのである!
(風評被害?の様なモノを感じ、ビシッと反論しておく魔王様。
しかし、文無しの一言が自分で言っておいて切ない)

という訳で、同士三人な訳であるな。
そりゃま、いきなり神と言われて信じる、ってのが難しいと言えばムズカシイであるからな。
(くくっと、相手の笑みに合わせて喉を鳴らした)


(聖騎士を目指す騎士だけど、極ロウでは無かったのか、
――という話は、置いといて)
あ、また悲鳴が。
どうも同じ術式の様であるし、それが原因で間違いはなさそうか。
とは言え、恐らくはアチラの世界でも使っていたのだろうし、今気付いたという様子。
つまり、此方に来てからの変化が原因。
(一拍、置いて)

推測、というかほぼこれは確信がもてるのである。
鎧の呪いであるかな……
(双眸を僅かに細めると、顎を指で撫でた)

…………
(神様に膝枕してもらった、とか言ったらぶった斬られるかなーって思ったので、口に出すのは置いといて)
ろすとさいん。
あぁそうである、連絡をちょいと忘れていたのである。
(可愛くないテヘペロのポーズ)
情報集積所について一度調べてみたのであるが。
予想通りというべきか、なーんにも無かったのであるよ。
洗いざらい、持ち去られたようであるな。
(ため息混ざり、肩を竦めて顔を横に振る)

な、何やら期待されておるようで申し訳ないのだが。
この剣は、初代魔王から代々の魔王に引き継がれておるのでな。
我がもっているから、という意味よりも、其方の意味で『魔王の剣』であるが故。
流石にその辺のブロードソードは、ただの剣である。
(鞘に納めると、カチンと、嵌る音が響き)

この臭い体液をハンカチやらで拭うのも、ちょっと嫌なのである……
というか、何故にそこで微妙に嬉しそうな感じに。
(人間味、に妙と首をかしげた。
代々魔王の血は、吸っていると言えば吸っているが
引き継ぎの真っ当な儀式の範疇でだけど)

ま、そういう日もあるのである。
とりあえずこの牙は、ダナエにやるので持っていくが良い。
(いつの間にか編んでいた、魔力の紐でまとめた牙をズずっと押して寄越す。
紐は数時間で消えるが、まぁ帰る位は大丈夫だろう)

もっとも、帰る前に一度、身を清めた方が良さそうにも思えるがな……
(こう、随分と酷い感じになっていそうだ)

ダナエ > 疑ったことを気にしていないような神の様子に、
ほっと胸をなで下ろす。
「広いお心に感謝いたします」
一礼。
「なるほど、ギル殿も……」
あちこちで疑われて気の毒な気もするが、
神に同情するのは不遜だな、と思考を正す。

「そうでしたか……」
神にも進捗はなかったようだ。
自分だけではなかったと、いくらか心が慰められる。
話を聞いていると、
魔王様の方も調査の結果は芳しくなかった様子。
「長い目で取り組むしかなさそうですね」
ため息。

石炭の裏表を眺める。
「…………まあ、何もないよりはまし……ですかね」
残念だったと言う神様に、力なく答える。

虫の肉は食べないと力強く主張している魔王様と
主張されている神様を、ハッハッハと楽しげに笑って見守る人間。

極ロウかその一個手前でこの世界に来て、
海底の色々でトットットットとカオスに傾き、
常世島に来て少し戻ってニュートラルに落ち着いていた騎士。
落第街で騙されて荒ぶっていた今日は、
ちょっぴりカオスに寄っていたのだった。

防御魔法を解除し、聖なる紋様は掻き消える。
「はあ、はあ………」
嫌な予感がする。とても。
もしかすると、呪われた身には聖なる魔法は──
その先は考えない。思考を止める。
が、魔王様の的確なお言葉に胸が詰まる。
「………………そうか。のろいの……せいか」
かすれ声。


膝枕云々を知ったら魔王様への怒りはもちろんのこと、
神様に対しても聖なるお膝に何を乗せておられるのですかー!!
と激昂することは間違いない。知らなくて良かった。

少しほっとする。
「おお、何だ、きちんと曰わく付き剣なのだな。
 王の証か、大切なものなのだな。
 ……いや何、魔剣というと恐ろしげだが、
 草で拭かれているのを見ていると、
 普通の剣と変わらんようで親しみが湧いたのだ」
仕事柄、剣にはとても親しんでいる。

酔ったお父さんのお土産チックになった牙を見て、
「いや、それはギル殿の………………」
残金二桁。
「……では一本。一本だけ頂こう。すまないな」
一本牙を抜いて、魔力のひもを便利だなあと思いながら結び直す。


土の魔法でドザドザとランドワームの死体を埋める。
「そうだな……帰りも地中を通ることにしよう。
 急いでシャワーを浴びなくては」
土やら草やらランドワームの体液その他やらで、どろどろ。
しかも臭い。

ミウ > 「魔術媒介、つまり魔法の杖や水晶のような役割を果たすという事かしら?
 杖代わりだけれど、剣としても使えるのだから、かなり強力な魔剣ね。
 まさしく、魔術と剣術に優れたギル君の相性は抜群という事になるわ」
打撃にも優れた魔術師、まさしく魔王の名に相応しい。

「魔王なら、こういうもの食べれそうじゃない?
 なんてね。冗談よ、冗談。
 あなたは魔族の王だものね、もっと美味しい料理を食していた事は想像できるわ。
 だけど、文無しの今だったら、少し食べてみる?」
最後のセリフもまた、冗談半分で問うてみる。
正直、絶対に食べたくないものである。

『広いお心に感謝いたします』とダナエちゃんに一礼されると、それに笑顔で応じる。
「そうね。
 同志三人、元の世界に帰還する方法を見つけるわよ」
同じ目的を持った仲間が、同志が二人もいるというのは、とても心強いものだ。

「ここに来てからの変化ね……。
 確信まで言ってしまうのね!?」
思わず、びっくりしてしまう。
原因を見抜く観察眼が、物凄い。
「鎧の呪い……なるほどね。
 それなら確かに、痛みを感じていくのも納得できるわ。
 つまり、鎧をどうにかしないといけないという事ね」

魔王のテヘペロ。
それはそれで、結構愛着が沸くというものである。
「もぬけの殻だったのね。
 そう都合良くはいかないものね……」
はっきりと分かる落胆する表情。
だが、すぐに上品な笑みへと戻る。
「仕方がないわね。
 ロストサイン自体、とっくに壊滅した組織だもの。
 次は、別の手掛かりを見つけ出さないといけないわ」
次なる希望を抱く事にしよう。
彼等の元リーダーにあえれば、手っ取り早いのだけれど……。
ダナエちゃんの溜息混じりの言葉には、
「そうなるわね。
 本当に、手掛かりが少ない組織だわ……。
 ロストサイン」
と返した。

「そうね……。
 石炭でも、一応燃料になるものね!」
結構、なけなしのフォロー。
ないよりマシなのは、確かだろう。

ギルゲイオス > 魔術師の杖、というのが一番近いかな?
術式構成の補助やら何やら自動でやってくれるので、結構便利である。
しかし、ふと思ったのであるが……魔剣の定義って何なのであろうかな……
(何か曰くのある、通常の剣とは違う性能を持った剣、という所だろうか。
そういう意味では、間違いでもない、か)

……食ったら壮絶に腹を壊す気がするのである。
餓死するよりかは、マシではあるが。
飯を食える程度は懐にある故、そんな微妙に命がけ感漂うチャレンジは全力で遠慮するのである。
(両手をブンブンと振って、否定する)

ダナエとは、以前よりそれなりと付き合いがあるのでな。
話を統合して予想すれば、ま、思い当るのであるよ。
(ちょいと肩を竦め、顔を振る。
とはいえ、結果が分かったとしても、明確な解決法は今のところないのだけれど)

ま、そもそもである。
この島にきた異邦人である我々が、あっさりとたどり着くようなら、だ。
その時は既に此方の世界の人間によってほぼ解析が完了し、実用にに入っていてもおかしくないのである。
何にせよ、長い目でやっていくしかないのであるな。
他の幹部を探すか……或いは、もっと別の……
(へふっとため息を漏らせば、肩を小さくと揺らした)

(呪われた騎士様は、割と属性が変わり易いご様子。
まぁ、人間らしいと言えば、らしいのだろうか)

余り聞きたくはなかった、という感じであるな。
とはいえ、知らぬ――というよりも、自分でも半ば気づいていたであろうし、見て見ぬふりするよりかは、はっきりさせて対策を考えるのが大切だとは、思うのだがな。
(片目を閉じると、顎を指で緩くとなぞり)

先の戦いを見るに、効果そのものは有用。
とは言え、使い過ぎてはどのような悪影響を受けるか分からんからな。
乱用しすぎない程度、に留めておくべきかも知れぬが。
(片目を閉じると、小さく喉元で唸る)

地属性は割と防御が硬いイメージがあるの、だが。
特に影響は出ていない、其方の方向で防御手段を模索してみてはどうだろうか?
(第一印象として、どうも守りの印象が強い。
もっとも、地震等は大規模破壊につながる力はあるのだが)

そしてそこでホッとするのであるか。
何を考えていたのか、大体分かった気がするのである。
(むぅ、と何とも言えない微妙な表情)
ま、確かに。
剣が剣であることには、代わりはないのであるよ。

ふむ?
とは言え、我だけで倒した訳でもないしの。
(ちょいちょいと考える姿。
……文無しと言った自分より、所持金が酷い事に涙を禁じ得ない)
ま、それほど大した金にはならんだろうがな。
ではでは持っていくがよい。
(残り一本は、此方で提げる。
創造神様は、多分いらないだろうし)

……土の中を通ってきたのか。
モグラみたいであるな……
(埋まっていく死体を横眼にみれば、丸っこい鎧が地面を進む姿を想像して――ちょっとだけ笑いが浮かんだ)
その辺に転移して来た湖か何かを探すと言う手もあるが、ま、自宅でが一番か。
鎧も外せるであろうしな。

ダナエ > 「どっ、同志……!」
神から同志と認められるとは。感動。
故郷の聖職者達が泣いて羨ましがるだろうな、
と考えながら。
「も、もったいないお言葉!
 はい、必ずや『門』を再び開き故郷へ帰りましょう!!」
鼻息荒い。

聖騎士を目指し聖属性の魔法も用いる者が、
それでダメージを受けるとは。惨めなものだ。
「鎧…………鎧が、重い……」
実際に重くなってはいないのだが、とても重く感じる。
亡者の無念を晴らすことだけが呪いを解除する方法なのだが、
騎士は鎧に憑いている亡者を救って天に昇らせてやる気など、
さらさらない。
──何故自分をこんな目に遭わせている相手を、
ご親切に救ってやらねばならないのか?
それならいっそ一生このままでいい、とさえ思っている。

「壊滅した組織……。
 やはり公安なり風紀なりの力が必要なのでしょうか」
かといって、上手いやり口は思いつかず考え込む。

現実を見なきゃという魔王様のお言葉に、
「……うむ。頭では、分かっている。
 だがこの屈辱…………あの汚らわしい亡者どもめ、
 鎧に海の穢れを付けただけではなかったか!!」
怒りにまかせてドン!と足を踏み慣らすと、
鎧の隙間から黒いオーラが漏れ漏れ。
闇属性=汚らわしいというゴリゴリの偏狭さ。

「私の使える地属性の防御魔法はな、使い勝手が悪いのだ。
 場所を選ぶしスペースも取るし、おまけに視界も塞いでしまう」
それでも今後はそれで行くしかないな、とため息。

「魔剣と言うからには何か曰わくがあってほしいのだ、庶民はな」
微妙な表情の魔王様に、慰めとも謝罪ともつかない言葉を。

「もぐら? それは地中に住む生きものか?」
元いた世界にはいない動物。イメージが浮かばない。


「それではミウ様、
 申し訳ありませんが私はそろそろ失礼いたします。
 色々とお世話になりました、感謝いたします。
 次にお会いする時には、
 ろすとさいんの情報をお届けできるよう努力いたします」
神様に深々と騎士の一礼。

「ギル殿も、色々とすまなかったな。
 貴公には世話になりっぱなしだ……。
 この牙、有り難く頂戴する」
魔王様に牙を掲げて、頭を下げる。

「しからば、御免!」

足の下の土がモコモコと動き、重騎士の姿がゾボッとその中へ消える。
地面に伝わる振動は、徐々に遠ざかっていった。

ご案内:「転移荒野」からダナエさんが去りました。
ミウ > 「魔術師の杖……なるほどね。
 それはとても、扱いやすいわね」
そんな時、確かな疑問に直面する。
「魔剣の定義……」
少し、考える仕草をする。
「何らかの特別な能力を持った剣。
 魔法の力を得ている剣。
 聖剣と対比される、邪悪な瑠魔の力を宿した剣。
 そういう剣、となってくるかしらね」
そして最後に、
「あとは、魔王の剣の略ね」
冗談を微笑みながら述べる。

「お腹を壊すのは違いないわね。
 ある意味、餓死の方がマシだった……という事も起こってしまうかもしれないわ。
 お金が底を尽きていても、これを食べるのはさすがに勇者だと思うわよ」
だがしかし、実はおいしいという可能性が無きにしも非ず。
チャレンジしたいとは微塵も思わないけれど。

「原因は分かったのなら、後は解決法よね。
 呪いの装備とは、困ったものだわ。
 まともに外せなかったりするのかしらね」

あっさりと門に辿り着くなら、実用に入っている。
それは──。
「──ごもっともな話ね。
 だけど、そうはなっていないのが現状。
 本当に、気の遠くなる話だわ……」
ギル君の言葉は、現実である。
少しの希望を抱くだけでは、どうにもならないのだ。

鼻息を荒くするダナエちゃん。
それでも、ミウは和やかに対応してみせる。
「そうよ、わたしとあなた、ギル君は同志なの。
 利害が一致するものね。
 もったいなくはないわ、胸を張っていいのよ。
 そして、再び故郷の地に立つのよ。
 あなたの働きも期待しているわね」
ミウも出来るだけの事はやろう。

ダナエちゃんの鎧が重いようだ。
おそらく、呪いによるものなのだろう。
なんとか出来たらいいのだけれど……。
解除する方法があるなら、それを試してみるのがいいと思う。
そうじゃないと、ダナエちゃんが傷ついていくのだから。

「公安や風紀は、ロストサインに関する情報を少しは持っていそうよね。
 それでも、どれ程期待できるのかしらね……」
そもそも、どれぐらいロストサインのメンバーは残っているのだろうか。
なにもかも、謎な組織だ……。


「またね、ダナエちゃん。
 どういたしまして。
 ロストサインの情報、楽しみにしているわね」
一礼する騎士に、軽く手を振った。

そしてダナエちゃんはなんと、地面に消えていった!?
華麗なる有言実行に、ミウは思わず驚いてしまう。


「それでは、わたしも行くわね。
 またね、ギル君」
ギル君に微笑みながら、手を振ってみせる。
「ダナエちゃんが地面だから、わたしは空から失礼させてもらおうかしら」
白い翼を広げると、羽根が舞う。
そのまま、ミウは天空へと消えて行った。

ギルゲイオス > ふーむ……一番確実なのは、呪いを解く事だが。
思いつく方策が呪いの源を成仏させてやる位、だからなぁ。
強力な解呪使いがいれば、手っ取り早いのではあるが。
(腕を組み、小さくと唸る)

おぉう、落ち着け、落ち着くのである。
怒りの気持ちは分からなくもないが、我のオーラにも負けない位にまがまがしいのが湧いて出てるのである。
(どうどうと、両手を両気に動かす。
なお、残念ながら魔王様も闇と炎属性である)

あー……岩石の壁を出したりとか、そいうタイプであるかな。
或いは、そういう属性によらない、対物理障壁等を習うか――万能ではあるが、結構難しいのだよな、属性を扱わない分。
(どれだけしっかりと魔術を行使し、魔力を制御するか、この辺が重要になってくる。
魔術師になる位の気合いが必要だが、少々分が悪いようにも思える)

うむ、地面を掘って、木の根っこやらミミズやらを食べる動物でな。
案外、可愛いぞ。
(小さくと笑えば、肩が揺れて)

いいや、構わぬよ。
こういう時は、お互い様、であるしな。
それでは、気を付けて帰るがよい。
(ヒラヒラと、手を振って見送って)

ギルゲイオス > ま、やはりというかその辺に落ち着く訳であるかな。
魔法云々となれば、随分と定義は広くはなるが。
――魔王の剣として、というのは随分と少なそうではあるがな。
(小さく笑みをうかべれば、ちょいと肩を揺らして)

腹が減ってるのに、腹を下して吐きまくって……余り想像はしたくないのである。
(非常に、不憫な死にざまが嫌な感じに思い浮かんでしまった)

そもそも、そう言う情報が存在する、のと、知っているもしくは確認できる、というのは別であるからな。
何処かには保管されておるのだろうが、そうそう簡単に見れるとは思えぬし。
公安や風紀に属して、或いはその関係者から聞くというのも難しそうか
(現状、思いつく限りでは八方ふさがりと言わざるを得ない。
地道に草の根活動を続けるのが、最良か)

あぁ、そっちもお疲れさん。
また何かしら情報が手に入ったら、連絡するよ。
(地面に引き続き、空へと向かって手を振り見送り)

という訳で、我も帰るとするかな。
(海は無いので、徒歩にて。
帰りの道を緩い足取りで、歩いていく――が、途中で疲れてやっぱ飛んで帰ったそうです)

ご案内:「転移荒野」からミウさんが去りました。
ご案内:「転移荒野」からギルゲイオスさんが去りました。