2015/12/15 のログ
ご案内:「転移荒野」にダナエさんが現れました。
ダナエ > 転移荒野の一角にある森の、その奥の方。
いつか非礼を働いたトレントに詫びを済ませた後で、
大木の前で革袋を降ろして荷物を取り出す重騎士。

「……人魚の鱗、銀の鎖、笑いフクロウの羽根、
 ユニコーンの尾の毛、聖別されたスプーン、聖水……」

並べたのは、調べた中でもっとも簡単そうだった解呪──というよりは呪いの吹き飛ばしに近いが──の方法に使う材料。
しかし実際のところ、材料の半数は露天商に騙されて買った偽物なのだった。

ダナエ > 騎士が笑いフクロウの羽根だと思っているのはシマフクロウの羽根、ユニコーンの尾の毛と思っているのはロバの尾の毛である。
聖別されたスプーンに至っては、インチキ露天商が
カレーを食べるのに使ったスプーンという有り様。
これで解呪が成功したら奇跡に近い。

常世神社から持ってきた手水を、大木の周りに撒いて場を清める。
メモを見ながらガントレットを外し、素肌の左手に人魚の鱗を貼りつける。
ユニコーンの尾の毛を銀の鎖に編み込むようにからませ、
それをガントレットをはめ直した左手にぐるぐる巻きつける。
すぐ取り出せるよう、鎧の懐に残りの聖水と笑いフクロウの羽根と聖別されたスプーンを入れ、大剣を背中から引き抜く。

「……ふう」

深呼吸。

「……ふう。………………はあ」

期待と不安、緊張でなかなか始められない。
肩を大きく上下させ、また深呼吸。
ようやく意を決して大剣をぐさりと地面に突き刺す。

ダナエ > 「神よ、大地よ、これより我が身を聖なるものとして捧ぐ。
 この身の穢れを赦すことなかれ」

風で大木の枝が揺れる。
大剣の切っ先でぐるりと自分を中心にした円を描く。
白い光がまず削られた地面の溝から溢れ、すぐに
それは円の中すべてから発せられるようになり。
騎士は足下から白い光を浴び、大剣をつま先の少し前に深く刺して手を離す。

「聖なるかな、聖なるかな、聖なるかな……」

光の中で聖水を取り出し、それを銀の鎖とユニコーンの尾の毛でぐるぐる巻きにした左手に掛ける。
聖水の雫が地面に落ちるたび、そこからより強い光が天に向かって伸びる。


【この段階での成否判定・1で異変】
[1d6→6=6]
ダナエ > 左手が痛み始めるが、これは仕方のないことであり。
他に異変らしい異変は見られないようだ。

「よくも私に、
 窃盗犯の汚名を着せようとしてくれたな……!」

左手の痛みに、【強欲】に対しての怒りが沸いてしまう。

「ぐっ……!」

途端に強くなる痛み。清めの儀式で怒りは逆効果。
大木を見上げて気を逸らすことに。


【この段階での成否判定
 12で亡者登場 34で異変あり 56で異常なし】
[1d6→3=3]
ダナエ > ユニコーンの尾の毛ならぬロバの尾の毛が、耐えきれずにブツブツと切れ始める。
だが騎士がそれに気付くことはない。

「ぐうううう……!!」

焼けるような痛みが強まり、懐から笑いフクロウの羽根を取り出す。
この羽根で痛みを軽減する予定だったのだが、それは実際のところシマフクロウの羽根。
何も知らずに、その羽根で左手を撫でる。


【この段階での成否判定
 12で亡者登場 34で羽根は塵に 56で逆に激痛】
[1d6→3=3]
ご案内:「転移荒野」に真乃 真さんが現れました。
真乃 真 > 秘密特訓。
なんてカッコいい響きだろうか。
特に知られて困るような相手は無くここでしかできないと言う理由もない
それでも真は転移荒野で秘密の特訓を行うのだ。
カッコいいから。

「なんだあの光は!?」

天を突く光が森の中から発せられている。
不可思議な生き物が多く住むこの森でもこんな風な光があることは見たことない。
異変があるところには何かがある。何かあるなら行くべきだ!

そこで見たのは左手を見ながら呻く全身鎧。
痛いのだろうか鎧の中でくぐもったうめき声が聞こえてくる。
魔物だろうか?岩のような鎧、ボロボロなマント、鎖で縛られた毛むくじゃらな腕。
それでもその装備や荷物と思わしき袋を見て知性のある魔物だと判断する。
ならば

「大丈夫かそこの君!!」

とりあえず声を掛けるのだ。

ダナエ > ──ヂヂッ

シマフクロウの羽根は、白い光によって一瞬で焼かれたように塵となった。

「!?」

何が起きたか理解できず、羽根を摘まんでいた指先を見る。
何もない。
左手の痛みはじわじわと強くなっていく。
これから先、痛みを和らげることはできないということに気づいて動揺する。
光が乱れる。慌てて深呼吸。

「………萬軍の主、その榮光は全地に満つ、
 視よこの火、汝の唇に触れたれば既に汝の悪は
 のぞかれ、汝の罪は清められたりと……」

精神統一。
そこへ、大丈夫か!という声が。

「!?
 だっ、大丈夫だ、とりあえずは!!」

再び大きく動揺。
光はまたブレて──

【白い光の状態
 12少年の方へ 34消えかける 56暴走】
[1d6→3=3]
ダナエ > ──シュウウ……

光はほぼ収束しかける。

「ああっ!!」

慌てて聖水をドボドボと。
激痛に顔をしかめながら少年に、

「少年!!
 光魔法か、聖属性の魔法は使えるか!?
 この聖なる光が消えてはまずいのだ、
 手伝ってくれ!!」

応援要請。

真乃 真 > 「そうは見えないけど!」

何だろう何かの魔術と戦ってるのだろうか?
呪文を詠唱していることからなんらかに抵抗していることは分かるのだが
知識がない真には詳しいことは分からない。

「光魔法!?」

近いものなら使えるが役に立つかはかなり怪しい。
それでもやらずにはいられない。

「役に立つかは微妙だけど!」

ポケットから取り出した短杖を掲げるとそこから強い光が溢れだす。
その光量とは裏腹に魔力の量は微々たるものである。

ダナエ > 少年が杖を取り出したのを見て目を輝かせ、

「おおお、魔法使いだったか!
 神が遣わして下さった救い主に違いない、
 神よ、感謝いたします!」

天を見上げて感謝。
そして生まれる強い光に、眩しげに目を細め、

「うむ、なかなかの使い手!! 助かるぞ!!」

光は、自分ががんばった分+若干の量のみ増加。

「……!?
 どういうことだ、あまり変わらんが……?」

痛みに顔を歪ませながら聞く。

真乃 真 > 「そう!僕の魔道具『セブンスエフェクター』は鮮やかな光や音響で場を華やかにすることが出来るんだ!……期待させてごめん。」

説明すると一転申し訳なさそうに謝る。超見かけ倒し!
でも、まだ何かあるはず何か!
ああ、あれだ!

「臨!兵!闘!者!皆!陣!烈!在!前!」

昔親戚のおじさんが教えてくれた魔除け的な呪文!
すでに短杖は地面に置かれて手で印を結びながら必死の形相で唱える!
多分聖属性だけど他の宗教の悪霊に効くかは知らない。

ダナエ > 「なっ……見かけ倒しか!!」

助けてくれている相手に暴言。
泣きそうになりながら精神統一をはかるが、
少年の聖属性の呪文で光は強くなる。

「おお……!
 すまん、さっきの言葉は取り消すぞ!」

グギギギギ、と左手がきしむ。
ブツンブツンとロバの尾の毛がどんどん切れていく。
照射時間も、今現在の光の量も足りない。
だが光をキープすることはもはや難しく、
痛みにも耐えきれないだろうと決断。

「少し早いが、行くしかない……!

 海に金の冠を投げ捨て、
 すべての聖徒は神を崇める……」

懐から聖別された銀のスプーンを取り出す。
実際のところは、インチキ露天商がカレーを食べるのに使っただけの普通のスプーンなのだが。

「創造主の創りしすべて、地、空、海、
 御名を讃美する我を清め、召し上げよ」

スプーンを左手の上にかざし、

「聖なるかな、聖なるかな、聖なるかな……!!」

スプーンの背で鎖に巻かれたガントレットを叩く。


【成否判定
 12左手が戦闘不能 34大ダメージ 5元のまま
 6左手が【強欲】の干渉から脱する】
[1d6→6=6]
ダナエ > 光は一瞬騎士の姿が見えなくなるほど強くなり、
足元に収束して消えた。

「はあ、はあ、はあ…………」

左手を見る。
恐る恐るガントレットを外すと、パラパラと人魚の鱗が落ちた。
手をグーパーする。
【強欲】の干渉が残っていれば人前で左手のガントレットを外すとヤドカリになるはずだが、何の異変もない。
左手は【強欲】の干渉から解き放たれたようだ。

「おおおおお……おおおお!!!!
 成功だ、大成功だ!!!!」

少年に、満面の笑みで。

「貴公のおかげだ、感謝する!!」

真乃 真 > 「ごめん形から入るタイプなんだよ!!」

一応光属性といえば光属性だし、嘘はついてないし
助けようとした相手に罵られるのは慣れてるし
辛くない!(ほんとは辛い)

「僕役にたってる!ありがとうおっちゃん!」

親戚のおっちゃんに口に出して感謝にする。
口に出して感謝することは大事。

「成功?成功したのかい!!おめでとう!」

何が成功したのかは分からないけど鎧の人の嬉しそうな様子にこちらまで嬉しくなる。
何だったんだろういったい?

「それは違うよ、痛みに耐えて頑張った君自信のおかげさ。僕は大したことはしてないよ!」

貴公のおかげだと言われてうれしい気持ちは強い。
いやいやといいながら誇らしそうにしながら言う。
実際大したことはしていないけれど。

ダナエ > 「ああ、最高に役に立ってい…………おっちゃん!?
 なぜ中年男性に感謝を!?」
感謝を叫ぶ少年に戸惑う。

おめでとう!と言われればますます嬉しそうな顔。
「うむ、どうやら私には解呪の才能があるようだ!」
運が良かっただけなのに、完全に調子に乗っている。

大したことはしてないと謙遜され、

「いやいや、貴公が駆けつけてくれていなかったら
 どうなっていたことか……!
 本当に、心から、感謝する」
深々と、騎士の一礼。
疲れ果てているため少しよろける。
「おっと……。
 私はダナエ、見ての通りの重騎士だ。
 貴公の名を聞かせてもらえるだろうか」
キラキラした目で恩人を見る。

真乃 真 > 「なるほど、呪いを解いていたんだね。これが初めてだったら本当才能あるとおもうよ!
本職にも負けないくらいなんじゃないかな!」

ステンレス製のカレースプーンを見ながら思う。
何でこの普通のスプーンで呪いが解けるんだろう?
凄い才能だと思う。いや、実はすごいスプーンなのかもしれないけれど、分からない…。

「いやいやいや、本当僕以外でもなんとかなってたと思うけど、確かにここに人は来ないしね。
素直にどういたしましてと言っておくよ!」

もっとスマートに解決できる人もいるだろうけど今回は鎧の人に怪我も無く済んだし
結果オーライだ。

「僕の名前は真乃真!見ての通り通りすがりの一学生さ!」

カッコいいポーズを決めて名前を伝える。
無駄に大げさな動きだ。

「それじゃあ僕は秘密の特訓の途中だからそろそろいくよ!またねダナエさん!」

そう言うと無駄にカッコをつけて白いタオルをたなびかせながら森の奥へと消えて行った。

ご案内:「転移荒野」から真乃 真さんが去りました。
ダナエ > 誉められて伸びる伸びる、鼻が。
「貴公もそう思うか!?
 この分だと亡者本体も自力で解呪できそうだな。
 首を洗って待っておれよ亡者ども……!」
完全に天狗。

「おおお、なんだそのかっこいい演出は……!
 マノマ・コトか。覚えたぞ」
頷く。微妙に名前の区切りを間違っている。
「特訓を中断させてすまなかったな、
 だが本当に助かったぞ。気をつけてな!」
ぶんぶん手を振って見送る。

「さて、私も帰るか。
 今日はいい日だ、素晴らしい日だった……!」
疲れ切ってはいるが意気揚々と、転移荒野を後にした。

ご案内:「転移荒野」からダナエさんが去りました。