2016/05/12 のログ
雨宮 雫 > ペットボトルを適当に放り出し、袖の中から引き出したスマホを見る。
日付が変わっていた。

「よし、帰ろうだね、だね。
 帰って、どこかでラーメン食べるのだね、だね。」

ちなみに、放られたペットボトルは何匹もの蟲にキャッチされ、穴を開けられて中の水を飲まれている。

足元の銃を拾い上げて、スマホと一緒に袖の中に仕舞いこむ。
膨らまない袖は明らかにおかしいのだが、ここに指摘するものは誰も居ない。

パンパンと手を叩くと、集まってきた蟲たちがそれぞれ空薬莢やペットボトルや、を足に掴んで、羽を広げて周りを飛び始めた。

雨宮 雫 > 羽の音は何故だか、殆ど無かった。
そんな蟲達にを引き連れ、遺跡の外に向かって歩き出す。

部屋に放置され残された黄色い灯りは、それから15分もする頃には力を失って ふっ と消えてしまう。



真っ暗になった部屋に残ったのは硝煙の匂いと、少年の汗の匂いと、埃に残った無数の蟲の足に引っ掻き回された跡だけだった。

ご案内:「遺跡群」から雨宮 雫さんが去りました。