2016/07/29 のログ
ご案内:「転移荒野」にクローデットさんが現れました。
■クローデット > 梅雨が本格的に明け、日差しが強まる中。
色素が薄く、露出の少ない格好にもかかわらず、まるで平気な様子を見せながら、クローデットは、転移荒野の××地点を訪れていた。
目的は当然装置の確認と…「ガーディアン」の「メンテナンス」である。
「ふふふ…さあ、あたくしの可愛い子達。「ご飯」の時間ですわ」
クローデットがこの場に来ているとなれば彼女自身が一番の「ガーディアン」だ。「彼ら」は休憩となる。
装置の周辺を回遊していた、銀色の鱗と妖精の羽根のような胸びれを持つ巨魚が、すーっとクローデットの元に寄って来た。
■クローデット > この場にいる銀色の巨魚は二尾。
飴玉のような紫色の球体を二つずつ、彼らに放ってやる。
彼らは器用に泳いで、自分に向けて投げられた二つの球体を、両方とも空中でキャッチして飲み込んでみせた。
「毎日は来てあげられないのが申し訳ないですが…たっぷりと食べて、頑張って役目を果たして下さいね?」
その声音は、穏当に優しかった。
…街で逢う人間達のほとんどに対してより、よほど。
■クローデット > 「ガーディアン」達が「食事」を終えて少し動きが鈍くなったところで、彼らが守るもの…装置の様子を見に行く。
モニターが、順調な計測を告げていた。
「…装置の可動自体に問題はなし…後は、実際に小規模な"門"が発生している映像と、その時の計測結果が確認出来れば言うことはありませんわね」
満足げな、深い笑みを口元に刻んだ。
この状況で研究者が「笑う」のは不自然でも何でもないだろうと、羽根扇子で隠すこともせずに。
■クローデット > 多くの講義は夏期休業で止まっている。
夏期休業の間のクローデットにあるのは、この装置の実験も含めた私的な魔術研究と、「退屈な」仕事と「楽しみな」仕事。
そして…「遊び」だ。
(…そういえば、遺跡保全とモンスター駆除のアルバイトが募集されていた、かしら?)
去年戯れにとった考古学の講義は興味深かったし、試験用ダンジョンも面白かった。
時間が空いたら、挑戦してみるとしようか…
(…存外、講義がなくとも退屈しないものですわね?)
楽しげに笑い(去り際、「ガーディアン」達に優しく笑みかけながら手を振るのは忘れなかったが)、クローデットは転移荒野を後にしたのだった。
ご案内:「転移荒野」からクローデットさんが去りました。