2016/10/07 のログ
■櫛鉈 蛟 > 「しっかし、ここから現れる魔物や異邦人が多いって事は……その逆もそれなりにあるって事だよな」
”向こう側”から来るのではなく、こちらから別の世界に飛ばされる、そういうのもあるんだろうか。
生憎と、異世界になぞ行った事が無いので何とも言えないが…。もし行くなら美女や美少女ばかりの世界がいいな、と男は思う。
「なーんか、修行目的の学生連中とかも足を運んだりするって事だし、そういうのが”神隠し”とかに遭遇したら厄介だろーに」
短くなってきた煙草を、誰もどうせ見てないのでポイ捨てしつつ、2本目を取り出して口の端に咥え。
そういえば、この辺りは魔物とかはうようよいるが妖怪もどきっぽいのは殆ど見掛けない。
「やっぱ人や欲が多い場所に引き寄せられるんかねぇ…ま、そんなもんか」
ジッポライターで煙草の先端に点火。ゆっくりと視線を吐き出しながら完全リラックス中。
どう見ても寛いでいて無防備だが、こうしている間にも周囲の変化は見逃さないようにはしている。
とはいえ、空間の捩れは見た目では分からないパターンも多いと聞く、こうして周囲を探ったとで何処まで判別出来るものやら。
「あー初歩の魔術すら使えねーのは痛いよなぁ。逆に異世界の魔術とかに適性あったりしねーかなぁ」
そうすれば、己も魔術が使えて少しは戦闘も幅が広がる筈……が、肝心の魔力が全然無い。
魔力の気配や流れは感じ取れるが、肝心の自身の体にそれが無い。すっからかんだ。
ご案内:「転移荒野」にノイさんが現れました。
■ノイ > ふわりふわりと自分の異能を移動用に活かす為に練習しつつ転移荒野を彷徨くエルフが一匹。
その動き様は1人だけ半重力空間にいるような動き方だが、今はまだ安定はしている。
そんな最中、煙を発見。その次に煙を吐き出している男性…のような体格の人物を発見。
出会ってしまったからには声をかけなければならない。
「そこのお兄さん!ちょっとおは…ぐぎゃっ」
蛟の後ろから声をかけたところに集中が切れて異能の調整を失敗したのか、
空中で一回転しながら帽子は落とすまいとしっかり抑えつつ蛟の後ろへ不時着していった。
■櫛鉈 蛟 > 「……あン?」
自身は異能も持たず、魔力も無いが異質な気配や他者の気配等には敏感だ。
彼女が声を掛けてくる前にその存在にフと気付き、振り返ろう…と、した所で何か悲鳴が聞こえた。
「……何だぁ?つぅかオイ、そこら辺り魔物共の死骸があるから気をつけ…手遅れか」
もう不時着してたっぽい。とはいえ、聞こえた声は女だったので放っておく訳にもいかない。
そちらへと振り返りつつ、ついでに歩み寄って行こう、もし倒れてたら助け起こすくらいはするつもりで。
「おーい、大丈夫か?お前さん。」
■ノイ > 「大丈夫ですよ~慣れっこですから~」
再び異能を駆使して手を借りずに立ち上がる。
悲しいながらここに来るまでは幾度となく転んできたのだから勝手に体が慣れてしまったのだ。
ただ問題はそれだけではなく、その辺の魔物の死骸や土で服が汚れてしまった事である…のだが特に気にする様子もなく
「失礼失礼。
少し探し物をしていたところにお兄さんを見つけてしまい、転んでしまいました」
普通の女性なら金切り声をあげたり、驚く等をするところ、
このエルフはケラケラ笑うだけであった
「こちらの魔物の死骸はお兄さんがヤっちゃった奴でごぜぇます?
もしよろしければこれらの処理を私に任せてはくれませんかね?」
自分より体格の良い男性を相手に物怖じもせず、
先程自分が不時着した辺りを指差し、蛟に問いかける。
■櫛鉈 蛟 > 「おぅ、慣れているなら問題ねぇな。…いや、それもどうかと思うがまぁいいか」
あまり深く考えない事にした。ともあれ、何か不自然な挙動で立ち上がる相手を眺める。
…帽子…マント…手袋?何かチグハグな格好だな、というのがこの男の彼女の格好への第一印象だ。
(つぅか、魔物の死骸に突っ込んで衣服とか汚れても気にしないのは意外とタフなのかねぇ)
精神的な意味で。よぉく見れば中々に美少女だ。しかも耳が長い…エルフ、というやつだろうか?
「あーいや、別に気にしないでいーぜ?つぅか、変な起き上がり方してたけどお前さんの異能か、それとも魔術関係?」
と、疑問を尋ねながらケラケラ笑っているエルフ少女を眺め。うん、やっぱ肝っ玉が意外とデカそうだ。
この状況下で暢気に笑っていられる時点で地味に大物な気がしてきた。
「あぁ。襲い掛かってきたんで始末したんだが、生憎と俺は異能も魔術も使えなくてな?
処理も出来ないんでこのままにしてたんだが…ってか、マジで?
じゃあ、お言葉に甘えるとすっかねぇ。あ、俺はクシナダってんだ。お前さんは?」
と、彼女のお言葉に素直に甘えながら名乗っておく。ついでに何かするつもりなら、邪魔にならない程度には離れておくつもりだが。
■ノイ > 「私の異能でごぜぇますよ。
物や人を浮かせます。人間はこれを念力と呼ぶらしいのでそれに習って私も念力と呼んでます」
異能の事を聞かれれば教えても損はないだろうと思ったのか
見せびらかすようにその場で浮く。降りるを3回程繰り返す。
どことなく自慢気な顔をしている…最近習ったドヤ顔のつもりなのだろう
「異能も魔術もなしに魔物共をなぎ倒すとはお兄さんも中々やり手ですね?」
よくよく見てみればお相手の体は筋肉質で格闘家が活躍する本を読んでいるノイだが
格闘経験の無い上に筋トレなんて事はしたことがないので
思いっきり右ストレートを振り抜かれればもれなく1RKOといったところだろう
「私はノイ=ジーンです。
ノイと呼べば大体伝わりますよ…と」
距離を取ったのを見れば死骸に手をかざし、浮かせればたちまちカードになってノイの手元へ飛んでくる。
「本日の食料ゲット。です」
と一言呟きながら
■櫛鉈 蛟 > 「ああ、念動力か。つぅと、今さっき俺に声を掛けた時に落下したのは浮いてたからか」
把握した、とばかりに頷いて。普通にコケたにしては何か墜ちるような感じで悲鳴が聞こえたので。
で、彼女がドヤ顔?でその場で浮いたり降りたりするのを眺めている。
うぅん、便利なのだろうけど、これだけ見てると凄い微妙だ。流石に口にはしないが。
「そりゃ、異能や魔術が使えない分鍛えたりしてるからな。これでも結構長生きしてるし」
と、人間じゃないと端的に言葉で示しながら肩を竦めて笑う。
ノイと名乗った少女に緩く頷きながら、彼女が異能で魔物の死骸を浮かせるのを眺めて。
「おぅ、よろしくなノイ。で、それ――は、異能なのか?何か死骸がカードに変化してっけど」
あと、食料なのか。肉食エルフって何かイメージが打ち壊しになるな。
とはいえ、そもそもエルフと遭遇するのは…異邦人街にはそこそこ居たから初めてではないか。
が、専ら菜食中心の者ばかりだった気がするのだが。
「つぅか、食うのはいいが毒抜きとかしといた方がいいぞ。牙とかに毒があるタイプだしそいつら」
過去に何度か倒した事がある魔物だったので特徴は概ね把握している。
一応、食料にするつもりならば毒抜きは必須だろうという事で伝えておきたい。
■ノイ > 「浮くのは異能。カードは魔術の力
そしてそれをキャッチする私…かっ…こほん。」
人前でカードをキャッチするのは始めてで、ただかっこをつけたかっただけらしい。
流石にそこまで言うのはノイの美学に反するのか一つ咳払いをして仕切り直す
「カード化するのはただの持ち運び用ですぜ。
人間で言う真空パックを真似て魔力で収納した、とかそういうのをイメージして貰えればいいです
因みにこれを応用して魔術をカード化するってのも出来ます」
食料カードとなった魔物の死骸はノイの懐に隠し、ふぅ、と一息をつく
流石に魔術を行使しているのだから多少は疲れるらしい
「いえいえ、その毒が良いんですよ。
そういう所に濃厚な魔力があったりして、美味しく頂けるんですよ!
あ、勿論肉体の方もいただきますけどね?」
目を輝かせながら魔物の毒について語り始める。
どうやら当初の目的の探し物は魔物の死骸だったようだ
■櫛鉈 蛟 > 「…うむ、つまりカッコつけたかったんだな…」
と、微笑ましいものを見るような笑顔で頷いた。洞察力も鋭いので把握したようだ。
咳払いする様子からして、ついうっかり言い掛けたのは明白である。
「へぇー俺は魔力がそもそも常にゼロし、魔術使えねーからアレだけど、便利なモンだな。
携帯性に優れてるし、魔術をカードでストックしておけるってのはいいな」
哀れ食料カードとなってしまった魔物の死骸は彼女の懐へ。
少しだけ疲れたように見えるのは、矢張り魔術を行使したからなのだろう。
「そうなのか?まぁ、俺も別に毒とか食っても平気ではあるが味も濃厚なのか」
へぇ、と素直に感心したように。ただ、眼を輝かせている様子から目的は死骸だったのか、と密かに納得して。
「けど、ノイも中々に豪快だな。幾ら異能や魔術があるからといってヤバい魔物が出る可能性だって把握してただろうに」
と、言うがこの男もそこは十分に把握して身一つでここに乗り込んだ身ではあったりするが。
■ノイ > 「クシナダさんも使い捨てですが、
私のカードを使えば擬似的とはいえ魔術を放てるようにはなりますよ?」
ノイの錬成するカードは仕掛けを知れば誰でも放てるようにはなるのだ。
これを商売にしようとはしているが、胡散臭がられてあまり売れ行きは良くないとか
「そのヤバい魔物が出たら出たで…あー、その。
瀕死だったりしたらトドメを刺しますけど、元気1万倍なんとかマンでしたら見なかった事にして逃げますよ」
えへへと苦笑いを浮かべながら視線を逸らす。
どうやら修行に来る学生らがいると見積り、
それらの死骸が放置されていると予測しただけで、真っ向から立ち向かうつもりは無かったようだ
「ま、まぁ無事に私は目的のものを見つけられたのでなんでも良いんですよ!えぇ!」
実際に目的の物は手に入れたのだからノイにとっては今回転移荒野にきたのは大正解だった
服は大惨事だが
■櫛鉈 蛟 > 「ほぅほぅ、ちなみに何枚で幾ら?個人的に魔術は俺自身は使えないから、アイテムで補うしかねーんだよなぁ」
と、言う辺り、どうも彼女からカードを買う事も検討している様子。
勿論、仕組みというか詳しい使い方はキチンと聞くつもりだが。
ちなみに、ノイが胡散臭いとは(格好以外は)特に思わないので、売ってくれるなら買う気はありまくりだ。
「まぁ、ノイは真っ向からイキの良い魔物とやりあうタイプではなさそうだしなぁ」
と、彼女の苦笑い交じりに視線を逸らしながらの言葉に、馬鹿にするでもなく冷静に見解を述べて。
「そうか?まぁ、俺も死骸の処理が出来て良かったが。むしろノイの服が一番の被害だったな」
と、彼女の大惨事な服の状態を眺めて苦笑。まぁ、洗濯かクリーニングに出せば汚れは落ちる…筈だ。
と、いうか帰りはどうするんだろうか。まさか自分みたいに普通に歩いたり走ったりではないと思うが。
異能で浮いていくんだろうか?
■ノイ > 「…その辺の川泳いで汚れは落としますよ」
ひとまず汚れだけは川で落とすつもりらしい。
あまりに原始的なのはエルフだからなのかもしれない
「お、興味を持たれましたか旦那!お主も悪ですのう…」
日本時代劇を冒涜するかのような覚え方である。
こほんと一つ咳払い。
商売をするからには真剣である
「今はそこまで手持ちは無いので…えーと」
懐から3枚のカードを取り出してクシナダへ手渡そうとする
「そちらの右側から『波動』、『火炎』、『閃光』です。
波動は正面に魔力の衝撃波が飛び出し、人がいれば勿論吹き飛ばします。
火炎は…まぁ、火炎です。勿論燃え移りますので取扱に注意してください
閃光は目眩ましです。」
これくらいかな、と呟きながら、どうやら手持ちのカードは今はもう無いらしい
「あ、そうでした。使い方はこのカードの名前を叫んでください。
力強く叫べば叫ぶだけ魔術を包んでいる魔力が反応して威力が上がったりします。
勿論、念じるだけでも放てますが、それは普通の威力になりますから注意ですよ」
これくらいかな?と自分の顎に手を当てて考えて
何か思い出したかのように自分の手のひらをあわせる
「期限は私が手渡した瞬間、三週間。
期限が切れると勝手に発動しちゃうので注意ですよ!」
大事な事を言い忘れそうになったが思い出せたようで安堵しているようだ
■櫛鉈 蛟 > 「中々に豪快だな…」
そして、その豪快な方法に小さく笑って。しかし、まぁカードについては有り難い。
いい加減、白兵戦だけでは凌ぎきれない場面もあると思うので、そこを補うつもりではいたのだ。
「いえいえ、お代官様程では」
と、軽くノリを合わせつつ笑って。こちらも気を取り直して彼女の説明を聞いていく。
手渡されたのは3枚のカード。波動、火炎、そして閃光。どれも使い方次第では有効利用出来そうだ。
「成る程、ふっ飛ばしと火炎放射と目晦ましだな。把握したぜ」
と、うなずきつつ受け取ったカードは懐に収めておこう。何時使うかは勿論まだ未定だ。
ただし、どうやら叫ばなくてはいかんらしい。まぁ、それは抵抗無いので別にいいのだけれど。
そして、思い出したように告げられるそれ。どうやら使用期限があるらしい。
猶予は3週間。とはいえ、一度に全部使う可能性もあるので、長すぎず短すぎずという塩梅か。
「ん、了解了解。じゃあ、カードも貰えたし美少女とも知り合えたし俺はそろそろ街に戻るとすっかねぇ。
あ、ノイはどうするよ?もし街に戻るなら途中までダベりながら行こうぜ?」
と、お誘いしてみつつ帰宅する事を伝える。もし、ノイが応じてくれれば一緒に雑談しながら行くだろうし、
断られたのならば、そのまま街まで一足先にノイへと挨拶を交わしてから立ち去るだろう。
ともあれ、知り合いが増えてカードも貰えた万々歳であったとか何とか。
。
■ノイ > 「その3つの効果抑えておけば問題なかとです。」
どうやらしっかり把握してくれたようで商売もとい、肉と取引した甲斐がある。
ここから叫びに叫んで文字通り広まってくれると売上アップに繋がるので内心ノイは喜んでいた
「美少女なんてものじゃありませんよ。
強いていうなら汚嬢様と言ったところでしょうか」
上手いことを言ったつもりらしいが、
それは本当に伝わるかはまた別として
「それじゃあ近くの川まではご一緒させて戴きますぜ旦那ぁ」
等と商売の空気が抜けた話し方で街へ帰る途中まで雑談しながらまたはケラケラ笑いながら帰っていっただろう
ご案内:「転移荒野」からノイさんが去りました。
ご案内:「転移荒野」から櫛鉈 蛟さんが去りました。