2018/01/31 のログ
刃々斬鈴音 > 振りぬいた。
それで<怪異>の腕が斬れた。
敢えて斬り落とさないいたぶる為の動き
そしてその手に握られていた硬質のなにかが落ちる。

「反撃してもいいよ?出来たらだけど!」

恐らく携帯端末に近いものだろう目の前の生き物とそれに似た人らが映っている。
表情は読めなくてもそこから何となく楽し気な空気が漂っている。

刃々斬鈴音 > 地に落ちたその端末を必死に庇おうとする<怪異>。
発する言葉の意味は分からないが懇願するもののようだ。

「…はあ、何かテンション下がった。
 …鈴音もう帰る。」

確かに人とは大きく見た目が違う。種族としても魔物に近い。
だがおそらく元の世界では彼には友人か家族かそんなものがいたのだろう。
急に知らない土地に来て不安なのだろう。つながりはすでにその端末しかないのだろう。

…彼は人だ。人なのだ。

戸惑う異邦人に背を向けて鈴音は街の方へと歩いてく。

「友達もいない家族もいない。ただ人を斬るだけの私の方がずっと怪異っぽいね。
 ねえ血腐レ?」

妖刀がその問いに答える事はなかった。

ご案内:「転移荒野」から刃々斬鈴音さんが去りました。