2015/06/17 のログ
ご案内:「青垣山」にナナさんが現れました。
■ナナ > 杖を突いて歩く。目指すは山の頂上……ではなく中腹あたり。
昨日久しぶりに人と話してからずっと気分が高揚している。
嬉しい反面、悩み事もあるわけで。
ちょっと落ち着こうと山登りなんかしてみることにしたのだ。
背中にはリュックサック。その中には
ハーブティ入りの水筒とサンドイッチ入りのバスケット。
サンドイッチのパンは手焼きだ。
今回はそれなりの自信作。
■ナナ > 目隠ししたまま杖を突いて一人で山登り。
しかも、登っているのは見るからに弱弱しそうな少女である。
端から見ればおかしな光景に見えるかもしれない。
服装も登山向けのものではなく、水色のエプロンドレス。
それでも少女は気にせずどんどん山を登る。
そのペースが落ちることもない。
■ナナ > しかし、何事もそんなに順調にいくわけもなく。
「きゃふぅっ!?」
杖の先と踏み出した足が同時に石を踏んだ。
バランスを崩して見事にすっ転ぶ。
Q.斜面でバランスを崩したらどうなる?
A.転がり落ちる
「きゃぁぁぁぁ!!?」
エプロンドレスに身を包んだ少女はごろごろ転がる。
それはまるで穴に飛び込んだ不思議の国のアリスのように。
ご案内:「青垣山」に片翼・茜さんが現れました。
■ナナ > 「…………。」
無言で起き上がる。服は泥まみれになったが怪我はない。
起き上がってちょっと恥ずかしさにおそわれた。
なんとなく、人に見られていたら、と考えたが、
見られてさえいなければ平気だろう。
■ナナ > 「…………あ、あれ?」
手探りで杖を探す。ない。
転んだ際に落としてしまったのだろうか。
とりあえず近くから順番に探ってみることにする。
さすがに杖なし目隠しで歩く自信はない。
すこし焦る。
■片翼・茜 > 未開拓地域は学園が直接管理しているわけではないため、あまり見回りなどは活発に行われていない。
そこで、自主的な見回りをしている最中であった。背中にはソウドオフ・ショットガンを2丁、交差して背負っている。
山の上から周囲を見回そうと思い、登っている最中だったが、目の前に少女が転がり落ちてきた。マジかよ。
「おーい、大丈夫かー!?」慌てて駆け寄りながら声をかける。
■ナナ > 「……え。」
固まる。人の声。2日で3人目。
この山に先客がいるなどとはつゆほどにも考えていなかった。
杖を探すのも忘れてその場で完全に硬直する。
声を頼りに、恐る恐るそちらのほうへ顔を向けた。
緊張のせいで動きがぎこちないのが自分でも分かる。
■片翼・茜 > 「……?」ぎこちなくこちらを向いた少女の顔には目隠し、地面を手探りしていた様子から、見えているわけではなさそうだ。それで良く山登りなんて出来たものだ。
「大丈夫か?自分の名前はわかるか?」とりあえず、バッグの中の救急キットを取り出しながら意識を確認、頭を打っていなければ良いが。
■ナナ > 「え、あ、あぅ…………」
頭を打っている様子はない。
だが、すこしおびえたような様子が見えるだろうか。
格好はお世辞にも登山向きとはいえない。
唯一、スニーカーだけは何とか登山用といえなくもないかもしれない。
何か言葉をつむごうと口をぱくぱくさせているが、
緊張からか声は出てこない。
■片翼・茜 > 何故かはわからないが、相手は怯え、緊張しているようだ。
落ち着かせるのが先決か。
「よーしよし、大丈夫だ。助けに来たんだ、私は敵じゃない。」両手のひらを見せて、敵意がないことをアピールする。
「ゆっくり呼吸しよう、私と同じリズムで、すぅー はぁー。」相手よりも数テンポ遅いリズムで、呼吸をしてみせる。吐息からはコーヒーの香り。
■ナナ > 「すぅー。はぁー。……げほっ。」
吸って、吐く。そしてコーヒーの香りにむせる。
別にコーヒーの香り自体は苦手ではないのだが、
ブラックコーヒーの苦味を思い出してむせた。
多少むせたものの、落ち着きは取り戻した様子。
軽く深呼吸をして、目隠ししたままの顔を上げた。
■片翼・茜 > 「落ち着いたか?じゃあ次は怪我の手当てだ。足はひねってないか?どこか痛いところは?」怪我の状態を聞く。
見たところ特に外傷はなさそうだ。岩にぶつかりでもしたら大怪我していただろう、運が良い。
■ナナ > 「は、はいっ……だ、大丈夫です。」
半分本音で半分嘘だ。
ところどころ、擦り傷程度の傷はあるだろう。
じんじんとした痛みを感じる。
だが、そんな痛みを忘れるほどに少女は動揺していた。
(大丈夫、話せる、話せてる。)
相手に意思を伝えるためというよりも、
自分が落ち着くために声を出しているようだ。
■片翼・茜 > 「そうか、だが擦り傷がいくつかあるな。破傷風にでもなったらコトだ、消毒しよう、少ししみるぞ。」手早く救急キットから消毒液とコットンを取り出し、コットンに消毒液を含ませると、ゆっくり傷口に当てようとする。
そうしながら、この少女を見たことがないかと記憶から掘り出そうとしている。目隠しをしたアルビノの少女など、そう多くはない。学生だったら思い出せるはずだが……。
■ナナ > 「ひっ……」
染みたらしい。傷口にコットンが触れれば小さく声を漏らす。
でも我慢する。強い子だもの。
転げ落ちた際にちょっとぼろぼろになった麦藁帽子がゆれる。
ゴムひもをつけていたらしく、飛んでいくことはなかったようだ。
鼻の頭に絆創膏が張ってある。
これは別の件で怪我したものだろうか。