2015/06/23 のログ
三千歳 泪 > 「いいのいいの! 十分だからさ。じゃ、お昼にしよう。山デートといえばお弁当だよね!」
「からあげには自信があるんだ! 何を隠そうからあげはうちのおばーちゃんの得意料理なのだよ」
「こっちに来てから腕を磨いて、けっこうおいしくなってるはず! 味見してくれる?」
「ちなみに!! この卵焼きは必見だよ。なんとうちのひいおばーちゃんの秘伝の味なんだ!」
「あと岩手に来たらこれを食べなきゃモグリだよ! ノースコーン。イエス「がんづき」。リピートアフタミー!」
「ひいひいおばーちゃんプレゼンツの門外不出のレシピがあってね? これは食後のおたのしみってことで…」

「私的にはまあ何といってもおにぎりの完成度を見てもらいたいところ――」

反応が鈍い。というか、ない。お店を広げていく手を止めて見れば、桜井くんは魂が抜けた顔をしていた。
近づいて、背伸びして。目の前で手を振って。反応なし。空よりも深く、泪よりも淡い蒼の瞳で覗きこんでみる。

桜井 雄二 > (がんづきってなんだ?)
(ひいひいおばーちゃんから連綿と受け継がれてきたレシピがあるのか?)
(思考こそ働くのだが、イマイチ続かない)
(岩陰の風があまり強くないところでビニールシートと一緒に広げられるお弁当)

泪!(目の前にいる、彼女――――の、両肩を掴んで)
あ………(そのまま手を離して、手汗を拭うようにハンカチを取り出した)
な、なんでもない……おにぎりから食べよう。

(時間旅行の時の勇気が1パーセントでも出せていたら―――――嗚呼ヘタレ)

三千歳 泪 > 名前を呼ばれた。「るい」って言った!

それでおしまい。一歩前進だけどさ。そう。そっかー。なんでもないんだ?
わかりやすすぎて笑いをこらえるのがつらい。駄目。耐えられない―――!!

「――っく…あは、あはははは! あっはっはっはっはっは!! ひっどいなぁ! それはお粗末さまだよ桜井くん!!」
「いいよ。食べよう! 飲み物は下で買っといたパックのお茶があるぞ!! 水筒のお水じゃあんまりだからねー」
「ちなみにこっちは遠野名物「かねなり」だ! ひたらく言えばおせんべい。くるみじょうゆがおいしいよ!!」
「おかーさんの得意料理…って言っていいのかなー。これ焼くのだけはすごく上手かったんだ。うちで一番だったんだから」

二人前にしては多すぎる。作りすぎた感が否めない。途中から楽しくなっちゃってさ。しょうがないよねこれは。

「こうして見るとこれは相当…がんばれ桜井くん!! 残さず食べないと私のおばけが出るぞ!」

桜井 雄二 > くっ……笑うな、泪!
(顔を真っ赤にして手を拭いながら怒る)
俺だって色々あるんだよ。(シートに座って)…色々あるんだよ。
(何故か二度言った)
ああ、わかった。ありがとう泪……いただくよ。
(結構な量があるお弁当を前に力強く頷いて見せて)
なんで泪のおばけがでるのかはわからないが、今は腹が減っているからな。
食べるぞ、『かねなり』だろうが『がんづき』だろうが何でも。

(そう言ってまずはおにぎりを一口)む…美味い。
塩加減と握り方が絶妙じゃないか。完成度高いな。
(そう言って二人でわいわいと騒ぎながら弁当を食べた)

(それからは二人で登頂して、青空の広がる頂上から景色を見たり)
(下山しながら、迫る夕日を見て二人のことを色々話したり)
(二人でたくさんの思い出を、積み重ねた)

ご案内:「青垣山」から桜井 雄二さんが去りました。
ご案内:「青垣山」から三千歳 泪さんが去りました。