2015/08/06 のログ
ご案内:「青垣山」に相模原孝也さんが現れました。
相模原孝也 > 高くも高き、広くも広い、青垣山。
8/5日、相模原孝也は、夏山登山へと挑戦していた。

登山ルートは、主にこの山にある遺跡を探索に来たチームの残した地図を参考にしたもの。
手にしたスマホの衛生GPS機能で座標を確認しながら登っていくプラン。

昼過ぎには第一遺跡ポイントまで辿り着き、夕方には第二遺跡ポイントにたどり着いて、そこで宿泊と、撮影を終わらせるつもりだったのだが……。


「しん、どいっ…!」
ぜーはーぜーはーぜーはー。
大きく息を吸って吐いて、吸って吐いて。
初めての登山、しかも随行者なしというのは、しちーぼーいの少年にはキツイ洗礼となっていた。
ああ、山道よ。 なんか道っぽいのは先人が作っているけど、なぜそんなにも辛いのか…!

時刻は夕刻が近いが、GPSの表示と、地図から割り出した地点では、遺跡までは後1kmほど残っていた……。平地なら余裕であろうが…山の中では、遠い!遠すぎる!

相模原孝也 > だがっ、しかしっ!一身上の(主に予算の)都合により、次はない。
今日のうちに辿り着き……山からの星々の写真を撮らねばならぬのだ…!

一度荷物を置いて座り込み、震えの着ている足を両手でマッサージ。強張る太ももは硬いうえに汗まみれだが、ぐりぐりと揉み込むと気持ち良い。
両足ともしっかりとモミモミしたら、荷物から1/5だけ残っているペットボトルの蓋を開けて、一息に口の中に飲み、むぐむぐと口の中を潤した後、飲み下す。

「っふぅ…!」
ひとごこち、ついた。
ペットボトルをしまった後、荷物から取り出したのはタオル。ぐしぐしと首のうしろや肩のあたりを、ついで腹回りの汗を拭ったら、準備OKだ。

ご案内:「青垣山」に織一さんが現れました。
相模原孝也 > 「うーし、行くかー!」
荷物を背負い直し、懐中電灯も用意したら、出発だ!
そろそろ影も濃くなりはじめる時間帯。急がなければ辿り着く前に完全に日が沈むだろう。

念の為、地図とGPSで向かうべき方角をかくにんした後、足元を懐中電灯を照らしながら歩き出す。
ああ、今日一日荷物を担いで歩き続けたせいで、肩がスレて結構痛い。

「だが、オレには、たどり着くべき理由があるんだ…!」

行かねばならぬ…!だが、気概が先走っては本末転倒。慎重に、踏みしめるように一歩々々、山道を進むのだ…。

織一 > (ざわめく木々、飛び回る野鳥)

(森の中を駆ける、獣道も何もない上に木の根が自然のトラップとして通行を邪魔するが、
織一にとってはもはや慣れた道、素早い動きは一切阻害されない)

(織一の目の前を逃げ回るのは一頭の猪、すなわち今日の食事である、
獲物を探していたら運良く見つけられた好物__逃がす気はない、
あと少しで獲物に触れるという距離__木の根を踏みしめ跳躍し、獲物へと飛びかかる)

(獲物を押さえつけるのと同時に登山道に現れながら、
獲物の脊椎への強烈な肘打ち、一撃で獲物の動きを止める、
そのまま頭部に腕を伸ばし__頭蓋骨を粉砕し、仕留めた)

(このまま食事にありつこうとした織一だったが、二つの失敗を犯した、
一つは常に持ち歩いている水筒を狩りの最中に落としてしまったこと、
もう一つは__うっかり登山コースまで獲物を追いかけて、登山者の目の前に現れてしまったこと)

相模原孝也 > 再び歩き始めて、十数分も立った頃のことだろうか。
なにやら、激しい音が横の方から聞こえてきた。

「な、なななんだっ!?」
一度足を止めている間に、こちらに音の源は近づいてくる。茂みを揺らしたような、しかしとんでもなく荒っぽい揺らし方の音は、どんどんと近づいてくる…!

「ひ、避難。避難せんと…!」
下手にとどまったり進むより、下がる方を選択。後ろの足場を確認して、慎重に、気の影に隠れるように下が―――

「!」
下がり切る、より早く。飛び出てきたのは一頭のイノシシ。流石山だ、野生生物は元気いっぱい。ああ、ココをどう切り抜けよう…!と、そんな考えよりも早く。
もうひとつ、跳ぶように現れたナニカが。イノシシに一撃くれて、そしてイノシシが倒れ伏す様を、少年は目撃してしまった。

「………。」
数秒の沈黙、のち

「すげー!?」
仕留めたのが、人らしいとわかれば、そのヒトコトが飛び出てきた。

「何アレ、どうやったの?いやすっげー一発だったけど、もしかしてアレ、体術とかそんな感じ?
 ああ、うん。そんなこと聞いてるより早くアレだな、倒してくれてサンキュー!襲われてたらマジやばかったわー。」

一気呵成、とばかりに。そちらに歩み寄りながら長台詞。

織一 > 「ッ!」

(驚愕、そして焦燥)

(好物を見つけ、完全に油断しきっていた、痛恨のミスである、
声を掛けられるや否や猫のような俊敏さで木に登り、野良猫のような目付きでじっと観察、
服装は典型的登山スタイル、体格は中肉中背、立ち姿からは疲労が読み取れる、
武器の類いは見当たらない、ただの登山客か、
そう判断すると木の上から飛び降りる)

「……感謝には及ばない」

(彼との間に猪の死体を挟むように立ち、とりあえず簡単に言葉を返す)

相模原孝也 > ようく見てみれば、助けてくれたのは、自分よりも幼い少年らしい。

「お、おお?」
いきなり木に登っていく姿に目を丸くして、ソレを見上げれば…あちらもこちらを見てた。……どうやら、警戒されてるらしい。
少しばかり考えてから、にぱっと笑いかけた。

「ん、そうか? でもま、助かったのは事実だからなあ。受け取ってくれると嬉しいね。」
どうやら、こちらを警戒対象とみなさなくなったか、あるいはよわっちいから平気だろう、と判断したのだろう。木を降りてくる様子に、ふむ、と一息ついて。
ちらりとこちらも、相手の様子を観察する。……見るからに、自分のように登山に来た様子でもないし。現地の人かな?

「あ、そだ。もし現地の人だったら教えて欲しいんだけど、いいかな?
 このへんの近くの…何か大きめの塔があるって遺跡に行きたいんだけど。このまま登山道登ってったら見えてくるかな?」
地図だとこのあたり、とポケットから取り出した地図を広げて、目当ての場所の一点をさして見せる。登山道で近くまでいけるが、そこから先はちょっと外れた場所にある遺跡だ。

織一 > 「そうか」

(そう言われれば何も言い返さない、感謝を拒否するのは相手に悪いというのは自分でも分かる、
どっこいしょ、と自分より重いであろう猪を一息で背負い、地図へと目を凝らす)

「……ああ、あそこか」

(大きめの塔がある遺跡なら遠くから見たことはある、近づいたことはないが、
地図に描かれた情報から現在位置を逆算し、目当てであろう遺跡との距離を推測、
このまま登山道を登れば見えてくるだろう、登山道から外れているので整備されていない道を歩くことになるが)

「……そこなら登山道をこのまま歩いて行けば見えてくるが……途中から登山道を外れる場所にあるな」

(大丈夫か? と聞いてみる、整備されていない道を歩くというのは非常に難しい、
自分のような山慣れしている者でも迷うのだ、相手は見るからに一般人だし、大丈夫だろうか)

相模原孝也 > 「おおう。 すごい力だな…これがYAMA育ちってやつか。」
ネットスラング混じりの驚き。あのデカさのイノシシを軽々とかつぎ上げる。ソレくらいできなきゃ、この山じゃあ生きていけないんだろう…。

「お、知ってるんだ。ふむふむ…んー。」
少年の説明、ひとまずは登山道でいいらしい。地図の上を指でなぞりながら、ルートを確認し…少年の問いかけに、ううむ、と困ったように首をかしげた。

「そうだなあ。 昼間ならともかく、もう夕方近いし、結構キツイかも…。
 うん。もし良かったら、近くまででも良いから案内してもらえないかな?
 お礼は……ううん、山の子に何あげたらいいかわからないけど……そうだ。魚の缶詰とかはどうよ。サバミソ缶とかあるけど。」

そいつで頼まれてくれないかい?と片手で拝んでみせる。体力はまだなんとかなるが、道に迷うのはまずいのだ。

織一 > 「さばみそ」

(魚の缶詰めは分かるが、サバミソは知らなかった、鯖を味噌でなんかしたものか、
ともかく、お礼があるなら案内しよう、捧げものは大事だ)

「案内ならしよう……あ」

(今日の夕飯も担いだしさて行くか、という辺りで気づいた、水筒が無い、
わたわたしながら周囲をキョロキョロ見回す、見つからない、
今すぐ探すべきか、しかし登山者を案内するのが先か、わたわたしながら考える)

相模原孝也 > 「うむ、サバミソ。」
頷く。
「うまいぞー。オレは缶詰の中でコレが一番好きだ。」
オススメだ、と。ビッと親指を立てて笑いかけてみせるほどにオススメだった。

「案内してくれるなら、よろしくお願いするな。」
サンキュー、とお礼を言って、地図をしまい込み。さあ出発…と思ったところで、なにやら不自然にキョロキョロとしている様子に、何かあったかと考える。
先ほどイノシシを追いかけてたこともある。もしやイノシシ以外に何かが…?
少し悩んだ後、懐中電灯で、あたりを照らしてみる。
何も…居ないように見えるけど…あ、
懐中電灯の光の先で、何か茂みの中で光るものが見えた。 こいつは…ふむ。

「もしかして、捜し物じゃコレかい?」
懐中電灯で示した先には、茂みの中に埋もれている様子の水筒。光の当たらない場所におちたせいで、見つけにくかったのかもしれない。
アレだけの勢いでイノシシを仕留めたのだから、落とし物があってもおかしくないしな。

織一 > 「そうか、うまいのか」

(よく分からんがうまいのか、無表情が僅かに崩れ、瞳に喜色が浮かぶ、
これは気合いを入れて案内するべきか)

(懐中電灯の光に反射的に目を向け、そこにあったのは捜し物の水筒、
とてとてと水筒を拾うと、嬉しそうに登山者へと近寄る)

「む! 良かった、近くにあったんだな、ありがとう」

(彼の顔を見上げながら感謝する、尻尾があれば嬉しそうにゆらゆらしていただろう、
捧げもの(サバミソ)もくれるし、落とした水筒も見つけてくれた、
これは「出血大サービス」でもしないと気が収まらない、
猪を片手に担ぎ直し__空いた人差し指の皮膚を噛みちぎり、流血する人差し指を登山者の口に突っ込もうとする)

相模原孝也 > 「後は米があればいいんだが…さすがに米は持ってきてないからなー。
 まあ、持って帰って食べるって手もあるしな。」
はっはっは、笑いながら、よし、サバミソを2つプレゼントすることにする。こっそりと太っ腹なキャラだと思われたい、ちっぽけな虚栄心である。

「お、正解か、なら良かった。」
どうやらこの水筒、少年のものだったのは確からしい。これで外れていたらちょっと赤っ恥だったぜ、と安堵に額の汗を拭い。

「それじゃ、心配事がなくなったんなら、案内たのむぐっ?!」
ようし出発だ、というタイミング。近くに来た少年に、もう一回地図が見たいのか…なんていう表面的な思いは、口に突っ込まれた人差し指で吹っ飛んだ。
舌に感じたのは、鉄のような味。目を白黒しながら、舌を動かせば、なめとる形になってしまい。流れ落ちる血を、びっくりのあまりごくんと飲み込んでしまった。

「ん、むぐ、むぐぐぷはっ!
 い、いきなりどうしたん!?なんか鉄臭かったけど……あ、指、怪我してる!?」
こちらが後ろに首を引いて指を口内から抜けば、目の前の指が出血してることに遅れて気づく。絆創膏絆創膏、と慌てて探し始めてしまい。

織一 > (血が舐めとられたのを確認し、「再生」と呟く、絆創膏を使うまでもなく指の傷は塞がっていた)

「出血大サービス……とやらをしてみた、受け取れ」

(猪を背に担ぎ直し、くるりと後ろを向く、声の調子はさっきと違い無感動なもの、
血に顕現させた性質は「再生」、体力を回復させ、遺跡まで元気に歩けるようになるために発現させた、
「サバミソ」「水筒の発見」を捧げものとして発動させ、そこに感謝の気持ちでブーストを掛けたている、
__ちなみに、織一は気づいていないが、数日は疲れ知らずで活動できる分の神威を受け渡してていたりする)

「ほら、行くぞ」

(さっさと登ってサバミソ寄越せとばかりにすたすたと登山道を先導していく)

相模原孝也 > 絆創膏の入ってるポケットを探りだしたところで、目の前で塞がっていく指の傷。
目をぱちくりしたが、なるほど。どうやら山育ちの少年はそういう異能の持ち主、なのだろう。

「まさかのリアル出血のサービスだね!?
 っと、わかったわかった…!」
促され、さきに進んでいく少年を、慌てて追いかける。足は結構靴ずれができてきたところだったから、急ぐとちょっと痛…くない?
最初はその程度の違和感だったけど、少年を追いかけて登山道を歩いていくうちに、とんでもなく実感できてきた。体が軽い…もう登山なんて怖くない!

「おお…凄いな少年。サービスってこういうことか。」
こうして話したりするのがペースの早い少年を追いかけながらできるくらいの体力の回復っぷり。体力回復ー、みたいな効果があるんだなあ、と言いながらうんうんと頷いたりしながら、登山道を登る。
先導する少年のペースが早いおかげか、空が赤く染まっていく頃には、登山道を外れるところまでは辿りつけた。さあて、ここからが難関だ。道も覚えておかないと。

「あ〜、っと。聞き忘れてたな。オレは相模原 孝也っていうんだけど、君の名前は?」
そういえば、と忘れていた自己紹介。イノシシ担いだ少年の名を聞きながら、足を止めずに歩き続ける。

織一 > 「水筒を探してくれたし、サバミソとやらも貰えるんだろう、これぐらいは当然だ」

(自分なりのお返しである、当然とばかりに山道を登りながら返す)


「……織一、そう呼ばれている」

(名字は有るが名乗らない、名乗りたくない)

「相模原孝也か、覚えたぞ」

(彼が学園の生徒ならばったり出会うこともあるかもしれない、
たちばな学級に所属している都合上可能性は低いが、縁というのは奇妙なものだしまた会えるたらいい、
色々施してくれたからか、相模原への警戒の度合いは相当下がっている)

(その後、しっかり彼を遺跡へと案内しきり、サバミソを貰ってほくほく顔で帰ったとか)

相模原孝也 > 「なるほどなー。うん、そこまでサバミソに期待してもらえるなら、オレも嬉しい。
 次にあった時にでも、サバミソの感想聞かせてくれな!」
するっと、次があるようなことを言うあたり、また登山すれば逢えるかなー、くらいに考えているらしい。
少年の異能のおかげか、元気いっぱいゆえ、苦しさすら見えない明るい笑顔だ。

「織一くんな。オレのことは孝也でいいぜ。」
にっと笑ってそう告げて、その後歩き続けて20と数分と行ったところか。
しっかり遺跡まで案内してくれた織一くんに、荷物から取り出したサバミソ缶を2つ手渡し、

「案内してくれて、ありがとな! 気をつけて帰りなよー!」
じゃあなー!と手を振って見送った後。スイッチポンで開くテントをその場で用意し、こちらは遺跡で泊まりこみの準備。
完全に日が暮れれば、ここからの星の撮影を開始するだろうが…それはまた別の話だった。

ご案内:「青垣山」から相模原孝也さんが去りました。
ご案内:「青垣山」から織一さんが去りました。