2016/07/28 のログ
ご案内:「青垣山」に巓奉さんが現れました。
巓奉 > 庵の炉に火を入れ真剣な表情で炉の様子を伺っている巓奉。
先端が平らになった金属の棒へいくつもの小さな金属の欠片を積み上げたものを手にしている。

激しく燃え上がる火に一瞬たりとも瞬きすらせず集中して機会を伺っていた。
巓奉の戦が始まろうとしている。

巓奉 >  
肌を焼くような熱を一身に受けつつ巓奉は己の経験、感覚をフル活用して炉の温度を測る。
この色と熱さ──まだだ、まだ早い。

顎から汗がぽたりと滴り落ち、足元に模様を作る。
ようやく巓奉が納得する炉の仕上がり具合になったところで手にしたそれを中に押しやる。

炉の中でごうごうと燃えあがる炎に熱され、積み上げられた金属片の山が徐々に赤く色づいてくる。
巓奉は金属が赤く、白く色づいていく様を見ると心が穏やかになる気持ちで居た。

巓奉 > さらに炉で熱すること少し。
山の様に積み上げた金属片は一つの飴状の塊へと姿を変えて行きつつあった。
白熱した塊から湯が沸いたように一つ気泡を吹かせるのを見た巓奉。

炉から出し専用の金床に乗せ、間髪入れずに槌を振るう。
甲高い音を響かせ、冷めないうちに叩き引き締め鍛える。
乱れ無く等間隔に音が鳴り響かせ、ある程度叩けば折り返して叩く。

金属が冷えればまた炉に入れて白熱させ、叩く。
ただ只管にその作業を繰り返す。

巓奉 >  
「……ふぅ!」

八度折り返し、鍛えに鍛えたそれを仕舞いと言わんばかりに一度叩きようやく息をついた。
出来上がった金属塊を小さく切り分け、保管する。これが後に刀に仕上がるのだ。

「とりあえず今日はこれで仕舞いだ。
 あー、暑いー……汗だくだし、これはもう風呂で汗を流すしかないね。」

汗だくの巓奉は額の汗を拭い、庵の奥へと姿を消していく。
誰も見ていないのを良い事に風呂場へ至る道すがら服を脱いでいきながら。

ご案内:「青垣山」から巓奉さんが去りました。