2016/07/30 のログ
ご案内:「列車内」に高峰 司さんが現れました。
高峰 司 > 「クソ……疲れた……」

そもそもそこまで運動に特化しているわけでもないので、息も絶え絶えで電車に乗る。
取り敢えずは部屋に帰って、それからフギンとムニンの報告を待つとするしかない。
椅子に座り、ゆっくりと呼吸を整える。

ご案内:「列車内」にルギウスさんが現れました。
ルギウス > 「おやおや、奇遇ですねぇ……貴女もお帰りで?」

司の座った座席の隣に最初からいましたよ といった感じで腰掛けている胡散臭い闇司祭。
姿勢正しく腰掛けているのが逆に違和感を醸し出してる。

高峰 司 > 「……!」

慌ててルーンガンドを構える。
ヤキが回ったか、まさかこのクソ司祭のいる場所に来てしまうとは。
否、後から来ていたとしてもおかしくはないのだが。

「テメェ……!」

だが、生理的に受け付けない相手である。最大限の警戒で当たる。

ルギウス > 「物騒なのは、いただけませんねぇ?
 私は構いませんが……誰かが引き金を引いたせいで……さて、この場で戦うとなると何人が死にますかねぇ?」

ゆっくりと蛇のように手を伸ばして司の手を包もうとする。

「ガンドが主体である以上、指すものがなければ誰も被害を被らない。
 違いますか?」

少しだけ前傾姿勢になって、視線を合わせる。
サングラスの隙間から、全てを見透かしているような紅い瞳が見えるだろう。

高峰 司 > 「ええい、やめろ触るな!」

言いながら慌てて腕を引っ込める。
結局主導権を握られてしまったようだ……やはり、この相手はやり辛い。
いや、これ相手がやりやすいという奴がいたら見てみたいが。

ルギウス > 「ああ、残念。
 久方ぶりの女性徒との接触でしたのに」

くすくす笑う。
その態度からからかっているのが簡単に手に取れる。

「今は、争うつもりはありませんよ。 ええ、今は。
 だいぶ疲労困憊のようですが、何かありましたか?
 懇意にしている相手に秘密を持たれた とか」

高峰 司 > 「……はぁ。どこまで分かってやがる」

溜息。何もかもを見透かした態度は前回通り。
そして、実際大体見透かしてもいるだろう。コイツはそう言う奴だ。
もう、その前提で話を進めた方が手っ取り早い。

ルギウス > 「おそらくは、ほぼ全て」

あっさり答える。ハッタリも多分に含まれてはいるのだが。
過去を見て現在を知り、限定的だが未来の予知もできる。
大筋では間違っていないという自信は、一応だがあるのだ。

「さて、悩んでいる生徒がいるなら教師としてはお答えしたいところですが―――」

電車は揺れる。
ガタゴトガタゴト決められたレールを決められた時間で走る。

「ビジネスがお好みなら、それでも構いませんよ?」

高峰 司 > 「……出せる情報は?」

取り敢えず交渉に乗る。場合によっては生徒の立場を利用するつもりでもあるが……契約の方が、まだ信用出来る。
まず相手の手札を知る事だ。

ルギウス > 「一つ、貴女の親友が凹んでいる理由
 一つ、凹んでいる理由の詳細
 一つ、“マネキン”の研究施設の場所
 一つ、超お手軽スナック感覚での魔力底上げの方法
 一つ、貴女の3サイズと明日のスーパーの特売品」

指を一つずつ立てて出せる情報のタイトルを羅列していく。
なんかくだらないのが混じっているのは、もう悪癖以外の何物でもない。

「ああ、これ以外に何か質問があるならどうぞ?」

高峰 司 > 「……上三つだけでいい。
要求は何だ?」

額を抑えて、いらいらとしつつ。後ろ二つは完全におちょくりだろう、コイツ。
だが、上三つは重要な情報だ。聞いてみる価値がある。
……真偽は、確認する手段があるのだし。

ルギウス > 「貴女は、これらの情報にナニを差し出せますか?」

いつかの問いとまったく同じ。
つまるところ、男にとってこれらの情報は瑣末事なのだ。
文字通りの他人事。
どうなっても構わないし、楽しめる以上の見返りも『どうでもいい』
だから、こう言う。

「どうせ金銭を要求しても払えませんし。
 魔術式はこの間にいただきました。というか魔術師でもない方に払えるとも思えません。
 ……で、ただの人である貴女は この情報に何を差し出します?」

高峰 司 > 「……」

言葉に窮する。
今、手元に渡せるものが無い。何も、無い。
契約を履行するための手札が、自分に無い。
そこを失念していた、迂闊過ぎる。
数瞬迷い……覚悟を決める。
これでも足りないかもしれない。そして最大の屈辱だ。
だが……。

「アタシには、出せるものが無い。だが、アタシにそれは必要なものだ。
……頼む、教えてくれ」

公共の場で。衆目もあるというのに。
自分が根源悪と位置づけ、忌み嫌う相手の前で。
土下座。
膝を付き首を垂れ、最も無様な姿勢で懇願した。