2015/07/10 のログ
■御扇楓花 > ミツキがマジックハウンドと何か会話していることは楓花には理解出来たが、会話の中身までは理解出来ないようだ。
「こ、こんにちは……なのです。
お手伝いしたら分けてくれるのですか?
楓花お手伝いするのです!」
食べ物と聞いて急に笑顔になる現金な楓花だった。
兎のリュックから鉈や調味料などを取り出す。
本来ならばカマイタチで牛を骨ごと切断することも出来るだろうが、楓花は使わないことを選んだ。
楓花はこの技はあまり好きではない。
それに彼らを怖がらせたくなかったからだ。
月陰ミツキ > 一瞬チタン巨剣を取り出そうとするも、食用に適さない魔物を何度か刻んだこの剣を調理に使うのは……とバックの中に片付けるミツキ、勿論今は人型だ。
『此方の子の通訳をするねー……』
ふーかの言葉も勿論彼らには通じないので伝えておく。
「調味料までもってきてるなんて用意いいね」
ざくざく ざくざく 少しずつ解体作業が進む。
■御扇楓花 > ミツキと一緒に牛型魔獣を解体する楓花。
ここまで大型の動物……もとい魔獣は解体したことはなかったが、祖父との山篭りで兎や鹿などは解体したことがある。
何となくではあるが楓花は基礎は分かっているつもりだ。
ふっふっふーよくぞ聞いてくれましたかという様な表情を浮かべる楓花。
「調味料は大事なのですよ?
持ってきた調味料は塩と胡椒とマヨネーズなのです。
特にマヨネーズはカロリーがあるから遭難した時にもってこいなのですよ!」
月陰ミツキ > 「チョコレートは聞いた事あったけど、マヨか……確かに遭難した時便利そうねぇ……」
ざくざくと、ふーかの作業を見ながら見よう見まねで反対側を解体していくミツキでった。
『解体が終ったら合図して離れてくれるかの こっちは全員で炎の魔弾の準備するだの』
そういうなり、マジックハウンド達の中で魔力が練られ始める。
「解体が終ったら焼くってさ」
■御扇楓花 > 「焼くのです?とてもわくわくするのです!
こっちの解体も終わったのです!!」
解体が終わるとその場から離れた。
月陰ミツキ > 「こんだけ数居れば直ぐ焼き終わると想うよー」
ふーかが離れたのを見てミツキも離れると、ハウンドに合図を送る。
一斉に肉を取り囲み同時に炎弾を打ち出す十数匹のハウンド達。
じゅぅじゅうじゅぅじゅうと肉の焼ける匂いが当たりに響く。切られて適性サイズになった事に加え、四方より打ち込まれる炎弾が肉を芯まで焼いているのだ。
■御扇楓花 > 「おぉ、すごいのです!そしていい匂いがするのです」
今にもヨダレをたらしそうな楓花。
焼けた肉をマジックハウンド達が配る。
楓花にも配られた。
「コレ使うです?」
楓花は自分の肉に少しだけマヨネーズをかけて食べて見せ、その場にいたマジックハウンドにマヨネーズを差し出す。
月陰ミツキ > マヨネーズに首をふり、塩胡椒に反応するハウンド達。
かけろと言わんばかりに塩胡椒を咥えてふーかに渡す。
どうやら自分達ではかけられないのだろう。
ミツキの方は既に塩を振って一心不乱に食べている。
■御扇楓花 > 「塩コショウの方が好きなのですね。わかったのです」
肉はシンプルな味付けが好みなのだろう。
塩胡椒を自分の肉とハウンド達の肉に振り掛ける。
楓花もミツキに負けじと食べる。
5歳児に見える見た目に反し、食べる量は大人二人分である。
その胃袋は一体どこに通じているのか?
「ご馳走様なのです!とても美味しい肉をありがとうなのです!!」
食べ終わると楓花は笑顔でハウンド達にお辞儀した。
月陰ミツキ > ハウンド達もほぼ話さず一心不乱に食べていた。食べている時に会話を優先する種族では無いし、ふーか嬢には伝わらないからだ。
「ふー、おなか一杯だわー」
『人間の調味料はありがたいの』
『美味い』『もうはいらない』
彼らも口々に食べ終わった感想を述べる。
「『彼女がお肉ありがとって言ってるよ』ふーか、塩胡椒美味かったってハウンド達が言ってる。」
■御扇楓花 > 「喜んでもらえてよかったのです」
言い終えてにこにこと満足げな顔をしたところで、犬に塩分濃いものを与えてはいけないとペット飼育図鑑に書いてあった文章を楓花はふと思い出して少し青い顔になったが、彼らは魔獣なのだからセーフだと脳内自己完結させた。
「しかし、ミツキの知り合いのマジックハウンドさん達は強いのです。敵じゃなくてよかったのです」
月陰ミツキ > 「彼らは人間の技術が自分たちに役立つって想っているし、人間を敵に回したら滅びるとも考えているからね……それに肉を食う獣は不味いから彼らは草食獣しかたべないんだよ」
人間のような雑食や肉食の獣は食料としては見られないのが普通だと説明する。
「人間の塩分が多い肉を好む化け物も居ない訳じゃ無いけどね」
■御扇楓花 > 「なるほどなのです。
肉を食べる獣は不味い……そういえばそれは本に同じこと書いてあったです」
「ミツキ、そろそろ日もやや落ちてきたから帰るです?」
夜は魔の領域。他の魔獣に襲われる可能性も高くなる。
よって日が落ちきらないうちに帰るのが安全だ。
月陰ミツキ > 「そうだナァ……確かにそろそろ帰った方がよさそうね」
女子寮の門限もあるわけだし、そうじゃなくてもふーかの危険回避力は夜の方が下がるだろう……自分と違って。
■御扇楓花 > 「マジックハウンドさん、ありがとうでした!」
楓花はハウンド達に笑顔で手を振り、別れを告げる。
来た道を戻るように進む。
月陰ミツキ > 『さよならー また来るね』
「狩りに出くわすとはねー」
ふーかと共に道を引き返していく。
■御扇楓花 > 視界に赤い実がたくさん付いた茂みが見える。
赤い実の大きさと数からすると蛇イチゴではないのは一目瞭然だ。
「あ、こんなところに木苺が!
……行く時は丁度死角になってて分からなかったのです。
これはエビガライチゴといって甘くて美味しいのですよ。
ミツキも食べてみるといいのです」
楓花は実を口の中に放り込む。
すると甘くて程よい酸味が口の中に広がった。
「ふーかはそのまま食べますが、ミツキは持って帰ってお菓子やジャムにしてもいいかもしれないのです」
楓花は木苺を摘むとリュックから取り出したビニール袋に入れ始めた。
■御扇楓花 > 「あ、トゲがあるから注意するのですよ?」
月陰ミツキ > 「へー……もぐもぐ……甘い……美味しいっ」
ふーかの言葉を聞いて口にしてみると、なるほど確かに美味しい味だった。ふーかが探す気持もよく解る。
「はぁい」
棘があるという忠告を聞き一瞬恐々と、しかしすぐに木苺を集めだすミツキ。ふーかの言うようにジャムでも作ってみようか……作る前に食べきっちゃうかもしれないな……などと考えている。
■御扇楓花 > ビニール袋ひとつにいっぱいに入れてなお、実はたくさん付いていた。
「袋はまだありますが、食べれる分だけにしておくのです。
欲張りは山の神様に怒られるのです」
楓花は収穫し終わると、ミツキが収穫し終わるのを待った。
月陰ミツキ > さすが森の妖精(のようなビジュアル……主にモコモコ的な意味で)と心の中で感じるミツキ。
「そうね、取りすぎてココの獣達が餓えても困るものね」
傷ませずに食べきれる量を考えつつ、ふーかにならい途中で辞めるミツキだった、再びふーかの後ろに付く……前は人間の視界で十分だが、背後となるとミツキの感覚が警戒力が高い。
■御扇楓花 > 無事、森の入り口までたどり着く。
ニコニコしながらミツキを見つめる楓花。
「今日は美味しい肉も食べて自分へのお土産も出来てとても楽しかったのです!
ミツキ、ありがとうなのです!!」
そして少し顔を赤くして続きを言う。
「……ま、またミツキと一緒に遊びに行けたら嬉しいのです。
森でもいいし、そうじゃなくても……」
月陰ミツキ > 「いやいや、私は通訳しただけだしさ」
照れくさそうにてへへと笑いながら言葉をつむぐ。
「そうだね……また今度どこかにいこう……この季節なら海とかいいかもしれないね……もしくは彼らの……ハウンド達の巣にお邪魔するのもいいかもしれない」
■御扇楓花 > 「そんなことはないのです、ミツキがいたからこそなのですよ!」
「本当なのですか?約束なのです!!
海とハウンドさん達の巣、どっちも楽しそうなのです。
出来ればどっちも行きたいです!」
大興奮な楓花だった。
月陰ミツキ > 「ふふ、そういってくれると嬉しいわ」
「じゃあ今度両方とも行こうね」
そういってにっこりと笑う……こんなに喜んでる相手とならきっと楽しい……そう想うと凄くワクワクするミツキだった。
■御扇楓花 > 楓花は嬉しそうに万歳する。
「わーい!
ふーか、楽しみなのです!!」
月陰ミツキ > 「楽しみだねぇ!! っと、森の外にも出れたし女子寮に帰ろう……」
そういうとふーかの方に手を伸ばす。手を繋いで帰ろうという意図だろう。
■御扇楓花 > 「うぃなのです!」
差し出したミツキの手に気づいた楓花は、一瞬驚いた顔をしたもののすぐ笑顔になる。
ミツキの手の位置に合わせて身体を浮かし、手を繋いた。
そして二人は女子寮に帰っていった。
ご案内:「青垣山麓の森」から御扇楓花さんが去りました。
ご案内:「青垣山麓の森」から月陰ミツキさんが去りました。