2015/07/20 のログ
ご案内:「学生街の路地裏」に久藤 嵯督さんが現れました。
■久藤 嵯督 > 少し休息した後の、警備巡回。
今回はこの学生街も巡回ルートに入れている。
特にこういった路地裏など、人目に付き辛い場所を中心に展開する。
ファミレス「ニルヤカナヤ」での一件をはじめとして、学生街の治安悪化が懸念される。
比較的平和な地域と言えど気は抜けない。
■久藤 嵯督 > (―――また、頭が)
またこの頭痛だ。
不定期に起こる、原因不明の頭痛症。
メディカルチェックには何も引っかからない奇病。
(……この反応は、近いな)
……いや、一体何が?
脳裏を過ぎった言葉の意味がわからない。
頭痛を通して、一体何を『近い』と定義しているのか。
いよいよ自分も精神鑑定を受ける日が来たのだろうか。
(開くぞ………開く? 一体何が)
誰もいない路地裏に魔法陣のようなものが現れたのは、そう考えた直後の事であった。
■久藤 嵯督 > それは転移荒野でよく見かけるような、所謂『門《ゲート》』というやつだ。
魔法陣の敷かれたアスファルトから、化け物が這い出てきた。
それは全長3mほどの大きさの蜘蛛。
真紅の目を持ち、体は紫檀色の殻と毛で覆われている。
鉄骨のような脚を四対八本持ち、泣き声は甲高い。
蜘蛛の顎には血がべっとりと付いており、横っ腹の外殻には日本刀らしき刃。
刃に沿うように突き刺さっているそれは、柄が根元から折られている。長さは七尺一寸二分ほどだろうか。
人間および知的生命体と交戦したことは明らかであり、
現に蜘蛛は自分に対して威嚇を繰り返している。
未開拓地区ならまだしも、よりにもよってこんな所に現れるなんて。
……自分は、『これ』の出現を予見していたのか?