2015/09/30 のログ
ご案内:「謎の場所」に『サモナー』さんが現れました。
『サモナー』 > この場所はどこなのか不明。
どこか薄暗く、怪しい場所だ。
以前も、この場所で七英霊は会議を行っていた。
そこに訪れていたのは、七英霊の一人『サモナー』だ。

「あはっ♪
 『ウィザード』に呼び出されちゃったよ。
 一体、何の用だろうね」
『サモナー』の傍らには、小さな青き竜セイリュウが飛んでいる。
他の召喚獣とも契約している『サモナー』だが、今この場にはいない。
『ウィザード』はもうすぐ来るかな?
この『サモナー』をいつまで待たせるの?

『サモナー』 > しばらくすると、一人の気配に気づく。
『サモナー』は、気配がした方に振り向いた。

『待たせたな、『サモナー』』
赤い魔女帽子に赤い魔女服を着た青髪の少女は、右手に禍々しき杖『デーモンズ・ロッド』を持って登場した。
彼女は帽子を深く被っているため、その表情を見る事は叶わない。
「本当に、この『サモナー』を待たせすぎだよ。
 それで、何の用なの?」
大した用じゃなかったらぶっ殺したい、と言いたいところろだが、相手は『ウィザード』だからよした方が良い。

『サモナー』 > 『ウィザード』の口が開く。
いや、実際には帽子で隠れて彼女の口なんか見えてないんだけどね。

『なに、召喚獣に頼らざるを得ない程軟弱な貴様の戦力を補強してやろうと思ってな』
何かと思えば、戦力補強?
何を言い出すやら、この魔術師は。
「あはっ♪
 面白いよ、面白い。
 あたしを馬鹿にしてんの?
 必要ないよ、そんなの。
 だって、あたしにはこの子達がいるものね」
『サモナー』は、小さな青き竜セイリュウの頭を撫でる。
「それにいつも言ってるよね?
 みーんな、みーんなあたしのおもちゃなの。
 あたしのために、みーんな死ぬんだよ?」

そんなイカれた召喚師の言葉に、魔術師は特にこれといった反応を示さない。
『貴様は、自分と召喚獣のための楽園をつくりたがっていたな?
 私の手をとれば、その目的が手っ取り早く済ませられる。
 それとも、つまらない意地でその機会を棒に振るか?
 それもいいだろう。
 決めるのは貴様だ』

「……」

それから数分、『ウィザード』は『サモナー』を誘い続ける。

『サモナー』 > 最終的に『サモナー』が出した答えはYESだった。
「分かったよ。
 それで具体的に、どうあたしを強くしてくれるの?」
『なに、簡単な話だ』
そう言った魔術師は、小さな布の袋を取り出した。
そしてその服に手を入れ、宝石を取り出し召喚師に見せる。

「なによ、それ?」
『簡単に言えば、術式が施された宝石だ。
 私が宝石に、術式を施しておいた。
 この宝石を使えば、貴様程度の魔力があれば術式に応じた魔術を行使できるというわけだ。
 直接戦闘が苦手な貴様でも、これである程度戦えるようになる』
その宝石は、小さな布の袋いっぱいに詰め込まれているようだ。
結構な数になる。
「それは随分と気前が良い話だね。
 代償はなに?
 あたしに貸しをつくろうっていう打算なのかな?」
『代償?
 そんなものはいらない。
 私は貴様に協力したいから、力を貸したまでだ。
 『ハンター』や『プリースト』が成仏し、七英霊も今や五人になっているからな。
 これ以上数を減らさぬよう、お互い、助け合っていこうではないか』
なんだ、そんな事。
七英霊ってだけで、無駄に仲間意識を持たれても困るもんね。
友情なんてものは、不必要なものだよ。
『サモナー』にとっては召喚獣がいてくれるだけでいい。
みーんな、みーんな、おもちゃだ。
決して一人なんかじゃない。

『それでは、これを受け取るがいい』
『ウィザード』は、多くの宝石が入った布袋を『サモナー』に差し出した。

『サモナー』 > 召喚師は、魔術師から多くの宝石が入った布袋を受け取る。
「それで、用はこれだけだよね?
 じゃあ、あたしはもう行くね。
 あはっ♪
 良い物を手に入れちゃったよ。
 これでまた、みーんな、みーんな、殺せるね」
『そうだな。
 精々、期待ぐらいはしておいてやろう、『サモナー』。
 一つだけ忠告しておいてやろう。
 その宝石の中に一つ、“黒い宝石”が混じっている。
 それだけは、本当にピンチに陥った時でないと使ってはいけない。
 それでは、またな』
魔術師は、霧になって消える。
相変わらず、わけのわからない魔術を使う英霊だ。

「黒い宝石……?」
『サモナー』は、布袋の中を探り始める。
「これだね。
 ピンチに陥るとか、おもちゃ相手にないよ。
 つまり、この宝石はいらないおもちゃなんんだね」
その後すぐ、『サモナー』もこの場所を後にした。

ご案内:「謎の場所」から『サモナー』さんが去りました。