2016/06/06 のログ
ご案内:「遠条寺菖蒲宅」に遠条寺菖蒲さんが現れました。
ご案内:「遠条寺菖蒲宅」に五代 基一郎さんが現れました。
遠条寺菖蒲 > 五代基一郎と少しお高い蕎麦屋にて会い近況報告や今後についての話し合いなどをし、遠条寺菖蒲自身の事やその身の回りの事を知るべく彼女が信頼出来ると言う家政婦の灰須ヘラに手土産として幾つかの洋菓子を手にし、菖蒲が住む学園地区に存在する高級マンションへと二人はやって来た。

菖蒲の住むのマンションは学園地区にあるというだけあって防犯設備も一級品のマンションであった。
このマンションであれば外からの襲撃などに対しては鉄壁という言葉を飾りたくなるほどである。
マンションの玄関を潜り、菖蒲の住む部屋の前にたどり着くと菖蒲は一度五代に「少し待っててください」と玄関先で待ってもらうように言った。

「すぐに戻りますので……」

そう部屋の中へと先に入ろうとする。

五代 基一郎 > まぁ待って。俺も行こう。

と言うのはその先に何か物騒なものが待ち受けているのがわかっており
それに対処するために……など、であり
そも真っ当に考えれば突然の訪問であるからして菖蒲自身も何かする必要があるのが普通であろう。
事前の説明があったとはいえ、菖蒲が連絡してからそう時間は経っいないのであるし。

それら”普通”以外のことが起きた場合はその限りではないが……

「悪いね。」

と見送りながら自身の時計に目を向ける。
男性が女性の家に訪問するには些か常識が欠如している時間でもあった。
承知の上だったし正直そういった諸々のことより菖蒲自身のことが
気に掛かるものだから部屋の中やら何がどうなっていうようと些細でしかないのだが……
そういったものらと合わせ見れば、世のなんと面倒なことかとも思えてしまうのは
男の勝手な都合だろうかとも思う。

遠条寺菖蒲 > 時間にて二分も経たずに少女は問題なかったというような顔で戻ってくる。

「では、どうぞ」

と言って玄関を開けるとマンションの外観から想像できるように広々として綺麗な部屋である。

部屋に入ると玄関からはL字折れる綺麗なフローリングの廊下があり、L字の角に二つの木製の扉がある。
廊下を先に進むとすりガラスの嵌めこまれた扉がありそこがどうやらリビングだろうというのは予想できた。
その戸の先は左右に和室とキッチンがあり、外の廊下側に水場が集中しているようだ。
その先がリビングで落ち着いた色合いの家具があり、学生というよりはお洒落な若者の家と言う言葉が似合う。
白と焦げ茶色の中に緑や淡い色合いの家具が紛れ込み落ち着いた雰囲気の中に女性的なセンスと呼べるような彩りが混じる。
部屋にはいると少し距離を開けて正面にこの家で家政婦をしている灰須ヘラが待っていた。

「どうも、初めまして五代さん。話は菖蒲ちゃんから聞いてます」

そう軽く腰を折って丁寧な挨拶でメイド服の家政婦が出迎えた。

五代 基一郎 > 「おじゃまします。」

そうして迎えられるような、開けられた住居に通されるまま
靴を脱いで上がっていく。
入った雰囲気としては学生の寮とは明らかに違う……
ほぼ一軒屋の一階に近いのだろうか。こんなのが集合住宅に収まっているのだから
外観でもなんとなく察していたが、富裕層向けの住居という言葉が似合うだろう。

雰囲気としては女性らが住む場所というものを空気として感じる。
経験上こうした場所に足を踏み入れた時、そういった類とは別の空気を感じれば
警戒をする人間なのだが、それが良し悪しかはさておきここでは一つ落ち着く要因にはなった。
ズレた違和感など感じない、人が生活する空間として健全である……
それはここで待っていた家政婦が菖蒲の言葉でいう信頼できる人間であることの
証明のようなものとなった。

「夜分に突然の訪問、大変失礼なこととは理解しておりますがお許しいただきたく思います。」

一応挨拶の延長上でしかないのだが、買ってきた洋菓子の手土産を差し出しつつ
頭を下げて謝辞を述べた。

「御存じかと思われますが遠条寺君に於きましては、前例がありますもので
 彼女に関わるあまりよろしくない空気の案件には早急に手を打つべきであると
 私の勝手な判断ではありますが、口を挟んだものでして。」

遠条寺菖蒲 > 「その辺り菖蒲ちゃんから話を聞いてますから問題ないですよ」

社交辞令としての謝辞だとしても、そう素直に頭を下げられると灰須ヘラは苦笑してしまう。

「菖蒲ちゃんは面倒事に引っかかるのは上手だったみたいだからねー……」

彼女も菖蒲については思うところがあるのかそう返して洋菓子を軽く眺め、そのなかにタルトがあるのを見つけると一瞬表情が緩みかけたが、スッと真面目なメイドを言うような顔に戻る。

「こんな時間に菖蒲ちゃん目当てなら家政婦兼姉貴分の私としては黙ってはいれないところですが、私と話がしたいと言う事ならオーケーというところです」

そう言いつつ純白のテーブルクロスがかけられた席へ手でどうぞと誘導する。