2016/09/22 のログ
ご案内:「常世保健病院」に滝川 浩一さんが現れました。
滝川 浩一 > 時刻は例のごとくお昼。
いつも通り電動ベッドにて角度のついたマットに体を預けている。
窓の外を見て、深くため息を着くとベットの近くにあったサイドボードに置いてあるスマートフォンを手に取る。

「さて…」

どうやら今日の暇つぶしは考えているようだ。
いつも通りの動画サイトを開くのではなく、ダウンロードしたアプリを起動する。

そのアプリとは…チェスである。

滝川 浩一 > 色々な暇つぶしを考えたがどれもこれも今の自分の身体では不可能なものであったり、現在置かれているこの病室という環境では再現不可能な暇つぶしばかりであった。
一応、アプリのゲームとやらをダウンロードしたのだがどのゲームも『スタミナ』なるシステムのせいで十全に暇つぶしをできなかった。

そこで考えた。スタミナとかいうシステムが無く、身体を動かさず、それでいて飽きないゲームとは何か。
その結果たどり付いたのがチェスである。

いや、まぁ、チェスであらずともマインスイーパーや麻雀でもいいのだが…
前者はやり方がわかっているし、後者はハードルが高すぎる気がする。

やり方をあまり把握しておらず、それでいてハードルが低く、長続きしそうなチェスを選んだのだ。

滝川 浩一 > という訳でチェスをプレイしていく。
アプリを起動し、広告や制作会社が表示されるとスタート画面へ。
タップしていくつかの画面を経由して難易度選択へ移る。

勿論、難易度は一番優しい『EASY』を選択した。

「さて…」

いざ尋常に勝負。
黒いチェスを操り、コンピューターの敵と相対する。

数分後―――

決着はついた。
この勝負…滝川浩一の惨敗である。

滝川 浩一 > 「あれ…?」

おかしい、難易度はEASYの筈だ。
なのに何でこんな強いんだ?全く相手の駒を倒せなかったぞ?

腕を組んで考え込むが単純にこの男性がチェスのド素人だった為に負けたのだ。
特別コンピューターが強い訳でも環境が悪いわけでもない。
というか滝川浩一という男が弱すぎる。

「はぁ…チェスについての本も買わないとなぁ…」

スマートフォンの電源を切り、そのようにため息をつく。

何もかもやる気が起きない…そう感じ、この日はぼーっとして過ごしたのであった。

ご案内:「常世保健病院」から滝川 浩一さんが去りました。