2016/11/14 のログ
ご案内:「ヒーローショー」に真乃 真さんが現れました。
真乃 真 > ──テーマソングが鳴り響く。

常世島のローカルヒーローのヒーローショーが行われているこの会場。
広い通りと接しており通りで立ち止まり一瞬舞台に目を向ける人も多くいる。

小柄な女生徒がステージの上で叫ぶ!

『皆ーこんにちわー!今日はトコヨライザーショーに来てくれてありがとうっスーー!!
 さあ、それじゃあ皆で呼ぶッスよー!トコヨライザー!!』

「フハハハハ!トコヨライザーショーなんて止めろ、止めろ!
 今から始めるのはこのジャアクダーク様のジャアクダークショーだ!!」

子供たちの声をかき消すように現れたのは悪の怪人ジャアクダーク!
まわりには戦闘員を二人連れている!

真乃 真 > やけに、動きのキレがいい悪の怪人ジャアクダーク!

「皆も見たいよな!!ジャアクダークショー!!」

『そんなの見たくないッス!ねー皆!!』

司会の女子生徒が子供たちにそう言うと一斉にみたくなーい!とかそんな声が聞こえる。

「むむむ!!生意気な!いいだろう!特等席で見せてやろう!
 そして更に特等席で見る事の出来る幸せ者は!お前だ!!」

そう言って戦闘員に指示を出す。
ヒーローショーの会場から、或いは通りを行く人の中から前に連れてくる相手を選ぶようだ!

真乃 真 > 「そう、お前とお前だー!」

『キャー!』『うわー!』

無作為に選ばれた二名。
小さな男の子が一人、魔道生物っぽい異邦人の人が一人。

男の子はともかく魔道生物っぽい人もノリノリである。

「フハハハハーさあ、見るがいい!!ここに一本の棒がある!!」

戦闘員が一本の棒を持ってくる。

「右手に持ったこの棒が指を鳴らすと!ほら消えた!そしてこれが…
 …手を出して見ろ。このちびっ子の手の上から出てきたぞ!!
 見たか!このままこうやって種の分からない手品を繰り返して貴様らを不安に陥れてやる!!!」

『そんな!このままじゃ気になって気になって夜も眠れなくって困るッス!!
 皆!皆でトコヨライザーを呼ぶっスよ!』

『『せーの、トコヨライザー!!』』

『種も仕掛けもない異能による手品を悪用して罪のないマジシャンたちの仕事を奪うとは!
 例え!風紀委員が許してもトコヨライザーは許さない!!』

「何!?この声は!まさか」

『常世の平和を守る正義のヒーロー!!(バッ!バッ!!)
 トコヨライザー!!』

バーン!!

ご案内:「ヒーローショー」におこんさんが現れました。
おこん > トコヨライザ―――!!キャ――――ー!!!!ワ―――!!
ゔぇっ…!! トコヨライザ――――っ!!
(トコヨライザーの登場に盛り上がる会場。 トコヨライザーショーの最前列に
 おこんはいた。  ものすごくすごい黄色い声援を送りながら、腕を振り上げる。
 ものすごい勢いではしゃぎ叫んだために若干むせたが、なんのそのである。)

ジャアクダークあっちいけー!! 闇より深き深淵へ帰れなんじゃよー!
なんか…かえれー!かえれー!!!
(ヒーローショーなど、と馬鹿にしながらも一度見たのが運の尽き。
 ずっぱまりした結果、こうしてショーに足繁く通うようになってしまったのである。
 応援するその様は身長も相まってまさに子どものようであるが、
 実際のところ応援している時は精神年齢がお子様レベルにまで低下しているのだ。)

でも、トコヨライザーは強いから、あんな怪しげな手品なぞに翻弄されるわけもあるまい…。
ちゃんとひみつファイルにもそういったことが書いてあるんじゃよ。
フフフ、ワシとしたことがトコヨライザーの登場に盛り上がりすぎてしまったのう…。
(手元の『トコヨライザーひみつファイル』をちらりと見る。
 トコヨライザーに備わった幾つもの能力の中には、肉眼で捉えられないものを
 補足できるというものがあったはずだ。 相手が手品などを使おうと、負けるはずがない。
 思わずはしゃぎすぎた自分をプチ反省しながらも、再び落ち着いて
 ショーを鑑賞せんと、座席に座り直した。)

真乃 真 > 「おのれ!トコヨライザー!お前らやってしまえ!」

戦闘員が襲い掛かる!

「ライザー!ショーアイ!」

『でた!ライザーショーアイっス!
 あれがある限りどんな攻撃もトコヨライザーには当たらないっスよ!』

司会のお姉さんが説明する。
普段は結構攻撃を受けている気もするけども!今日は本当にあたらない!
そして!攻撃が当たる前に相手が倒れる!ヒーローショーっぽい感じだ!

「おのれ!私が相手だ!!」

ジャアクダークは魔道具セブンスエフェクターを起動!
腕が黒いオーラに包まれた!
先ほどまでとはまるで違う本格的な戦いが始まる。

かなり際どい感じの攻防だ!恐らくどちらも中の人が格闘技とかの経験を積んでいるのだろう!
それも当然!トコヨライザーのコンタクターである常世タケルは地球上だけでなく異世界の1000の格闘技を
マスターしているのだ!これもガイドブックに載っている話である。
あと、ジャアクダークには中の人などいない!

「おのれ!こうなったら司会のお姉さんを狙ってやるぞ!フン!」

そう言うと黒い塊が司会のお姉さんの方へと飛ぶ!それを庇うトコヨライザー!

「愚かな!ここで庇わなければ私に勝てていたというのにな!!
 フハハハハハ!!だが、貴様ならそうすると思っていたぞ!!」

トコヨライザーが膝をつく!
ピンチである!!今までにないほどのピンチである!
ジャアクダークのダーク・ミッドナイト・ブラストは闇の深淵のエネルギーを叩きこむ技!
トコヨライザーであってもただでは済まないだろう!!

『ウチを庇ったせいで!』『気にするなお姉さん!全部を守って最後に勝つ!それがヒーローだ!それよりも応援を集めてくれ!』
『みんな、トコヨライザーが勝てるように応援してほしいっす!』

おこん > トコヨライザー!!悪い奴らをやっつけるんじゃよー!!
ライザーショーアイがあれば、敵の攻撃なぞまるで当たらぬはず…!
うむ、うむ……!やったー!かっこいいんじゃよー!!
(現れた戦闘員たちを軽くいなすように素早く動くトコヨライザーに、
 そして豪快に転がったり吹っ飛んで倒れたりする戦闘員たちに拍手喝采。
 やはり強い。 ヒーローの強さに拍手をしていた手も、ジャアクダークの
 参戦によってぴたりと止まった。 ごくりと息を飲み、成り行きを見守る。)

う、うおお…!? ジャアクダーク、普段よりさらに張り切っておるのか…!?
うぬぬ…!!トコヨライザー!負けてはならぬぞ!今じゃー!腹をねらえー!!
(激しい戦いを繰り広げるトコヨライザーとジャアクダークに、思わず拳を握って唸る。
 実力伯仲といったところであるが、トコヨライザーの背負っている
 正義の方が強かったのであろう。 追い詰められるジャアクダークに、
 ふう、とため息をついた。これなら大丈夫だろう。安心して気をぬいた瞬間に、
 ジャアクダークの攻撃がお姉さんを襲った。)

あ、ああーっ!?卑怯じゃー!!ジャアクダークずるいぞー!!
反則じゃぞ!!人の気持ちがない!鬼の所業じゃぞ!外道ー!
と、トコヨライザー…しっかりするんじゃよー!
(お姉さんを攻撃からかばい、苦しげに膝をつくトコヨライザー。
 ジャアクダークの哄笑がステージに響き渡ると、会場の子どもたちから
 悲鳴が上がる。 もちろんおこんも例外ではなかった。)

そ、そうじゃ…応援せねば! トコヨライザー!!立つんじゃよー!!
おぬしがここで斃れては…この地球は悪の手に渡ってしまうんじゃぞー!!
お姉さんとか日本とか世界とかのために立つんじゃよおー!!
(満身創痍のボクサーを応援するトレーナーのごとく、必死に叫ぶ。
 目の前に机やリングなどの叩くものがあったら、間違いなくバンバン叩いていただろう。
 ぼろぼろと涙をこぼしながら会場の子どもたちと一緒に拳を振り上げ、
 必死になって何度もトコヨライザーを呼んだ。)

真乃 真 > 『『「頑張れトコヨライザー!!」』』

その場に集まった人々の声。…ジャアクダークの声も混ざってる気がするが気のせいだろう。
トコヨライザーを呼ぶその声を受けてヒーローはもう一度立ち上がる!!

『そう!俺はここで負けるわけにはいかない!
 応援してくれる皆の為に!かつて散っていった友の為に!
 世界を!日本をこの島を!守るために!』

「馬鹿な!ダーク・ミッドナイト・ブラストを食らって立ち上がれるわけがない!
 くらえもう一発!もう一発!」

黒い塊がトコヨライザーに直撃する!それも2発である!!
よろめきながらも今度は倒れない!期待と希望を背負ったヒーローは倒れる訳にはいかないのだ!

『皆の心が俺の力だ!必殺!トコヨライザービーム!』

「これが!トコヨライザーの!人の持つ信じる心の力かー!
 …やっぱりカッコいいぜトコヨライザー!!」

キラキラとした光に押し流されるように袖へと退場するジャアクダーク!

『皆!応援してくれてありがとう!皆の応援のお陰で無事!ジャアクダークを倒すことが出来た!
 だが、この世に悪い心がある限りまたあいつは現れるだろう!だけど、今日ここに集まってくれた皆の勇気なら
 きっと自分の悪い心に負けないだろう!それじゃあ!また会う日まで!』

『皆、最後にもう一回トコヨライザーにお礼を言うッスよ!』

子供たちのお礼の合唱。
そして手を振りながらトコヨライザーは去っていく。

『ちびっ子の皆!このあと、トコヨライザーとの写真撮影が行えるッスよ!
 あと、トコヨライザーとジャアクダークのもう一つの戦いを収めた映画が部活棟、特撮研究会の部室で
 放映されるっス!!グッズとかも売ってるんでよろしくッス!それじゃあ皆!バイバーイ!!』

最後に宣伝を終えて司会のお姉さんもステージを去ると人々は帰ったり写真撮影に並んだり。
部活棟に向かったりするのかもしれない。

おこん > どごよらいざぁぁぁ!!がんばれえぇぇぇぇ!!がんばれえ”え”え”!!!!
(うっかりタンスの角で小指の骨を折ってしまった時よりも激しく泣き、吠える。
 ゆっくりと立ち上がったトコヨライザーにさらに打ち込まれる
 ダーク・ミッドナイト・ブラスト…それを受けてもなお倒れないトコヨライザーを見て、
 次々あふれる涙を何度も拭いながら、戦いの結末を見届けんとした。)

トコヨライザー!!今なんじゃよ、やっつけるんじゃよー!!
やった―――!!やったあああぁぁぁぁぁ!!!
(光の奔流がジャアクダークを退ける。大きく両手を上げ、大喜びで勝利を喜んだ。
 周りの子どもたちに比べても遜色ないどころか、隣の子どもに
 大分引かれているが、それどころではなかった系である。)

ありがとう、トコヨライザー!!!写真撮影もするんじゃよ……エッ!?
映画、映画あるの!? それにグッズ販売じゃと…ひみつファイルだけじゃないというのか!?
クソっ、ワシとしたことが迂闊!
(お姉さんの言葉にくわっと目を見開いた。 大慌てで懐を探り、
 お財布を取り出す。 入っていた3万円はロケット研究会に投入する活動資金である。)

…今月の資金投入は2万円じゃな。 なに、ワシが育てたロケット研究会のやつらなら厳しい条件でも大丈夫じゃろ。
トコヨライザーだってどんなダーク・ミッドナイト・ブラストを3発も耐えたんじゃからな!うん!
(ワシへのご褒美!って一言叫んでから、ものすごい勢いで部活棟へと駆け出すのでした。)

真乃 真 > ヒーローショーの終わった後。
人がいなくなった観客席。そこに座る一人の男。
白く異様に長いタオルを首に巻いた男である。
この寒さだというのに顔は汗とそして涙にまみれていた。

「うおおおお、トコヨライザーかっこよすぎるだろう!!
 もう、決めた!ブルーレイも買う!!」

『いや、いいっスよ!手伝ってくれたお礼にあげるっスよ!』

さっきまで司会をしていたお姉さんとそんな話をしている。
どうやらこの真乃真はジャアクダークの中の人だったらしい!
ボイスチェンジャーと特製のマスクでまあ分からないだろう!!

『でも、真乃君が悪役の方をやってくれるなんて以外だったっス。』

そう、スーツアクター出来る人が他の用事で来られないからという理由でのピンチヒッターであった。
確か、実行委員で忙しいとか聞いた!

「まあ、でももう一人の人の方がずっとトコヨライザーだったわけじゃないか!
 やっぱり、完璧なトコヨライザーを見て貰いたいからね!
 ヒーローはいつどこであっても!人の目標で!夢で!理想でなくちゃね!」

『…そんなもんスかね。』

「そんなもんさ!」

そんな会話を繰り広げたあと真も部活棟へと向かうことになるだろうがそこでおこんと出会うかどうかは
別のお話である。

ご案内:「ヒーローショー」から真乃 真さんが去りました。
ご案内:「ヒーローショー」からおこんさんが去りました。