2015/06/22 のログ
桜井 雄二 > (ハンドグレネードと火炎放射の組み合わせは凄まじい高熱を生んだ)
この規模の炎を浴びては、ひとたまりもないだろう。
(無表情に髪をかきあげる)
(しかし)

なんてことだ………(戦慄した、“名もなきもの”はこの程度の炎では傷一つつかないのか)
(だが攻撃の手を休めるわけにはいかない)
(“名もなきもの”の耳障りな声が、響いた)

(飛来する剛針、咄嗟に左足で足元を踏みつけて氷壁を作り出した)
(だがその氷壁を貫いて針がこちらへ迫る)
くう!? この程度の防御は無駄なのか!?
(伏せる―――全部回避できたのは、幸運としか言いようがなかった)
(相手の飛ばす針がどんな毒や細菌を持っているか、わかったものではない)

……岡部先生、炎熱攻撃を続けます!!
相手の甲殻が赤熱化したら!!
(狙いがある、だがそれまで相手の攻撃を凌ぎきれるだろうか?)
(バルカンフレア、連続で超高温の炎塊を放つ)
(仮に受けたのが人間であれば影が焼きついてこの世から消滅するレベルの火砲だ)

岡部 吹雪 > 「お前、幾らオープンフィールドだからってマジで!?」

"名もなきもの"には最早拳銃弾すらも、着弾前に融解してしまう程に赤熱化していた。
クロスレンジに持ち込まれそうになるたび、余波の熱で焼失してしまいそうになる。
しかしながら岡部はついぞ、オオバサミの付け根に刃を打ち込むことで、片腕の機能を半ば破壊することに成功する!

「なんだ、通るじゃねーか……クソッタレ。ヘヘ。」

抜き放った愛刀を手首で返し、高速でステップを踏む。
まるで合図とばかりに岡部という存在を描く輪郭線は曖昧となり、炎熱も相まって幻影が広がった。
前方から後方へ。頭上、脇と、岡部の姿は同時に幾重にも存在を見せた。
そしてその何れも本物! 太刀筋は緋色の斬光を描き、関節部へと一気呵成に攻め立てる!
器用にも甲殻の鎧でそれらを撃ち落し続ける"名もなきもの"であったが
死角でもある足の周囲は、その全てを遮ることあたわず!
右足の大半を根こそぎひき潰されたことにより、異形の怪物は大きくバランスを崩した!

「行けッ!」

桜井 雄二 > マジです。
(無表情に返す、この船が焼け落ちようともこの生きる災害を世に放つことだけはならない)
(それはこの世界に多くの悲しみと不幸を生む)

(目の前の怪異災害よりも恐ろしいものが見えた)
分身の術!?(それは複数の岡部が刃を打ち込む姿にしか見えなかった)
(しかし集中する、少し焦げた右手を軽く振って次は左手の番だ)
(“名もなきもの”がバランスを崩す)
うおおおおおおおおおおぉぉぉぉぉ!!!
(氷が体内まで侵食するほどに氷雪の力を高める)
(そして左腕を大きく振れば、一瞬で冷えた空気が連続して小規模爆発を起こす)
もう一度!!(次に左腕を相手に向けて集中する)

(それは船にあって天を突くほどの巨大な氷の塔を作り出した)

(高温に熱せられた甲殻が、延性脆性遷移温度に推移することにより一気に脆くなる)
(氷の塔を砕いて中から脱出するも、“名もなきもの”の甲殻に微細なヒビが走り)
岡部先生ッ! トドメをー!!
(今、この瞬間に――――――全てを)

岡部 吹雪 > 岡部の指先がトリガーを引けば、続く拳銃弾が甲殻を啄ばむ!

「GOPKWEFOPKEWFFA!!!!」

咆哮か断末魔か。重苦しい発砲音と共に、拳銃弾が次々と甲殻を食い破った!

ぼとりと落ちたオオバサミを蹴り飛ばし、岡部は愛刀を翻し歩み寄る。
初めて生命の危機を感じたのだろうか。
"名もなきもの"は後ずさるも、拳銃弾が残る足をも吹き飛ばしそれを拒む!

「あばよ。」

ぞぶりと額に切っ先を打ち、岡部は力任せに薙ぎ払った。
さしもの怪物も、脳神経断裂とあっては生きてはいまい。
激闘の末、"名のなきもの"は活動を停止した。

桜井 雄二 > ………終わった…(その場に両膝をついて)
疲れましたね、先生………(“名のなきもの”の死と共に全身を疲労が支配し)
はぁー……多分、S級怪異災害ですよこいつは。
(頬を掻いて)…無闇に褒められるのと、船を焼いた始末書で忙しくなりそうです。

(しばらく、怪物の死体を睨みつけていたが)
(ぐぅ、と間抜けな音が桜井の腹から響いた)
と、とにかく腹が減りました………
(はは、と岡部に向けて、自然な笑顔を見せる桜井だった)

岡部 吹雪 > ―――数日後。
島の行政は、マンセットたちを正式な異邦人として認識した。
応急処置として異邦人街に住処を与えられるが、彼らはそれを辞退。
海底遺跡群の一角を今までどおり居住区とするようで、行政はこれを認めた。

未だ共通語が話せない彼らの代わりに、今後も少年がメッセンジャーを務めるのだという。
公安の調査によれば、少年は本人のいうように既に亡くなっていた。
暫定的にもとの戸籍を復活させたが、少年は整然の記憶はほぼ残っておらず
実の両親を前にしてもなにも反応が見られなかった。
「助けられた」と少年は言っていたが、何をもってそう告げたのだろうか未だ不明である。

今回の件は少なくとも、多くの難民を救い、怪物を上陸させることなく始末できた。
それだけで十分な結果であった。
両親の件は残念ではあったが、そう思わなければそれこそ救われない。
岡部は報告書に一文追記し提出した。

ご案内:「常世港」から岡部 吹雪さんが去りました。
ご案内:「常世港」から桜井 雄二さんが去りました。
ご案内:「第二図書館」にアリストロメリアさんが現れました。
アリストロメリア > (時期的にもテストが近い
放課後になれば、図書館に寄り魔術の勉強の復習をするのがこの所の日課になっていた)

アリストロメリア > (前回図書館で、西洋占星術における月までの復習をした為に
今日は水星からまとめることにし始めた)

アリストロメリア > (水星は『知性』と『知性の使い方、技術』や『会話』等を示す天体である
水星というのは、最も太陽に近い星かつ太陽から28度以上離れることの無い星であり
水星の司る『知性』や思考力、理解力や判断力
それらを伴う知性の使い方や技術――……というものは、太陽(=目的、社会的な自分の顔)ありきであり
要するに太陽(=自己実現)を助けるための能力である
故に、太陽に近く離れず、能力も太陽を補佐する星である――……という訳である

社会に置いて、自分が評価される為の知性
そして、社会性や知性の才能、コミュニケーションや文章能力が必須であるからである
故に、太陽星座と同じ、或いは1つ前後違いである
目的や自己実現に対する、自分の知性や能力が相反するものであれば上手く使えないし、役に立たないからである

故に、逆にどんなに水星の配置が目立ち、素晴らしく強調されているとしても
それに対する太陽があやふやであれば、その知性や技術も役に立たない宝の持ち腐れとなってしまう)