2015/08/03 のログ
犬飼 命 > 「そうだな、一つ一つ解決していかねぇとな。
 ハァ、気が滅入りそうだぜ」

蛇の道を行けばどうとにでもなりそうなものもあるが、
風紀委員をやっていた身でもある。
違法にはどうも手を染めにくい。
四の五のを言っていられる状況でもないが。

「ヴィクの代わりの存在ね……。
 稼ぎが無くなるのは避けたいな。

 最悪、便利屋というのもあるが……。
 まだ考えるのははえぇな、後にしよう」

それはそれで面倒くさい道なので他の宛を考えることにした。

「変なものじゃなければ似合うと思うんだがな。
 あー、わりぃな。
 あまりそういうのはわからんからよ」

ヴィクトリア > ま、そーゆーことだ
だから引っ越すって時点でそれなりに覚悟を決める必要があるからな

【実際、そろそろ動きがあってもおかしくない
まあその分、ボクはできることをするだけだが】

うー。
水着ってったって、そりゃ気になるだろ
ボクはお洒落には程遠いからな
選ぶしか無いんだがいろいろ考えとく……

【着てみて、というのもいいのかもしれないが
ボク似合う奴ってどんなんだ、という】

犬飼 命 > 「了解。
 こっちとしちゃあ穏便に済ませたいところだ。
 何もなけりゃあそれでいい」

少なくともここにいる訳にはいかない。
進む覚悟を胸にした。

「お互い様だな。
 思いつかなけりゃいくつか選んで俺に見せりゃあいい。
 それで俺が選べば文句はねぇだろ?」

ヴィクトリアに似合う水着を選ぶ自信はない。
代わりにその中からどれが一番似合うかぐらいは出来るというものだ。
それなら互いに納得はできるだろうと。

ヴィクトリア > ま、きほんそんなとこか
今のところパッと出てくる案はないしな

……男はいいだろ男は!
ズボンタイプの着てりゃ済むんだから

いーのがありゃいーけどなぁ
こういう時に女の知り合いがいないのはツラいなぁ
皆体はそこそこあるやつばっかだし

【女の友人関係もヴィクトリアほどではない
メアは自分で選ぶやつじゃない
ま、なるよーになるか、とも思うが】

んじゃ引っこしと水着、あとはお前の仕事探しと
だいたいそんなトコか

【大体のところは決まったように思う】

犬飼 命 > 「悪かったな、男は選ぶのが簡単でよぉ。
 あまり気にするのもアレだぜ。
 どうせ俺以外のやつには見せる気はねぇんだからよ」

できれば独り占めしたいという気分もあった。
他人の目に触れられれば気にするだろう。

「あぁ、そんなところだな。
 いつまれもヴィクに頼ってられないからな」

どこに行くかも分からないが少しずつ進んでいきたい。
そう願いながらヴィクトリアの頭を撫でるのであった。

ご案内:「犬飼の自宅」から犬飼 命さんが去りました。
ヴィクトリア > ん……
【結局撫でられるのはすごく幸せだ
システム的にも感情的にもる

別にどうというわけではないが、それだけでいろいろ満たされてしまうし嬉しいのだ
こういうところ、ミコトはいいやつだなって思う

結局、いいやつだからボクみたいなのに引っかかったわけだが

まあそれはそれとして、ボクが嬉しい事には変わりない
せっかくマスターがかわいがってくれるんだから思う存分甘えてしまおう】

ご案内:「犬飼の自宅」からヴィクトリアさんが去りました。
ご案内:「特殊留置施設」に五代 基一郎さんが現れました。
ご案内:「特殊留置施設」に惨月白露さんが現れました。
五代 基一郎 > 裁判に様々な書類や証言、証明などほぼ一日仕事を終えてここに至る。


ぺらぺらと書類を捲りながらその書類に書かれた罪状を見れば
紙コップに注がれたコーヒーを飲みながら呟く。

「確かにこれ以上ないくらいだわな」

本人に語らせた自己申告の分だけで
殺人、薬物売買、売春、恐喝、性別詐称による女子寮への不法侵入等
加えて異界からの来訪時に数人の生徒を殺し食している。
制御できない種族的能力を持ち満月の夜には理性が剥がれかかるという致命的な爆弾までかかえている。
異界でのそれなりの立場でもないことが確認が取れているため
ハッキリいえば場所が場所でなくとも見つけ次第排除してかかるべき案件対象だ。
でなくとも裁判にかけるどころではない凶悪犯であることは間違いない。

故に連れ立って出頭する際には警護にそれなりの人員が付き物理的拘束
また法術、呪術担当者がついて術的拘束の二重を掛けての裁判だった。
当然それについては本人も自覚しているだろうから大人しいものだったが。

結判決は終身刑ではなく無期懲役。保護観察付きというものになった。
最もそれは口添えやらそれらしい話を組み立ててでのものであるから
例えるならある種の”首輪”を付けて”飼いならす”というものが近い。
”引き抜き”の判断基準は求める者それぞれだが”力”あり、ならばというものだろう。

とといっても許可が下りるものと下りないものがある。
今回は制御できない力を制御することや、罪状に自己申告による
更正の余地ありという一応の要素が揃った所が大きい。
加えて組織犯罪に対抗する特殊な部署の人材として、とのこともある。
下手に言えば懲罰大隊、小隊でも作ろうかとでも取られかねないが
切迫した問題として人材の問題は確かにあるのでそこは責任者という飼い主に一任するようなものだろう。

「これが裁かれるということだけど一応の納得は出来たかな
 出来ないなら今のうちに言っておくことを薦めるけど」

聞くだけ聞くけど、みたいな感じで書類を確認しながら向いの彼を一瞥して
また確認作業に戻る。近くには警備の人間はいない。
面会室には防護用に面会者と隔てる透明な壁もなくただ机と椅子がある。
あとスタンドライトとコーヒーの紙パック。

惨月白露 > 一日前に『白露小百合』としての『最後』の別れを済ませた後は、
後は只管に厳重な警戒の下で裁判を受け続ける。

事情を知らない一般生徒には、
糾弾もされたし、心無い暴言も吐かれた、
淡々と自分の罪状を読み上げられ、
それに淡々と、ただ淡々と『罰』が下されていく。

最後に更生の余地ありと死刑だけは免れたが、
それも、目の前の男の口添えがあっての事だろう。
検察の顔は、どこか不服そうだった。

精神的疲弊も相当のはずではあるが、
惨月白露はその疲れた顔をどこか満足気な笑みで彩った。

「いや、満足だよ。
 俺もさすがに死刑にはなりたくないし、
 これ以上やろうとしたら100%死刑だろ。
 ……このあたりが、最大限の譲歩だ。」

『相手的にも、俺的にもな』と肩を竦める。

「―――それで?俺の責任者はお前って事でいいのか?」

簡素な部屋でスタンドライトの明かりに照らされた、
コーヒーの紙パックに視線を送りながら、どこかぼんやりと男を見る。

五代 基一郎 > 「死んでそこで終わり、なんて都合の良さを求めてはいないだろうしな
 そこは殊勝だと思うけどさ。まぁ長く苦しもうじゃないの。」

気軽に言いながら珈琲を飲む。
当然面会相手の分もあるだろうがそれはまだ出されていなかった。

「責任者は俺だな、保護観察者……形式上”保護者”ということになる。
 お兄さんでもお父さんでも構わないけどまぁそうなるよ、父兄?」

雑にそんなことを言いながら書類の確認を終えると
その先に何もないはずの壁に手招きする。マジックミラーか、見えないようにしているのか
そういう仕組みなのかは知らないが顔を隠した警備……特殊警備一課の人間が一人入出してくる。
持ってきたものはナイフと金属タライに布が一枚。

「検察側の顔覚えてるだろうけど、まぁ誰だって罪状に見合わないとは思ってる部分があるし
 そういう意味でまたもう一つ安全策を施す必要があるのはこの前話したよな。
 まぁ、そういうわけでそれらを踏まえて保険を受けてもらうわけだけど準備はいいかな。
 弱ってるけど弱ってる方が楽だろうしねこういうのは」

もう一つの保険。軽く自分の右頬を指で指して叩く。
目の前の者の右頬にある趣味の悪い刺青を指してどうにかすると言っていたこと
そしてまた一つ保険を加えることを伝え、それが”何によって”行われるかを
視覚的に説明した。

惨月白露 > 「それじゃ、『おにいちゃん』で。
 ―――父親は後にも先にも一人だけだからな。」

五代の言葉にそう言って笑いつつ、
運ばれてきたナイフと金属タライ、そして布を見て、
先に行われるであろう行為を想像して顔をひきつらせた。

「……そのナイフで削ぐとでも言う気かよ。
 想像以上に物理的な方法でなんとかするんだな。」

『まぁいいけどさ』と瞳を伏せると、
早くやってくれとでも言う様に顎を動かす。

五代 基一郎 > 「じゃぁそういうことで。
 それじゃ始めるから……まぁ、力抜いてって言ってもあれか」

兄だどうのとかの後にさらっと流しつつ
そうして水で満たされた金属のタライへ布を浸し
絞ればそのままこれから受けるものの口へ噛むようにあてがう

「再生医療やら何やらあるっちゃあるが”そこまで”かける許可が下りるわけもなし
 あぁこのやり方については想定してたことだし……まぁすぐ終わるから我慢してくれ」

そうしてしっかり噛んで歯を噛み砕かないように確認すれば
かの者の右の頬……趣味の悪い刺青、バーコードの部分を全て剥がすために
長方形へ切り取らんとナイフを入れ始めた。

惨月白露 > 「~~~~~~~~~~~いッ!!!!」

『ずぶり』と、ソレが沈み込む。
神経が集まっている部分に差し込まれたソレは、
一瞬の冷たさの後に、激しい熱を持つ。

「い゛っッ!!!~~~~~ッ!!!!!
 ~~~~~~~~ッ!!!!!~~~~~~~~~~~~ッ!!!!!」

その痛みを堪えるように五代の身体を握りしめる。
ぽたり、ぽたりと、裂かれた場所から血がしたたり落ち、
水に紅い花を咲かせ、そして溶けて、紅く染めていく。

布をギリッっと噛みしめ、手を硬く握りしめて、
一瞬とも永遠とも取れるその時間を、ただ耐えた。

五代 基一郎 > 握り絞められた力は人として十分に強いものだが
衰弱も相まってか肉を割き骨を砕くほどではない。
痣にはなるだろうか。

ナイフを差し込み肉を割いて人の顔の肉を切り裂いて
その皮を剝ぐ。人の体温という熱を帯びた血潮が
冷たい鉄のナイフで流され、金属タライの水に流されていく。

「まだもう少しかかる。意識を落としてもいいが、顔をタライに落とすなよ」

そういえば自らの掌へナイフを二度三度走らせる。
走らせたその跡、切り取った皮の部分に近い程度の跡からは
同じく赤い血が流れ滲み、また流れ始める。

そしてそれを悶え苦しむかの者の頬の跡に、同じくするように当てた。
当てればその血が、彼の者の血と混ざりあい、またその跡から流れ込む。
流れ込み滲むように、少しずつ染み込むように流れ始めれば
そこを中心にまた泡立つ熱のようなものが浸され始め
徐々にその切り取られた部分を”再生”させていく。

「アルファでありオメガである。最初であり最後である。
 血は罪の赦しを与える契約の血。流された血に、過去に過ぎ去る第一の死。
 それはすべてを新しくする。
 血に新たな未来への血を流す。渇く者には命の水の泉から、価なしに飲ませよう。」

何かの引用か、ことばを唱えながらその差し出したてのひらを当て続ける。
しばらくすれば熱は体に染みわたり、広がり体に熱を与えるだろう……

惨月白露 > 二度三度と差し入れられれば、
その度にびくり、びくり、びくり、と体が跳ねる。
飛びそうになる意識は、差し入れられる度に走る灼熱に留められ、
ただ声なき声をあげながら、布を噛んで耐える。

ギリギリと握る手は、
五代の身体に深く沈み込んでそこに手形を刻んで行く。

ぽた、ぽたた、と垂れたそれが、
金属タライの水に水紋を広げていく。

「――――――はっ……はっ……はっ……ッ!!!」

注がれ、そしてじんわりと内側に広がって行く熱に、
身体を『ぶるり』と震わせる。

「――――――はぁっ……。」

先ほどとは違う焼くような熱ではない、
心地よい熱に、小さく息を漏らした。

五代 基一郎 > それらが終われば、ナイフを下ろし
金属タライの水に沈めてから一度手を塗らし
呼吸を整え始めた彼の者の口からタオルを取り出し
それで右の頬を拭えば、傷など最初から無かったように綺麗に”再生”していた。

「聞こえるか惨月白露。これで烙印は消されお前は新たに血を得た。
 新たなお前はまた過去のお前でもあるが新しいお前でもある。
 お前はその血で活きることになる。これは鎖ではない。
 だが契約だ。覚えておくんだ。」

その名前を出会ってから”初めて”呼ぶ。
それが始まりであり、それこそ契約がなされることで認めるように。
血を流すことが、痛みを受け入れることが贖罪の始まりかのように
金属タライにはナイフと血、水と削がれた皮が浸っていた。

「俺の血がお前に流れたことで、お前に新たな命の力が宿る。
 それはただ単に肉の体を活かすものであり
 また目覚めるものでもある。お前はアルファでありオメガである力を手に入れたわけだから。」

さぁこれで終わりだと。聞こえるかと。
顔を自らに向けるように手を添えて目を合わせる。

「これからが始まりだ。わかるな惨月白露
 今、血を受けたお前にはまだわからないかもしれないが
 いずれわかる時が来る。」

惨月白露 > 五代が言った言葉が何処か遠くで響く。

名前を呼ばれれば、ようやく終わったか、と大きく息をつく。
タライに浮かぶ削がれた皮を見ながら、
新しく再生した頬を指でなぞる。

「ああ、分かったよ、お兄ちゃん。
 ここから始まるんだな、俺の長い道が。」

ぷかぷかと紅い海に浮かぶ皮、
そこに刻まれていたバーコードの刺青が、
紅い海にとぷんと消えるのを眺めながらそう呟き、

よりいっそう疲れた目で、五代の瞳を見上げた。

五代 基一郎 > 「それ本当に呼ぶのか……」

これから始まる長い道のりに、決意を新たにする白露へ
今更ながら本当に言うのかと正気なのかどうか怪しいな
とも思えるような言葉を呟いて壊しかけ

「そういうわけで、今日から預かりはうちだ。
 明日以降昼は学園、夜は訓練や勉強で忙しくなる。
 実生活としては想像できないだろうが、今のうちに覚悟はしておいてくれ。」

後始末はしておくから、と警備の人間を下がらせてから
白露の体へ支えるように寄って立てるかと問う。

「用は済んだしこれから直帰となるけど
 まぁ……なんか買い物でも行くというわけにもか。明日までゆっくり休むといいよ。
 移動中なるべく起こさないようにするから。」

惨月白露 > 「お兄様とか兄様のほうが良かったか?」

冗談っぽく言いながら、身体を支えられ、生まれたての小鹿のように立ち上がる。
ぷるぷると足が震え、一応立つくらいはなんとか、
といった体ではあるが、ゆっくりと一歩踏み出す。

「分かった、ありがとな。
 家につくまでは、ゆっくり休ませてもらうよ。―――学園?」

夜の訓練や勉強というのは分かるが、
学園に行く心当たりがない彼は、そう首を傾げた。

五代 基一郎 > 「どれでもいいよ、わかればさ」

これはだめだな、とそのまま体を入れて
背負う形で支えてからそのまま上げる。
そこからゆっくり歩けば立てかけられていた刀も取って
それを支えに背負うとした。

「学園でもまだ授業をしているとことはしているんだから
 そこで慣れながら、というのもあるが風紀の制服を着て出てもらう。

 風紀の制服、所属しているということは白露自身の心理的な支え
 他の学生へもそれと保証等があるだろう。それを今のうちに実感して理解してもらう。
 休暇後からそれが当然のように板につくようにさ。」

背負ったまま面会室を出ると、警備から手伝いましょうかと聞かれるが
いや十分、と返し後片付けもやるからと付けて駐車場の方まで歩いていく。

「それに新学期始まっていざ、ってときに怖いからと逃げられては困るんでさ。
 登校拒否は困るからね。」

そんなことないだろうけど、それに近いものはあるだろうからと
泳げないものが水に慣れさせるようにというように冗談めかして話しながら歩いていく。

惨月白露 > 「―――じゃあ、お兄ちゃんで。」

背負われながら、
先に言ったのと同じように呟くと、
顎を五代の肩に乗せるようにして瞳を伏せた。

「風紀の制服で学校に……?」

続く言葉に納得したように『ああ』と返事を返す。

「なるほどな、分かった。
 登校拒否なんてしねぇよ、これは俺の罰だし、それに、
 休み明けに会おうって約束した友達もいるしな。」

そう不機嫌そうに呟くと、面会室を出て、
駐車場につくと、ようやく安心したように体重を預けて寝息を立て始める。

五代 基一郎 > 「詳しい話は後日にでもしよう。色々話すことも多いしな。」

そうしてそれで話を終わり、とするように伝えれば
寝息を立てた白露を車の助手席に刀と共に寝かせて
一度取り調べ室まで戻れば後始末をして書類を回収してから
車を走らせて家に向かった。

夜の高速道路を流しながら、静かに闇の中を照らす照明の群れの中を
ライトで切り裂くように道を照らしながら……

ご案内:「特殊留置施設」から惨月白露さんが去りました。
ご案内:「特殊留置施設」から五代 基一郎さんが去りました。