2018/02/16 のログ
龍宮 鋼 >  
間違える、ね。

(右手を軽く握り、それを眺める。
 開いて、握ってを繰り返して。)

……。

(何かを呟く。)

――これ、サンキューな。
また連絡するよ。

(何事もなかったかのように立ち上がり、まだ中身が少し残っている箱を掲げて見せる。
 そうして手を振りつつ訓練施設を後にして。

 先ほどの呟きが彼女に届いていたのなら。
 「もっと早くお前と会っときたかった」と聞こえただろう。)

セシル > 「………!」

同じベンチに腰掛けているからこそ届いた、呟き。
セシルは、思わず目を見開いた。
それでも、その後鋼が何事もなかったかのように立ち上がれば…

「…いや、喜んでもらえてよかったよ。
私も、空いた日が分かったら連絡する」

じゃあ、と手を挙げて見送った。

ご案内:「訓練施設」から龍宮 鋼さんが去りました。
セシル > 「………。」

鋼の姿が見えなくなってから、セシルは己の両掌をじっと見つめて…

(過ぎ去った時間は帰って来ないんだ。
「観念」して、前を見るしか無いんだ…)

自分にも言い聞かせるように心の中で呟いてから、立ち上がった。

荷物は無くなった。重い願いを、貸された。
ならば、それに見合う鍛錬をしなければならない。

セシルは、訓練ブースの1つに入っていった。

ご案内:「訓練施設」からセシルさんが去りました。