2015/06/05 のログ
■『室長補佐代理』 > 「二党体制だの分権だのと謳えば一見聞こえはいいが、まぁ、実際はアンタの言う通りだよ。与党不在の国会に、似たような権能をもった野党が二つあるようなもんだ。おまけに唯一持ってる主権らしい主権がどっちも軍権だってんじゃあ、争わないほうがむしろ嘘ってもんさ」
公安の男は何かにつけて顔を向けるが、風紀の男は一度も顔を向けないまま、水族館の中をゆっくりと遊覧する。
「民意とかけ離れつつある派閥同士の抗争を、当然『上』は面白く思っていない。かといって、責任を負わせる先を求めていけば結局泥をかぶるのは現場だ。その矛先が、今回は公安に向いたに過ぎない。まぁ、無理もないがね。一連の薬物騒ぎは禊には丁度いいと言えば丁度いい事件だ」
■五代 基一郎 > 「ロストサインの一件で鬼の首を取って影響力を拡大した公安、ここにことチラついた公安の不正を暴いて自らの発言力を強めたい風紀委員。
与野党なら政治的解決もあるさ。事実今も政治的解決を図ろうとするグループはある。
だが政治家たちと決定的に違うのは、それを執り行うのが学生ってことだな」
大水槽の中を群れとなって回遊する魚たち。統率のとれた綺麗な動きだが目を広く持てば所詮水槽で、水槽とは知らずに呑気に泳いでいる。
与えられた環境が全てであり、己の世界だと疑いもしない。そも世界がなどと考えない……
「西園寺偲。丁度いい生贄を見つけてきたもんだ。ここ最近で公安の副委員長にまで上り詰めた実力、異能ともに申し分ないが如何に形を変えてもかつてはそれなりに執行部で善良な学生をやってたんだ。大義名分を自発させ自らの口を噤ませ、腹を斬らせるにはまたとない人柱だよ」
言っては何だが所詮委員長以下など首のすげ替えが出来る人材である。それは副委員長であって現場レベルの代えが効く人材だ。
なにかと責任をおっかぶせるにはちょうどいい。それが適用されないとするならば生徒会であろうが。
■『室長補佐代理』 > 「事実として、非常連絡局の存在は都合がいい。一部署丸ごと叩き切っちまえば、もうそれで手打ちだ。世間体もいいし、副委員長というのも首を切らせて十分示しがつくポストといえる。だが、当然それだけで終われば今度は公安と風紀のパワーバランスが乱れ、元の木阿弥だ」
水槽の中で走るように泳ぎ回る回遊魚をみて、皮肉気に口端を吊り上げる。
連中は止まれば死ぬ。死なないためには、動くしかない。
生きる為にできることは、それだけだ。
「正義という言葉に理想を持つ奴と、その理想を毛嫌いする奴だけでは都合が悪い。それは何処も同じだ。風紀も公安も……生徒会もな。今回の件には明確過ぎる正義がある。だが、そのせいで、その正義が鼻につき過ぎる。勧善懲悪の喜劇で悪役に押し込まれて、本当に苦労する現場は首を斬られる奴じゃあない。切られた後のポストに収まる奴と、命令に従っていただけの下の連中だ。責任追及で気分が良くなるのは主役と出資者だけさ」
ご案内:「水族館」に槙壌 結雅さんが現れました。
■槙壌 結雅 > (神出鬼没。この言葉の意味は、今更振り返るまでもなかろう。その代名詞たる、メイド服の彼女は、何食わぬ顔で、また、そこに誰がいると元から知っているかのような振る舞いで、毎度毎度押し入ってくる。それが、屋上だろうと、カフェだろうと。―――何処か奇妙さを感じさせる男たちが集まる、水族館だろうと。)
お邪魔致します、風紀委員と、公安委員の御主人様方。
今宵、見ゆるは満月で御座いますけれど、殿方の貴方達は麗しい月より下等生物の魚の方がお好みなのでしょうかしら?
…さて、失礼いたしました。何やら、楽しそうなお話ではありませんか、私も混ぜてくださいまし♪
御紅茶も、持って参りましたから…ね?
(にっこりと、慇懃無礼な笑顔を、先客の二人へと向ける。二人とも、学年的には先輩だが、全く気にする様もなく。そうであるなら、己は、水槽の魚へと一瞥を遣った後、以降、それには大した興味も示さなくなった。そして、ずけずけと、彼らの会話に押し入ろうと。)
■五代 基一郎 > 「元々急造的に拵えた突貫的な部署さ。今まで持ってたほうが不思議だよ。そこに代わりが効く首置いて、さぁどうぞと切らせてみれば
次に鬼の首を取り勝ち鬨を挙げるのは風紀委員。野党の席数合わせの茶番劇が行われるだけってことだ」
魚、特に回遊魚は移動中に水中の酸素を取り入れ呼吸していく。
死なないためには動くしかないが、その動いてどうなるのか等は考えもしない。
誰もが何がしかのためだと動き、手を上げて足を動かす。
その先に待つものが何かとは何だろうか。
「幕が下りればキャストが並び、挨拶してまた明日には最初からなんてことは現実では起こり得ない。
その後も続くんだ。”正義”という言葉を振りかざし、拳を振り下ろせば
その後に何が起きるか。その振り下ろしたものが何を残すか……
正義と突きつけたそれが自分たちに……現場に何を残すのか。それが何を呼ぶのか
席から立った観客には、どうでもいいことなんだろうな
それがいつか自分達の尻に火をつけるものであっても」
■『室長補佐代理』 > 五代に返答を返そうとしたが……唐突に会話にそう押し入られれば、最早、その先の言葉は発さず、苦笑して首を左右に振るだけに留める。
「なら、天上神殿の見解についても一応お聞きしましょうかね。楽しそうと判断するからには、少しはお聞きになっていたのでしょう?」
■槙壌 結雅 > (ふむ、とあたりを見まわした後「盗聴器はありませんわね。」と呟き、咳払いをした。)
んふふ、そうですわね。
西園寺様をエサに風紀委員を泳がせておけばよろしい。
一時の優越感と、正義感に浸らせればいいんじゃないのでしょうかしら。
今回、公安が悪役ですけれど、いずれ風紀も悪役になりますもの。
これは、ただの通過儀礼に過ぎませんもの。
…ええっと。こんなんで良いですの?
(答えておきながら、あんまり答えに自信はない様で。)
■五代 基一郎 > 突如現れた新たな声に動じることなく、それとも最初からわかっていたことなのか。
特に先ほどと変わらず、今度はタラバガニの顔を見ている。
答えを待ち、また答えを聞きながらそのタラバの足のゆっくりした動きを眺めていた
■槙壌 結雅 > …たらばがに。
美味しいですわよね。
(興味もなさそうに水槽から目を逸らした矢先に、どうでもいい事を一つ、溢してみる。)
■五代 基一郎 > 「盗聴器、それなりの場所ならどこにでもあるから気にしてもしょうがないと思うよ」
俺は毛蟹がいいなぁ、とも呟きつつ。誰がどういうった目的で設置し利用しているか伏せて伝えた。
■槙壌 結雅 > えぇ、残念ながらどこにもありますものね。
でも、今回盗聴器は全部潰して歩いてきましたので安心で御座いますわ♪
(悪びれない。カニ鍋しましょうとか御誘いしながら、ひそひそと目的を疎通し合うだろうか。)
■『室長補佐代理』 > 天上神を語るメイドの答えを聞けば、にやりと男は深い笑みを返して、水槽から二人に視線を向ける。
「流石は天上神殿。模範解答ですよ。まさにその通り。結局これは役者が交代を続けるだけの御伽噺に過ぎない。騎士と悪魔の役割が入れ替わるだけだ。仰る通りの通過儀礼ですよ。だが、その通過儀礼で損を被る下々が、いつまでも劇の役者でいてくれる保証はない。そこが今回の泣き所でしてね」
カニの水槽を一瞥してから、皮肉気に口元を歪める。
「どんなに美味い話でも、取り分がなけりゃあ腹は膨れない。みんなで突くには肉が無さすぎる話なんですよ。今回の御話しはね」
■五代 基一郎 > 「食い終わった湯で蟹の殻食えって言われたら、そりゃ誰だって怒るでしょ。その殻が積もる前に処分してしまえばいい話だが
ゴミ箱はもう一杯と来てる。ゴミ捨て命じたヤツがゴミもって暴れに来るなんて肉食ったヤツは考えもしないってことだな」
彼女がもし仕掛けたのであれば、どういった顔で顛末書か請求書を請求するのだろうか
と似ても似つかぬタラバガニの顔を見て想像した。
■槙壌 結雅 > (にんまりと、「模範解答」と言われたことに、同じく、笑みを浮かべて。)
あらあら、お褒めに与りまして、至極光栄で御座いますわ♪
そう…これは、通過儀礼。
…んん、そうですの?西園寺様、随分のり気ですし…あと、レイチェルとかいうの、いるじゃないですの。
あの二人を適当にぶつけると良いですわ。…ああ、そういえば、お二人は、強行調査について、もうお聞きになったかしら。
(ふと話題を転換したなら。)
んふふ…おあとがよろしいようで。今回はサービスで御座いますわ。
(綺麗に纏めた室長補佐代理に、柄になく、珈琲の一杯でも差し出して、手を叩くのだった。)
でも、肉…ちゃんとあると思いますわよ…ふふ…。
(ほくそ笑む。そんな表情で。)
■槙壌 結雅 > カニ鍋美味しいんで御座いますけどねぇ。
(関係のない事を呟きつつ。)
ゴミの片づけ…さて、それは誰にやらせるべきかしら。
(顎に手を当て、思考してみる。…ああ、成程。「役者が下りたら足りなくなる。」…今更ながら、この中間管理職の御主人様…相当キレ者の様だ。)
■『室長補佐代理』 > 「強行調査のほうはまぁ、どうでもいい事なんですよ。我々に探られて痛い腹はない。今回だって、ただ水族館でたまたま会ってお話をしているだけですしね」
わざとらしく嘯けば、左肩だけを竦めて笑い、メイドの差し出す缶コーヒーを受け取る。
缶コーヒーじゃないと受け取らないことを天上神は当然のように知っていた。
「ゴミ捨てなんて本来誰もしたくはない。それでも、誰かやるしかない。なら、誰にやらせるのか。汚れ役の押し付け合いで、会議は踊り続けるばかり。テーブルの上でステップをふまれちゃあ、満足に判を押すこともできないときた……しかし、ぶつけるだなんて人聞きが悪い。私はただ事の成り行きを見守り、その先にあることを憂いているだけですよ。心配性なものでね」
■五代 基一郎 > 「こんな通過儀礼も会議室の舞踏会もそう続かないさ。本来自浄作用があるべき性質が抜け落ちてるんだ。一度腐り落ちればもう止める手は限られてくる」
どう転んでも、どう手を打つにしろ遅すぎるのだ。それがそれらの組織の特性上であり何度も重なってきたことであれば尚更。
ゆっくり歩き、無邪気に回るアザラシの呑気の顔をぼんやり眺め
■槙壌 結雅 > そうですの?…んふふ、そうですわね…あくまでも「たまたま」会っただけですものね。…んふ…ふふふ…やっぱり私、アナタの事、結構好きでございますわ。
(くすくすと笑いながら、いつもながらの冗談めいた告白である。缶コーヒー。120円。己がいつも差し出す紅茶を飲まぬ真っ黒な彼、きっと苦い方が好みなのだろうか。)
やれやれ、結局中々進まないのですわねぇ。
そうですわねぇ…んふ…ふふ…っ!…これはこれは、失礼いたしました。中間管理職の御主人様。えぇえぇ、私も事の顛末が心配で心配でたまりませんもの。同じく、心配性なもので御座いますからね。
(冷や汗をぬぐうそぶりを御茶目に一つ。)
■槙壌 結雅 > んんー…カニ鍋のカニが腐ってしまったら何をしようもありませんけれどね。
いっそ、公安も風紀も両方バラされる日が来るのかもしれませんわね。
…アザラシは食べても美味しくありませんわよ。
(一瞥したさきの動物にぽつり。多分知っているだろう。)
■『室長補佐代理』 > 「その時はその時ですよ。そうならないようにするために、たまたま水族館であったついでに優雅な夕食のその後を御話しているわけですしね」
水槽越しに見える海獣に目を向けながら、コーヒーを開けて一口。
「いずれにせよ、軍権がなくなることはない。なら、その後釜を争わせるくらいなら、まだ統合したほうがいい。それもできないのなら、どちらかを潰すまで。しかし、潰せば今度は劇が成立しない。主役も敵役もいない場所じゃあ、せいぜい生まれるのは暴君くらいなもんだ。それは誰も彼もご勘弁願いたい。だからこその今の状況であり、収集をどうつけるのか。それに話は戻ってくる……まぁ、いくら此処で先の話をしたところで、どっちにしろ今できることはひとまず様子見以外には何もありませんがね」
■槙壌 結雅 > 暴君…ねぇ。
せめて、2つじゃなくって、3つの対立だったら良かったものを。
さぁて、フラれた気がしますので、そろそろ私はこれにて失礼いたしますわ。
良い夢をご覧くださいませ。
(神出鬼没。その割に、没し方は普通で。深々と頭を下げれば、その場を後にした。)
ご案内:「水族館」から槙壌 結雅さんが去りました。
■五代 基一郎 > 「かと言って刻々と状況は流れていく。何もないことを快く思わない上が様子見決め込むわけはないからな。宮仕えの辛い所だな」
気楽なもんだよ、メイドさんはさ。と呟き見送ると軽く欠伸をして
「解散かね」
アシカショーを遠目に見ながらだれともなく零す
■『室長補佐代理』 > 「花がなくなっちまったからな。男二人でこれ以上居座るのは色々と忍びない」
苦笑を漏らしてから、こちらも踵を返す。
「幕が開くまで時間がない。お互い、せめて観客席か舞台か、どっちにしろなるべく悪くないお鉢が回ってくることを祈ろう。またな」
ご案内:「水族館」から『室長補佐代理』さんが去りました。
■五代 基一郎 > 「観客席か、舞台か……」
男の言葉を反芻しながら、売店で買ったフライドポテトを摘まみながら
イルカショーを見学する。閉館時間が近い故にイルカは疲れて大人しいものだったが
それでもまだ幼さの残る学生がイルカの打ちつけた水をひっかぶったために、騒いでいた。
悪くない場所など、あるのだろうか。
閉館のチャイムに見送られるように水族館を後にした……
ご案内:「水族館」から五代 基一郎さんが去りました。
ご案内:「来島邸」に井戸木さいこさんが現れました。
■井戸木さいこ > 「ただいまー……って、もうみんな寝ちゃってるねぇ。」
来島邸へと足を踏み入れる。
川添と交戦したあの一件以来、来島宗仁の邸宅に住まわせて貰っている。
2Fの寮に足を踏み入れたものの、同居人は皆眠っていた。
■井戸木さいこ > 来島さんは行く当ての無い病人やけが人を連れてきて住まわせている事もあり、賑やかな生活を送らさせて貰っている。
似たような境遇の子が多く、不思議と直ぐに打ち解けた。
「教師になれた事も、話さなきゃねぇ……うふふ。」
既に何人かの同居人には話したものの、来島宗仁本人とはまだ話せてない。
ちょっとさみしいなと思う反面、サプライズで驚かすのもいいかもしれない。案外、知っているかもしれないけれど。