2015/06/22 のログ
御扇楓花 > 「ふーか、護身用の道具が欲しいのです!」
ミツキが魔獣に襲われた事件といい、噴水の前の血みどろ事件といい、楓花自身も丁度何か欲しかった所だったので、今日は森に行かずに装備を整える為にショッピングに変更になった。

御扇楓花 > 「特殊なお洋服ですか?特殊っていうと、ミツキはどんなのが欲しいのですか?」
月陰ミツキ > 「護身用かー じゃあ武器防具ショップと服屋でいいかしら」

 それで足りなければその都度そのお店にいけばいいのだし。

「んー、私の変化に合わせて変化してくれる服なんかは欲しいかな……魔力殆ど持って無いから、空気中の自然魔力で対応してくれる奴。」

 勿論強力な防御力が付与された衣服なども捨てがたいが、そういったものは使い手の魔力を多く吸うものだろうし……と彼女は考える。

 とりあえず「学園内で全裸トレンチコート」なんて事態にもう二度となりたくないので、傷まない変化型人外向けの服が欲しいというのが切実な願いだ。

御扇楓花 > 「変身に対応する服なのですか?
 ふーか、てっきりカッコイイ魔法のドレスそういうのを想像していたのです」

楓花よ、それはゲームやアニメに毒され過ぎだ。
 
「うぃなのです!
 まずは服屋さんに行くのです!!」

月陰ミツキ > 「魔法のドレス……残念ながら私には妖力がたっぷりある代わりに、魔力は極小だからなぁ……」

 恐らくふーかには魔力かソレと同じ働きをする力があるのだろう……と魔法のドレス発言で当たりをつける。

 尤もこの学園の半分以上は所謂魔力持ちだろうから、魔力が無いといわれない限りは、羨ましくて仕方が無い「魔力ブルジョア」だと想っているのだがけれど。

 そんな訳でふーかの手を引いて服屋へと向かう。
手を引く理由は何処に怪物がいるかも解らない上、ふーかが戦えるのかどうかミツキは知らない為である。

御扇楓花 > ミツキの心配を他所に楓花はちょっと浮かれ気分だ。

「手を繋いでお買い物嬉しいのです」

服屋に着き入ると、汚れないエーテル加工のゴスロリ服から、楓花の言っていた魔法のドレス、闇に紛れそうな地味なマントまで様々な服が並べられていた。

「わぁ、いろんな服が置いてあるのです!」

ミツキと目移りしながら服を眺めている楓花に、いらっしゃいませ、何かお探しですか?と店員が声をかけてきた。

月陰ミツキ >  どうやらふーかはまだ見て回りたそうだし……知らない人苦手っぽいしなぁ……。

 「体のつくり自体が大きく変化しても、ソレに合わせて変形するタイプの魔法服ってあります?  着用者の魔力を吸わないタイプが欲しいのですが」

御扇楓花 > 機能性を重視ですか、ならばこちらはいかがですかと、
二人の前に差し出されたのは臙脂色のジャージと水色のスモッグだった。
サイズからみてジャージはミツキ用、スモッグはどう見ても楓花用にしか見えない。

「むぅ~!ふーか、幼稚園児じゃないのですよ!!」

ほっぺを膨らませ、店員に抗議する。

月陰ミツキ > 「あぁいや、普段着で……それから変化型なのは私だけです」

 だよね? とふーかに目配せする……変化型の存在はあまり多くないしたぶん違うだろう考えている。
 
 なお異能や魔法に関しては秘匿にしているモノも居るので自分からふーかに尋ねたりはしない……自衛の為の最終兵器だったりするのだから。

御扇楓花 > 楓花がブカブカの制服を着ていたので間違えられても仕方ない。

「ふーかは変身しないのです!ふーかは付き添いなのですよ!」

失礼しましたと店員がミツキ達を案内する。
微エーテル加工なんで汚れにくい一品なのですがとミツキと楓花を見ながら残念そうに店員は呟くのを楓花は聞き逃さなかった。

案内された売り場には、赤頭巾ちゃんが被っているようなフードのついた外套や、普段のお洒落着にも使えそうな洋服がずらりと並んでいた。

月陰ミツキ > 「案外色々あるわね……」

 その時ミツキ目の前に、大型の魔石のついた服が一着掛けてあった。
 厚みこそそこまででは無いが、拳大ほどの縦幅横幅を持つ赤い魔石と、ソレの付いた主張が薄くどんな格好にも合いそうでありながらソコソコ品の良いワンピース。

 説明をを読んだ限りでは、空気中の魔力を石が自動で吸収し続け、その魔力を持って服の変形及び再生及び浄化を行ってくれるらしい。
 また、着用者の寒暖に対する感覚に合わせて冬物から夏物など生地の厚さなども変わるようだ。

 さすがに自然魔力だけのタイプなので、魔法及び物理攻撃への耐性などは無く、防御力は期待できないそうだが……ミツキとしては丁度良いと感じる。

 「この服下さいな」

 ささっと購入を済ませると、直ぐに店内の着替え用の小部屋で着替えふーかの元へ戻ってくる。

 コレで戦闘が起きた際の【別のピンチ】の心配はないだろう。

御扇楓花 > 「とても可愛いのです!ミツキ、センスがいいのです!!」

ワンピース姿がとても似合ってるミツキを見て楓花が素直な
感想を述べる。

(ふーかもミツキと同じ大きさだったらあんな感じに試着出来るのに。羨ましいのです)

楓花が着れるのはサイズの小さい子供用だけ。
楓花は少し悲しく思った。
そして二人は次の武器防具ショップに向かった。

月陰ミツキ > 「ふふ ありがとっ」

 褒められれば悪い気はしないが、ふーかは普通の服屋さんがよかったのかなと少し気になる。

 「んー 私向けの武器って言ったら……重量級かしらねぇ」

 只でさえ服が周囲の整然魔力を吸うタイプなのだ……武器にまでソレをつけても競合して機能不全を起すだけだろう……。
 
 魔力が人間より少ない種族に生まれた事を呪うしかなかった。

御扇楓花 > 首をかしげながらミツキを見上げる。

「……重量級?
 ミツキは冷凍マグロみたいな鈍器で戦うのですか?」

想像するととてもシュールである。
そうこうしているうちに次の店に着いたようだ。

月陰ミツキ > 「私は魔法が使えないし、頑丈さと威力優先の重い武器の方がいいかなって、私人間より身体能力だけは高いしね」

 妖力をつぎ込めばプロボクサー世界王者の数倍の身体能力は発揮するであろうミツキからすれば、普通の人間の武器など軽くて仕方が無い。
 魔法力の不足を補う意味でも異常に重い武器がほしい所だ。

 等と会話していると巨大な剣が掛かっているのを見つけたミツキである。
 盾の如き横幅を持つその剣はどうやら金属製のようだ。

 説明には
・チタン製巨剣 150kg
【チタン特性】
・表面は酸化チタンにより角度によって色合いが変化する。
・鋼に匹敵する強度
・ステンレスの約60%の重さ
・海水に対しては完全耐食
・耐熱性

 等と書いてあり、通常人類にはまず使用不可能な重さでありながら、魔力的な要素は一切無いのが伺える。

 「コレためし切りしてみていいですか?」

 そう尋ねると髭面の親父がしずかに頷く、どうやらかまわないようだ。

「よっと」

 構えるとマンガなどでは ジャキッと音が鳴るイメージがあるが、チタンを削りだしその上で加工を施したこの剣にはパーツが握り手の革部分位しかないらしく無音である。

 妖力により体を【人狼化】させると丸太を横から切り飛ばさす。

 普通なら丸太を横から切るなど不可能だろうが、簡単に丸太が切れ飛んで言った。

 「これちょうだい」

 即決だった。

御扇楓花 > 「そうなのです?」

試し切りをしたミツキを見るなり納得したようだ。

「おじさん、護身用の道具はあるのです?
 ふーか、襲ってきた相手動きを一時的に止めるようなのが欲しいのです」

月陰ミツキ >  購入した巨剣を四次元バックにしまいこみ、ふーかの話を横からミツキは聞いている。

 「……防犯ブザーなら他所にあるだろう。」

 ふーかの外見から一言そう呟く……が、この店主も客の外見と能力や人格が一致する場所に住んでる心算はもうとうない。

 「魔力があるかどうかでお勧め出来るモノが変わるが……言える範囲で自身の能力を言ってみろ……見繕ってやる」

 言えないなら最適な商品を出すのは難儀だと店主は言外に言う。

御扇楓花 > 楓花はあまり気乗りしない様子で答える。

「ふーかの異能は風の異能なのです。
 殺傷能力が高いから出来るだけ使いたくないのです」

月陰ミツキ >  「魔力もちか……」

 なら、とばかしに腕時計のようなサイズの腕輪と、小さな指輪を差し出す。

 「腕輪は結界の魔法回路が中に仕込んであって魔力を通すだけで自身の周囲に結界を張ることが出来る。通すモノ通さないモノの判別は使い手の意思次第で、どんな物も防ぐことが可能だ。但し結界使いのソレと較べれば性能は下がるし、燃費も多少悪い。あらゆる物を防ぐが強度を上回るモノが当たれば結界は壊れる」
 そして小型の指輪の方を指差し

「こっちは泥沼の指輪 使い手の周囲に泥沼を作る。こちらも魔力回路が中に仕込まれてるから腕輪と同じで使用回数制限が無い。結界と違って其の場に敵を足止めし続けることが出来るが、通す通さないの判別は出来ないし、普通に歩いてる奴にしか効果は無い」

 ふーかの様子を意に介さず店主は喋る。荒くれをも相手にする店主から擦れば客の様子に気を使う気はないのだろう。

月陰ミツキ > 「風か……」

 案外さらっと異能を晒したふーかに驚きつつも、空を自在に飛べるなら天使のコスプレしてもらえないかしら……と少し失礼な事を考える。もちろん当人に言う気は無いが……。

 そういえばふーかは空なら自分が居るから大丈夫だといっていたが、重力操作や床板結界出現などと言った異能ではなく、風のことだったのだな……とぼんやり考えている。

御扇楓花 > 「ふーか、その腕輪が欲しいです!
 おじさん、売ってください!!」

楓花は迷わず腕輪を購入した。

(この腕輪は誰かを傷つける為の力ではなく守る為の力。
 ふーかの異能もそういう異能ならよかったのに)

当初の目的とは違った品だが護身用の道具を買うことが出来たようだ。

(……強度と燃費を考えると心元ないので、また別のお店で他の道具を探してみるのです)

月陰ミツキ >  ふーかの異能も知らず、風で結界作れそうだけどナァ……そりゃ純粋な結界とは違うけど……と考えながらふーかと一緒に店を出るミツキであった。

 「んー じゃあ次はどこいこっか?」

 急務だった服を手に入れ、ついでに剣も手に入れ……とりあえず何を買おうかあまり浮かばないミツキは、ふーかの表情を伺いながらそう訪ねた。

御扇楓花 > 「今日の買い物はこれで十分なのです。
 ふーか、今日はこの辺で失礼するのです」

表情はいつもと変わらないが少し疲れたのだろう。

(本当は他の店も見てみたかったのですが、また別の時にするのです)

「今度、森に行くの楽しみにしているのです。
 ミツキ、さよならなのです!」

手を振ってミツキと別れ、飛び去る。

ご案内:「魔具店通り」から御扇楓花さんが去りました。
月陰ミツキ > 「ふふ、さようならふーか」

 そんなふーかの可愛らしい後姿みながらミツキもまた其の場を去るのであった。

ご案内:「魔具店通り」から月陰ミツキさんが去りました。