2015/09/27 のログ
ご案内:「コスプレ喫茶『バタフライ・エフェクト』」に加賀背 雄さんが現れました。
加賀背 雄 > (『しばらく純喫茶風に行こうと思う。ハロウィンも近いから、
 そのためにしばらくは落ち着いた感じでね。』
 開店前のミーティングでの店長の言葉に、心の中で安堵のため息をつく。
 盛り上げるためとはいえ、重装備のコスプレはなんだかんだで体力も使う。
 下手すると休憩するのもお手洗いに行くのも大変だし。
 『ただし、お客様には驚きを提供する……それはこれだ。』
 でん、と自分を含む店員たちの前に置かれたのは、
 ジャムの瓶に入った肉色のクリーム状のものだった。)

あの、これ…なんですか? いったい何に…
(質問せざるを得ない。 店長はまっていたとばかりに頷いた。
 『これは”触媒”と呼ばれる物質だ。 一定の手順で作られた衣装と、
 君たちの肉体を結びつける。 肉体的ではなく、魔術的に。
 わかりやすくいうと、猫耳や尻尾が動くようになり、感覚も得られるということだ。
 時間制限はあるがね。』
 
 とんでもないものが出てきた。 口には出さずに、肉色の何かを見る。)

加賀背 雄 > その、誰が使うんですか? これ、そもそも世間に出てない代物ですよね…
それに、誰が使うんですかこれ。 安全性、とか…
(おそらく学園の研究チームが作りだしたのだろう。 その人に備わっていない
 部品を”取り付ける”のだから、少なくても超常の技であることは間違いない。

 「誰が使うのか」自分が発した言葉に、店員同士が顔を見合わせる。
 お互いの視線が交錯し、気が付くと全員の視線が自分にぴたりと定まっていた。)

ま、待ってくださいよ、その、僕は…… はい…
(縋られると弱い。 力なく頷く。 猫耳の間に”触媒”をつけて頭に。
 尻尾の先端に”触媒”をつけて、お尻の上、腰の終わりの部分に。
 最初は気持ち悪かったものの、5分模すると自由に動かせるようになった。
 魔術の効果恐るべしといったところだろうか。
 落ち着いた作りのブラウスとスカート、そしてエプロンを身につけ、
 極めてマジメな喫茶店、といった感じのお店に立つ事になったのである。)

加賀背 雄 > (落ち着いた木目調の壁やテーブル、それに間接照明と、サイフォン式のコーヒーメーカーやグラス…
 それっぽい小道具のおかげで、なんとか喫茶店っぽさは出ている店内。
 イメージチェンジが珍しいのかそこそこ入ってくるお客さんに、
 尻尾を振って愛嬌を振りまく。)
 いらっしゃいませ、純喫茶『バタフライ・エフェクト』へようこそー♥
 はーい、2名様ですね、こちらへどうぞー。 あ、これですか?
 本物に見えます? これ、コスプレなんですよー。
 そーっとですけど、触ってみます?
 (動く尻尾が珍しいとばかりに興味津々のお客さんに、軽く尻尾に触れてもらう。
 触感は流石に本物とは違う。 作り物が本物のように動くことに驚くお客様を、
 テーブル席までご案内して、注文を頂く。 尻尾をゆらゆらと動かしながら、
 店内を歩く様は、ちょっぴり目立つ。 歩き方も気をつけて、猫っぽく、
 静かに、しなやかに、1本の線の上を歩いて腰を振るように。)

ご案内:「コスプレ喫茶『バタフライ・エフェクト』」に奥野晴明 銀貨さんが現れました。
加賀背 雄 > ふむふむ、なるほど… あ、これ以外と便利かもしれない。
(しなやかに動く尻尾は、自分の意思で自在に操れることが分かる。
 厨房からお皿を運ぶ時も、両手+尻尾で、いつもの1.5倍運べるし、
 お客さんの受けもいい。 いいのだけれど…。)

(客の入りも一段落してきた辺りで、こっそりとカウンターの店長のところへ。
 顔を寄せて、こそこそと耳打ちする。)
あの、店長…これ、どこから手に入れてきたんですか。
絶対お客さん興味持って聞いてきますよ。
(こそこそと店長に進言をするけど、うまくごまかしておけとの回答であった。
 つれない。 ほっぺたを膨らませてホールに戻る。)

奥野晴明 銀貨 > 店内の更衣室のひとつ、閉まっていたカーテンがさっと開かれる。
そこには黒い質素なドレスに真っ白なエプロンドレス、髪をメイドキャップで軽くまとめた奥野晴明 銀貨が立っていた。

意識はしていないものの立ち姿はモデルもかくやというスタイル、
男女のあわいに立つような容姿にメイドの姿は違和感もない。
ヒールのあるパンプスに履き替えると客として案内されたテーブルに優雅に着席した。

「すみません、メニューを」

軽く右手を挙げ、加賀背を呼ぶ。

加賀背 雄 > おお…? おおー……
(更衣室のカーテンがごそごそ動く。 お客様がコスプレをしている証だ。
 カーテンが取り除かれると、小さくため息をつく。 中性的な容姿は、
 麗人という言葉がぴったりな感じの美しさ。 メイドさんというには、
 いささか気品がありそうなその人は、優雅な動きで席につく。
 声をかけられて、大慌てで近づいた。)

はーいっ、いらっしゃいませ。 メニューはこちらです。
(相手の前にそっとメニューを置く。 近くで見ると、ますます綺麗な人だ。
 胸の前でぎゅっと手を合わせるようにして、一瞬見入る。
 はっと我に返って、頭をぶるぶる振った。 猫耳も揺れる。)

奥野晴明 銀貨 > 「ありがとうございます」

柔らかな微笑でメニューを受け取ると、そっと優雅な手つきでそれを開く。
長く色素の薄い睫が伏し目がちになりながらメニューを見つめる。
視線がしばらくさまよったのちにぱたりとメニューを閉じると

「このハロウィンのパンプキンパイとオータムリーフの紅茶をください」

すっと加賀背にメニューを差し出して返す。
彼の視線に軽く首を傾げながら、何か自分の顔についているのだろうかというあいまいな表情を見せ

「その尻尾、本物ですか?かわいらしいですね」

にっこりとほほ笑んだ。

加賀背 雄 > (お客様の前で姿勢を正して待機。 尻尾をゆらゆらとくねらせながら、
 素知らぬ素振りで相手をちょっぴり見る。 なんだか神秘的な…
 男っぽいとか、女っぽいとか、そういった枠から外れている感じ。
 しぐさも綺麗だし、羨ましいな、とか思っていたところに、声をかけられる。)

はいっ! あ、これですか? これ、新装備なんですよ。
もちろん作り物なんですけど、自分の手とか足みたいに、自在に動くんです。 
感覚もありますよ。 猫アレルギーの人にも触ってもらえて安心です。
(微笑みに一瞬ドキリとする。 頬が赤くなる前に、ちょっぴり早口で返答。
 コスプレの話になれば、彼女に見とれることもないだろうし。
 
 するすると動く尻尾は、彼女の前でピタリと制止。 うまく動かせてる。
 「触ってみます?」とちょっぴり楽しげに問いかけて。)

奥野晴明 銀貨 > 「へぇ、そんなものが出ていたんですね。知らなかった。
 でもこれだと本当に作り物ってわからないですね。
 まるで異邦人になりきれるみたいな……」

薄紫の目を細めてじっとしっぽが揺れる様を見つめる。
加賀背がほほを赤らめる様子など気にした風もなく
触ってみます?と言われれば

「いいんですか?じゃあ失礼して」

そっと白く細い指先をしっぽの先っぽへ伸ばし軽くつまむ。

「本当に本物みたいな肌触りですね……」

猫のふわふわした毛並みに頬を緩ませる。

加賀背 雄 > え、ええとー…まだ市販はされて無いみたいなんですけど、
店長がどこからか手に入れてきまして…
そうですね、異邦人の気持ちが味わえて楽しいです。
(うんうん、と相手の言葉に頷く。 今までのように、
 ただ乗っけるだけの猫耳とはおさらばだ!
 それに、もっと大量に使えば色々できるかもしれないし。)

……ん…ぁっ… ええ、そう、ですよね…。 本物っぽく作れば、
こうやってそれっぽくできるので…コスプレの幅が、広がるかもです。
(尻尾を優しくつままれる、それだけで刺激が腰の付け根から身体に広がり、
 微かに身を震わせた。 相手に気取られないように、済ました表情で答えて。) 

ご案内:「コスプレ喫茶『バタフライ・エフェクト』」にビアトリクスさんが現れました。
奥野晴明 銀貨 > 「ふぅん、そうなんですか。でもそれってまだ臨床試験段階とかで
 危なくはなかったりしませんか?
 店員さんは大丈夫ですか?どこか気分の悪いところとか、あります?」

ちょっと指先で毛をふわふわさせるように撫でてみる。
澄ました表情に漏れ聞こえる吐息を聞きつけておや、と眉を動かした。

「……なんか変な声、聞こえましたけど……なんで喘いでるんですか?
 大丈夫ですか?ほかの人呼びます?」

そういいながら手は無遠慮にしっぽをぐるぐると追い掛け回す。

ビアトリクス > 呼び込みにいざなわれるままに『バタフライ・エフェクト』へと入店する。
最初はなんだか恥ずかしい店だと思っていたが
かわいい店員、もしくは客がさまざまな衣装にコスプレしているのを見るのは
目の保養になって案外悪くない。

「……」
席へと通される途中目の当たりにしたのは――
猫っぽい扮装の雄がメイドさん(客であろう)に尻尾を握られて
なにやら反応してしまっている様であった。

「…………すいません間違えました」
目をそらして、誰にともなくそう言って席を立とうとする――

加賀背 雄 > よくわからないんですけど、多分そのデータ取りも含めて、なの、かな…
気分の悪いところは…ん、こほん。 喘いでないです。大丈夫です。
少し尻尾の、感覚の調整が甘いみたいで…。
特に、問題は…ないですので…。 それにほら、お客さんの前で、
あえいじゃうとか、流石に色々と、あるの、で…
(必死にお返事しながら、声を殺す。 こらえろ、まずはこの場を
 抑えて、彼女から離れれば大丈夫だ。)

あっ、ビアトリクスさんっ…! あのあのっ、いえ、座ってください!座って!
そこ空いてますからどうぞ!是非どうぞ! ね!
(このままではビアトリクスさんにものすごい勢いで誤解されかねない。
 立ち上がろうとするその人を必死に説得して座ってもらおうとして。)

奥野晴明 銀貨 > 面白いのか面白くないのか一見しただけではわからない表情で身をよじる加賀背とうねる尻尾を追いかける。
じっと時々上目づかいに相手の表情を伺う。まるでこれが猫の発情期かといったような冷静な観察眼。

「そうですか、風紀とか公安とか……あと生徒会の役員とかに知られないといいですね。
 きっと未認可の魔法具だと知れたら大目玉だと思います。最悪営業停止かも……」

ビアトリクスと呼ばれた新たな客が入るとそちらに視線を向ける。
それと同時にぱっと手を下ろして両膝の上にそろえて置いた。
何もしていませんでしたという素知らぬ顔。
口元に薄い笑みをのせて、このまま逃げるかどうか興味深そうに相手を伺っている。

ビアトリクス > 「あっはい……」
半ば強引に席に戻らされる。適当に飲み物など注文してテーブルに肘をつく。
ちょっと傍目からはいやらしい行為にしか見えなかったが
本人たちの認識はいかばかりか。
風紀などに知られたら魔法具うんぬん以前に風営法とかにひっかからないか心配である。

「へえ……それつくりものなんだ。
 神経つながってるみたいだし……よく出来てるもんだなあ」
自分も脳波で動くつけ猫耳は持っているがそういうのとは違うようだ。
感心したように猫耳と猫尻尾を観察する。

メイドと目が合う。その瞬間悟る。
(こいつわかっててやってるな……)
白けた視線を返した。

加賀背 雄 > …うっ…あのっ、なんっ……
(彼女がいじろうとするのを、慌てて避けようとする。けれどお客さんだから、
 あんまり無碍にはできないし。 結局いいところで尻尾を相手に掴ませて、
 触られるに任せる。 声は出さないように我慢して、上目遣いの相手と視線を合わせた。)

なっ…!? そ、それはあの…はい… 大丈夫だと、おもいます…
店長も流石にそれを知らないわけは、ないと思う、ので……
(声がどんどんと小さくなっていく。 悪い事を見咎められた子供みたいに、
 しゅんと縮こまると、猫耳もそれを反映してぺたんと伏せた。)

そ、そうなんですゅ。 ちゃんとしたヤツで、まだ製品化がされてないだけで…!
別に怪しいわけじゃないんですよ。 魔術による魂都の接続があって、
尻尾と肉体をつなぐ中間の素材がそれを元に感覚をフィードバックさせるっていうやつで…
(本当なんです、ダメじゃないですって必死にビアトリクスさんにもアピール。
 なんだか哀願してる感じになってきた。 別にいかがわしくないし、
 健全な商売なんです。おかしくないですって訴えかける。)

…お二人はお知り合いなんですか?
(なんだか二人のアイコンタクトが行われていた。
 お店への、そして自分へのダメージをこれ以上受けないように、
 話を切り替えようとして問いかける。)

奥野晴明 銀貨 > 「そうですか、わかってるなら大丈夫そうですね。
 客の一人がずけずけと言ってごめんなさい。
 それでええと、注文の品ってまだでしょうか?」

ビアトリクスの白けた視線もなんのその、取り澄ました表情のまま穏やかに加賀背にそう問いかける。

「でもそれが発売されたらいいですね、気軽に誰でも異邦人の気持ちがわかるようになりますから。
 もしかしてそれが流行ったりしたらもはや異邦人と地球人の区別なんか、つかなくなったりして。
 そうは思いませんか?」

目を細め穏やかな笑みで離れた席のビアトリクスへと話を振る。
そうして声に出さないまでも桃色の薄い唇がある言葉を形作る。

『いやらしかったですね、さっきの』

ビアトリクスにだけわかるような無声のメッセージ。

ビアトリクス > 「いいや……初対面さ。多分ね」
多分、と付け足したのはコスプレ喫茶という場ゆえである。

猫耳猫尻尾は大丈夫かもしれないが、それを装備しているこいつは
あんまり大丈夫には見えない。
まあ……本人が楽しいならいいかな、と諦め気味。

「そうかもしれないね……
 将来的に性差や種族差というものが事実上存在しない未来、
 なんてのも訪れるかもしれない」
銀貨の話に同調する。
身体の改造や拡張はビアトリクスにとっても興味深い話題だった。
あまり表立ってそれを表明する機会は少ないが。

「……」
声なき言葉に、ため息をつきながらも……小さく頷いた。
なんとなくこの初対面のメイドコスは知り合いの養護教諭に似た臭いがする。

加賀背 雄 > っはひ…ひゃい、すみません……! すぐにお持ちします!
ビアトリクスさん、メニューがお決まりになったら教えてくださいね。
(メイドさんの冷静な指摘に、ぺこぺこ頭を下げてから踵を返す。
 喧嘩に負けた猫みたいに、ぐゃーと情けない声を上げて足早に奥へ。
 店長とゴニョゴニョ話をした後に表情が和らぐのが、二人のいる席から確認できるだろう。
 注文されたパンプキンパイと紅茶を持ってきて、晴れ晴れとした表情。)

おまたせ致しました。パンプキンパイと、オータムリーフです。

でも…なんだかお二人はちょこっと似てますね。 不思議な感じ…
(お先に…といっても、メイドさんの方は先に来て注文していたのだから、
 時間差になるのは当たり前なのだけれど。

 問いかける表情はとても明るく、先ほど投げかけられた疑念は払拭されたと言わんばかりだ。
 ご機嫌であることを表すように尻尾が自分の後ろでゆらりゆらりと動く。)

奥野晴明 銀貨 > 「ええ、この場ではきっと初めましてです」

ビアトリクスに同調するように、あるいは何か余計なものを匂わせつつ
そういってうなずく。
持ってきてもらった注文の品に礼を言ってそっとフォークをパイに差しこんだ。
おいしそうですね、とかいい香りがしますねとか当たり障りのない褒め言葉を投げかけ

「自分じゃない誰かになる。まさしくここが目指す世界がそれこそ現実になるんでしょうね。
 そうなったらアイディンティティなんて持つだけ無駄かも。
 もし自分じゃない自分、それこそ種族や性別が自由に容易に選べたらお二人は変えますか?」

世間話をするような気軽さで問いかける。
加賀背が口にした言葉にビアトリクスを見ながら

「似ています?世界には三人自分と似た人がいるって聞いたことがありますけれど……
 でもどうかな、あの人のほうが僕よりずっときれいだと思いません?
 なんていうか、本当の美しさを求めて、知っているような。
 似ているって言われたら逆に失礼になってしまうかも。
 きっと僕のこと、苦手なんじゃないかな……なぁんて」

冗談とも本気ともつかない口調でパイを一切れ放り込む。

ビアトリクス > 「ん……じゃあぼくはシトラスとマスカットのフレーバーティーと
 ベイクドタルトで」
そう注文内容を告げる。

「そうなったら楽しいかもしれないな……
 ま、どの種族も性別も大変ではあるだろうし、
 一通り試してから考えてみたいかな」
銀貨の質問にはそう当たり障りない答えを返した。

似ている、という言葉には雄とは対照的に少しむっとしたような表情になる。
客観的に言えば二人の持つ怜悧な雰囲気に似通ったものはあるかもしれない。

「そうだな、苦手だよ」

率直に答える。
きれいなどと言われてもさほど動じることはない。

ヨキや蓋盛が時折見せるのと同じ――何もかも見透かしたような目だ。
そういった目の持ち主はけして悪い人間ばかりではないことは知っていても、
警戒心のほうが先に立ちはする。

加賀背 雄 > あ、そうなんですね。なんとなく息が合ってそうだったから、お知り合いなのかと…。

自分じゃないだれかに、ですか。 すごく楽しそうですね。
そういう状況だったら、毎日取っ替え引っ替えしちゃうかもしれないです。
今日は男で猫耳とか、今日はラミアとか。 いいですよね、そういうのって。
(尻尾がくるんとハートマークを描く。 メイドさんの言葉に
 うっとりと表情を緩ませ、夢見るような表情で答えた。)

はい、シトラスとマスカットのフレーバーティーと、ベイクドタルト、と…。
少々お待ちください。
(きちんと頭を下げてから、そそくさと奥へ。 料理を準備してもらっている間、
 険悪…というほどでもないけど、なんだかズレがあるような、二人を見て、
 少しだけ心配げな表情を浮かべる。 喧嘩をしたりするような人らじゃないけれど、
 せっかく来たんだし、なにかしら楽しくなってもらえないかな、とか。
 待っている間に、ちょっとごそごそ調整中。)

おまたせ致しました。 フレーバーでィト、ベイクドタルトです。
どうですか、これこれ。 尻尾の先に鈴つけてみたんですけど
(準備が出来たので、ビアトリクスさんのところにお茶とケーキを運ぶ。
 歩くたびに、ちりん、と小さな鈴の音が響く。 
 細いリボンで鈴が結び付けられた尻尾を二人に見せて、感想を伺ってみたり。)

奥野晴明 銀貨 > 「案外お二人とも、今の自分というものにこだわりがないのですね。
 それこそファッションのような気軽さで性別や種族を越えらえたら
 いつの間にか自分というものがどういったものだったか忘れてしまわないでしょうか?
 僕はそれが少しだけ恐ろしいですけれど。
 不自由だからこそそれが尊いとされていることってありませんか?」

微笑みの中に少しだけ寂しさをにじませたようなまなざしを見せるがそれも一瞬のこと。
苦手と言い放たれたビアトリクスに苦笑してみせる。

「初対面でそう言われてしまうと結構堪えますね。
 お気に触ったのならごめんなさい。お詫びに……」

そういってフォークを新しいものに持ちかえると、自分のパイを大きめに切り分けぐさりとさす。
つかつかとそのままパイを皿ごと持ってビアトリクスへ歩み寄るとそっと膝をついて、本物のメイドがご主人様へ恭しく給仕するようにフォークを差し出した。

「どうぞご主人様、お召し上がりください」

人形のように作られた微笑があーんと無遠慮に迫ってくる。
そこへ加賀背が現れると首だけ器用に動かしてしっぽの先の鈴を見た。
ちりちりんと軽快に揺れるそれにわぁと子供じみた声を上げて

「かわいいですね。本物の猫がいたらきっと大喜びでじゃれてくれそう!」

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