2015/11/29 のログ
ご案内:「国立常世新美術館/「異能芸術の現在」展」に美澄 蘭さんが現れました。
美澄 蘭 > 『異能芸術の現在/受容と深化のパースペクティブ」展』も終盤だ。
常世祭の後、生活リズムを取り戻すのに時間がかかり、蘭はぎりぎりまで来ることが出来ずにいたのだ。

やっと来ることが出来た企画展を、蘭は満喫していた。

美澄 蘭 > 蘭は知らなかったのだが、異能芸術の著名な作家は島外にもいるらしかった。
展示内容は多岐に渡り、一日で全部見るのは難しそうだった。
しょうがないので、蘭は時間的な拘束の長い動画作品は諦め、絵画、オブジェを優先的に見て回った。

「………ふぅ」

少し時間をずらして、ミュージアムカフェで軽食と休息をとる。
食後の紅茶を口にして、一つ息をついた。

午前中だけでも大分歩いた。少し張り始めた足に手を伸ばす。

美澄 蘭 > (…流石に、展示フロアで魔術を使うわけにはいかないけど…
…ここなら、大丈夫よね?)

そう考え、ティーカップを一旦ソーサーに戻し、両手をそれぞれの側の膝の上に置いた。

「かの者の身体の妨げを浄化せよ…ノーマライズ」

小さな声でそう呟く。治癒魔術が発動した。
足の疲労が取り除かれ、足の張りがすっかり取れたのを感じる。

(よし…これで午後も頑張れるわね)

テーブルの下で軽く足首を回しながら、満足げに紅茶を飲み干す。

美澄 蘭 > 「………よし」

紅茶を飲み干して、会計を済ませてミュージアムカフェを出ると、

「次は、あっちの展示ね」

と、館内図を確認して、オブジェの室内展示に向かった。

美澄 蘭 > 異能による、多種多様な展示の中を、目録と見比べながら歩き………そして、それを見つけた。

「…あった」

作品名「対比 No.6」。
鉄製の等身大の裸婦像のペアが二組。立像と座像だ。

常世祭の展示に出ていたのは「対比 No.5」だったから、シリーズなのだろうか。
…などと考えながら、キャプションに目を向ける。

美澄 蘭 > 左側の立像のペアは、まず異能で像を作り、それを基に技術で。
右側の座像のペアは、まず技術で像を作り、それを基に異能で模したもののようだ。
…だが、常世祭の展示の時と同様、ほとんど区別はつかない。

「………すごい………」

まじまじと、丁寧に仕上げられた裸婦像を見つめる。
芸術品鑑賞モードなので恥ずかしくはない。

美澄 蘭 > そんな風にして、じっくりと芸術鑑賞を楽しんでいたが…時の流れは早いもので、閉館時間が近づいてきてしまった。

「もう時間か………残念ね」

見ていたエリアの鑑賞を足早に終える。
展示エリアを抜けた先には、ミュージアムショップがあった。