2016/05/27 のログ
ご案内:「訓練施設」に美澄 蘭さんが現れました。
ご案内:「訓練施設」に那岐夜車丸汀さんが現れました。
美澄 蘭 > 昼間、授業が終わった後街の楽器屋で音叉を入手し。
それから、食堂で早めの夕食をとってから訓練施設にやって来た蘭。

何か1人で魔術の練習をしていたらしく、周囲には魔力が循環しているが…その中央で、本人は怪訝な表情を浮かべている。

那岐夜車丸汀 > 《ホウホウホウ》

梟がずっしりと頭の上に鎮座したままアルビノ少女は訓練施設へと歩く。
然し 何故この子は頭の上に乗りたがるのだろう、肩にしてくれないかと
指でずぶずぶと羽毛の中へと突っ込んで抗議をしたが 動いてくれなかった。

と、ばさばさっと音も最低限に少女の頭の上からお先にとばかりに訓練施設の中へと飛び込んでいった。
入ったと同時に 小さく旋回をして戻ってきたので何事かと施設へと入ったのならば。

「…お待たせ致しましたか? 美澄先輩。」

小さく 頭を垂れ 梟を腕に止まらせたまま言葉をかけたい。 

美澄 蘭 > 浮かない顔をしていた蘭だったが、汀の姿を確認して、表情を改める。
人好きのする笑みを浮かべて、汀の方に歩み寄ってきた。

「なぎささん、こんばんは。
ちょっと1人でやりたい事があって早めに来てただけだから、気にしないで」

実際、汀の「目」には、蘭が「冷却」の魔力を周囲に纏わせているのが分かるかもしれない。
頭の上の梟を見てくすりと笑みを零し。

「…ヤシャも来たのね。
私に伝えられる事はあんまり多くないけど、今日はよろしくね」

「それにしても、私ももう「先輩」なのね」と付け足しながら、少しはにかむように笑った。
この学園は学年の垣根が低いので、実感はなかったが…今になって、「先輩」として相応しくないといけないという気持ちが涌き上がる。

那岐夜車丸汀 > 魔力の渦は ワシミミズクは見たのだろうか 感じたのだろうか
全く巻き込まれる事を避ける様に 即旋回をして懐に戻ってきたからだ。
いや、動物の直感と言う奴かもしれない。…彼女が此方にやってきた。

「……、左様ですか。…魔力の渦ですね、若干冷え冷えの気配」

「視る」動作は既に実行している、色なき世界いえども現象は見抜いた。
成程 これは 魔力の渦だ、周囲に纏わりつかせて気づいた時にはもう、な具合に。
捩り寄ろうとする梟をむんずと捕まえて、肩に…いや、ばさばさっと地に降り立ってしまった。

ヤシャと名付けられているワシミミズクは 蘭を見上げると 『ホウ』と一鳴をして反応したという。

…彼女の表情は何となく把握した、声もどことなく明るい様子。
今日は楽しみにしていた薫陶というか学べるいい機会だ。
なので、流行る気持ちとか抑えつつも 良しなに と軽くお辞儀を。

「今日は 良しなに。…音叉は持ってこられましたか??」

美澄 蘭 > なお、蘭が纏う魔力の渦の正体は
「術者の周囲の空気を冷却する魔力を循環させる事で術者の体感温度を下げる冷却魔術」
だ。
蘭は5度ほど体感温度を下げるつもりで編んだ術式なのだが、自身の魔術耐性の高さ故にその効果を殆ど体感出来ていない。
魔術耐性の低い者が蘭の近くに寄れば、蘭の望んだ効果を体感出来る可能性はあるが。

「そう。…手紙の中で冷却魔術の話したでしょ?
それで、昼間に試しに組んでみたんだけど…どうも、効果がいまいちな感じで」

「効き過ぎて周りが危ないよりは良いけどね」と苦笑しながら肩をすくめる。
ヤシャに鳴き声をかけられると、ヤシャに目線を合わせて軽く手を振って返す。
嫌われていなくて安心した、人懐っこさの感じられる笑顔だ。
…と、そんな事をした後汀に軽くとはいえ軽く頭を下げられれば、こちらも慌てて軽く頭を下げ返し。

「こ、こちらこそお手柔らかに…。

あ、音叉は持ってきたわ」

頭を上げがてら、ブリーフケースから小さな音叉を取り出す。

「チューニング用の、安いやつだけどね。楽器屋さんで仕入れてきたの」

手に乗せて、汀の方に見せた。

那岐夜車丸汀 > 魔力の渦は視られる異能を持ってよかった。
彼女に確か手紙で戯れに認めた記憶が蘇ってきた、確かに書きましたが、
まさかそれを練習して実践していたとは 恐れ入りました!

魔術耐性は残念ながら低くはない、形として見えるし若干程度ひんやりしますね 的に収まってしまった。

「しました、ね。戯れに綴った記憶が。
…あれ、…いえ、外殻と内殻の間に遮蔽シールドなる壁を作って、
外からは中を冷やし過ぎない、内からはいらない熱だけを出すとかにすれば
程々の術式で 快適に過ごせるのではと今朝方思いつきまして。
それか、短時間で強力に冷やす冷却魔術にすべきかを。…これは効き過ぎるので、対物のみ推奨します。」

「後者の申したのは 此方に書いては見ました、」と帯から取り出したのは小さく折りたためられた一枚の紙。
中はびっしりと術式が薔薇の花を模したような綺麗な形を作っている。
ヤシャは人の言葉は喋る事は出来ないが、言葉は聞いて理解はする知能はある。

そのヤシャは地面をてっこてっこと歩いて適当な場所に移動をしてから 縮こまって待機の姿勢を取った。
これで 準備終了。その離れた位置は 遠すぎず近すぎず絶妙な距離。

音叉は持ってきていただけたようだ。
では まぁ 音波魔術をお見せ出来る模様。

「私の 使う魔術は目には見えないので 音叉があると割と目にする事が出来ます。
では、どちらから 参りましょうか?」

美澄 蘭 > 魔術の資質のある人間が揃えば、魔術耐性が低いということはあまりない。
この場に魔術耐性の低い知人でもいて、その人物に蘭のそばに寄ってもらえれば面白いものが見られたかもしれないが、そんな都合のいい事は起こらないのだった。

「あー…そっか、遮熱の防壁組み込むの忘れてたわ。
冷却の仕方が、私が考えたのとなぎささんが考えたので全然違うけど、そこは参考に出来るかも。

…「人が涼しく過ごす」目的の術式だと、加減が難しいわよね。効かないのも残念だけど、効き過ぎるのも身体に良くないし…」

そんな事を言って困ったように笑っていると、汀が何かを書いた紙を見せてくれる。
…が、その術式(だと思う)に使われていたのは、蘭には魔術的な意味が理解出来ない字の羅列だった。

「…???…」

眉間に皺が寄る。

「…魔術文字としては見た事ないわね…ごめんなさい。
物を冷やしたい時に使える術式なのよね、これ」

と、理解出来ない事を詫びつつ確認をしてみたり。

ヤシャが離れる。どうやら汀が魔術を披露してくれるらしい。

「それじゃあ、風魔法の方からお願いしたいけど…
…何か、標的とかを出してそれに向けて使うんじゃ駄目なのね?」

音叉を使うように手に持ちながら、汀に問う。

那岐夜車丸汀 > 魔術の素質はあるとおもう、無いのは…視覚位だ。
色々と日々の動作は鈍くゆったりな代物。きびきびとした動きは出来たとしても長く持たない。

魔術をこう学んで身に着けたではないのだ。こう術式を構成して紙に書いては見たがそれに対する知識量は恐らく微妙。
よって難しくなってくると 無言になってしまうのは仕方のない事。

「遮熱の防壁は皆さま やり方がありましょう。

人が涼しく過ごす…それが個人なのか その個人含めて複数なのか。
私の場合 熱中症が怖いので万が一なった場合に備えまして、
命の保証がギリギリ出来る位に急速冷却魔術を元に…真夏日限定です。

今の時期 使いますと 時々の真夏日は別として風邪を召されます。」

漢字だらけにして微妙に遠くから見たら薔薇の絵の様に仕立てた紙。
術式にもお洒落を!をテーマにしてしてみたら出来たという。

「ですので 普段は 物を急激に冷やす時に使う術式として御活用下さい。紙を折りたたんで、こんな巾着袋に入れて
柔らかく握りしめて発動し 次に冷やしたいものを触れると冷えます。
一連の動作が起動キーですので、詠唱は入りません。」

紙をそっと持ちコンパクトに折りたたむと また帯から巾着袋を取り出して中に詰め込み 改めて彼女の掌に載せよう。

「私の使います魔術は 風魔術と衝撃波を伴う音波です。…風魔術だけですと…指向性が微妙な事に。
標的に当てるのは 音波ですね、風は正直申しますと補助という役目を担っておりまして」

背中のケースを背負ったまま どういう仕組みか さっと取り出したのはバイオリンと弓。ゆっくりと構えて
一音を弾き始めると リィィィン と音叉が揺れた。

弾きながらだが 「私では的の出し方が出来ませぬので 申し分け御座いませんが…お願いします。」とお願いをしてみよう。

美澄 蘭 > 蘭は「学ぶ」というやり方で魔術を修得している身なので、理論化はまあまあ出来るかもしれない。
しかし、いかんせんキャリアが浅過ぎるので、知識はまだまだ広くないのだった。

「ああ、熱中症の対処用っていうのが本来の使い方なのね。
…流石にまだ夏本番じゃないから、それだけ強く人を冷やす必要はない、って感じか」

ふむふむ、という感じで小刻みに何回か頷きながら書かれた術式を眺めている。
…漢字の魔術的意味はやっぱり理解出来ていないが。
…と、術式の書かれた紙が入った巾着袋を渡されると

「ありがとう。…私が考えてる方も、もうちょっと上手くいったら見せるわね」

と、楽しそうに受け取った。そしてひとまず制服の胸ポケットへ。

「風と音波を組み合わせて使うのね。
………あ」

汀の奏でるヴァイオリンの音に、音叉が共鳴するように音を鳴らして揺れる。

「あ、じゃあ的は私が出すわね…とりあえず、普通ので良い?」

そんな事を聞きながら、端末の方に向かって片手で(もう一方は音叉で塞がっている)操作。
片手の割に操作はスムーズで、特に注文を付けなければ、射的をイメージさせる、丸い的が姿を見せる事だろう。

那岐夜車丸汀 > 師匠から魔術を基礎を習い 後は実戦あるのみ。応用とか諸々は己で試行錯誤をしてみよ、だった。
記憶の大半が忘却の彼方だが それは覚えていた、師匠と比べたらこの学園の授業は優しい難しくはない。

「熱中症 対策ですから 元々が。熱中症になりますと体温が偉く高くなってしまいますので、
急激に満遍なく冷やすしか…冷やしつつ水分と塩分を飲ませるのです。
汗からも塩分が飛びますので 水と冷やすだけでは駄目なのです。

…まぁ、ご存知かもしれませんが、では 次回以降 談義の際に経過か完成をお見せ頂ければ嬉しい限りです」

漢字で術式を作ったのは それが馴染みある形式だったから。
こう数学の述式的な書き方もあるかも知れないが、なぜか漢字の方が馴染みあったのだ。

取りあえず 保有する魔術の披露を致さねば。

「一音出すだけで 音叉が共鳴します。今は敢えて音叉を狙いましたが。方向性は 意識する方へと飛ばしまして。」

異能でまず 周りを把握か確認。(目が見えていれば見えている範囲を把握)
次に目標とする対象を選び 強く認識か目標に定める。
次に目標に向かって 音波を強く当ててー衝撃波で揺らす。

この一連の行動を慣れると短縮するのだが、弱点とするのなら異能の反響定位を使わせないようにしたら 威力はがた落ちだ。
最初が肝心なのだ、単体では微妙な代物なのだ、汀の戦闘力は。

「はい。普通のでいいです。」

的が出たらしい、舌打ち―反響定位を持って目標捕捉。丸くて射的の的を思わせる物体らしい。
まだ音色は普通だ、まろやかでバイオリン・ソナタの曲を弾いている。その音が変化したのは 次の一瞬。

音叉がただ音色で揺れていたのだが ある一時だけ強く揺れて音鳴りをしー同時に 的を強くダァン と揺らした。

強く弦に弓を押し当てて弾いたのだった。

「当たりましたか?…時々外れるのですが」

美澄 蘭 > 「魔術を使わない応急処置だと太い血管のある辺りを何か冷たい物で冷やしたりするけど…魔術だったら一気に冷やすのも楽ね」

「一応、保健課で講習は受けたんだけど」と言い、思案がちに口の下に人差し指を当てながら。

「…ええ、なぎささんにヒントももらえたし、近いうちに」

自分で組んでいる魔術の構成を見せる話には、柔らかく笑んで頷いた。

「はい、じゃあ普通のね」

引き続きスムーズな操作で普通の的を出す。…と、汀が何やら舌打ちをしている。
感情のこもっていない、「作業」としての舌打ち。
視覚がある蘭にはよく意味の分からない作業ではあるが、固唾をのんで見守る。

そこから、汀のヴァイオリン・ソナタが始まる。
音叉の共鳴を若干邪魔に思いながら聞いていたのだが…

「!」

強く弾かれたヴァイオリンの音色。
音叉の強い共鳴。
激しい音を立てて、激しく揺れる的。
それらが同時に起こって、驚きに目を瞬かせる。

「………す、すごーい…
的が揺れたから、多分当たった、って事だと思うわ。

…でも、音と風だけであれだけの衝撃って、凄いわね。
魔術の効果と音楽の曲って、何か関係あったりする?」

楽器こそ違うがクラシックを嗜む者として、そういった部分にも興味がわくらしい。
感想を述べつつ、興味があることは確認したくてしょうがないようだ。好奇心も旺盛なのである。

那岐夜車丸汀 > 反響定位は舌打ちが露骨に聞こえるタイプだ。
もう一つの異能は舌打ちがほぼ聞こえない正確無比を誇るもののデメリットが高い代物。
一連の作業として舌打ちは欠かせないし、そればかりは目の代わりになるとしても仕方のない事。

音叉の共鳴…は威力の良し悪しを見て聞いてほしいから彼女に頼んだのだ。
己の魔術は 普通の魔術と違って 聞こえたらそれは届いている的な超音波系の魔術だ。

音叉 震えている音がしている ではそれを持っている彼女は邪魔に思っているだろう。威力は今 感じてもらえただろうから

「音叉 しまっていただいても大丈夫ですよ? 煩かったでしょう、すみません。
重要なのは 指向性を持たせるという事です。バイオリンに限らず指向性を持たせられれば 割と持ち運び可能な楽器でも
同じ事は出来ると思います。…曲によっては 効果は変わりますね。

今私が持っている曲は レクイエムのみなのですが…」

鎮魂曲として有名かもしれない曲である。様々な音楽家が書いたとされるが、その分 色々と旋律も違う。
霊を慰める曲なので 効果は除霊というか霊を癒しておとなしくさせる的な効果があった様な。

ついでにだが ヤシャは待機のまま 羽繕いの真っ最中。

ご案内:「訓練施設」から那岐夜車丸汀さんが去りました。
ご案内:「訓練施設」から美澄 蘭さんが去りました。