2016/06/04 のログ
ご案内:「女子寮・セシルの部屋」にセシルさんが現れました。
■セシル > 「………ふぅ」
夜。
シャワーを浴びて、ゆるやかな寝間着に着替えたセシルは、部屋に出てくるとぼふ、とベッドに倒れ込む。
「…昼の暑さには参るな…おかげで時間を有効に使えん」
学業。風紀委員の任務。鍛錬。
座学の講義は空調のおかげで助かっているが…他のことは、陽の高度が上がる前か、陽が陰り始めてからでないとなかなか手につかない。
やるべきことを陽の高くないうちにまとめてしまっているため、それらの時間の行動密度も上がり、セシルとしては疲れがたまる日々が続いていた。
■セシル > ころりと、ベッドの上で仰向けになる。
「…しかし、ここはまだ暑くなるという話だったな…」
「大丈夫だろうか…」と、げんなりしたような声を漏らす。
セシルの故郷は生地さえ選べば一年中長袖で過ごせるような土地だったのである。
顔以外の肌の露出に抵抗感があったセシルは、風紀委員の夏服を着るのを渋っていたのだが…。
(やむを得んか…いつぞやの少年に言われたように、風紀委員の任務中に倒れては洒落にならんし)
深い、溜息を吐いた。
■セシル > それから、億劫そうに身体を起こす。
そして、クローゼットの方へ。
一応、風紀委員制服の夏服を受け取ってはいるのだ。まだ着ていないだけで。
(生地が少し薄くなるのが不安だったのもある)
恐る恐る、半袖の制服を身体に合わせ…それから、半袖の袖丈に合わせて寝間着の腕をまくってみる。
「………」
元の色素の薄さもあって、無駄毛の類はほとんどない。
(もっとも、セシルの文化圏は肌をさほど露出しないのもあって無駄毛にそこまで神経質ではないが)
「………」
ただ、「肌をこれだけ出すのだ」という認識を強めたセシルの眉間に、深い皺が刻まれた。
■セシル > (これ以上暑くなるとなれば、生地の厚さは犠牲にするしかないか。
…しばらくは夏服の長袖で凌ぐとして…)
夏服の半袖を睨みつけながら(彫りが深い上に眉間に皺が寄っているので、もし横から見ているものが入れば結構な迫力を感じることだろう)、思案する。
(確か、先日の少年が温度の調節が出来るものを売っている店がある、と言っていたな…魔術具屋だろうか?)
セシルのこの世界の手持ちで手に入るものとはあまり思えない(簡単に入手出来るものであれば、それこそ学生に配布されていてもおかしくないだろう)が、とりあえず探す価値はある。
そう、セシルは判断した。
■セシル > しかし、セシルはすぐに動き出そうとしなかった。
クローゼットに制服を戻し、ベッドに戻る。
(…今は休もう。明日の鍛錬の後にでも探しに行けばいい…
今日は、もう疲れた)
ベッドに倒れ込んだセシルは、そのまま眠りへと落ちていったのだった。
ご案内:「女子寮・セシルの部屋」からセシルさんが去りました。