2016/08/11 のログ
ご案内:「メグミの私邸」にメグミさんが現れました。
メグミ >  居住区郊外、未開拓区域の境にある一軒家。
 自宅でありながらも魔術工房を兼ねているメグミの私邸だ。
 
 ――その邸宅の前に広がる簡単な花畑に水をあげている少女はまごうことなき家主のメグミだ。

「~~♪」

 誰かを待っているのだろうか。
 水をやりながらちろちろと周囲を伺っている。

ご案内:「メグミの私邸」に龍宮 鋼さんが現れました。
メグミ >  ……龍宮 鋼の魔力特性診断。
 彼女本人から依頼を受け、承ったものだ。

 龍宮 鋼。彼女の素行については知らぬものではない。
 風紀委員内の中でもそれなりに話は伺う。

 ……とは言え、それはそれ。これはこれ。
 指名手配がされている訳でもない以上、事を起こさなければ市井の学生と扱いが変わる訳でもない。
 それに、彼女の特性を識っておくことは彼女へ対処し易くなる言を意味する。

 故に引き受け、準備を整えた上で待っている。
 
 

龍宮 鋼 > (コンビニの袋をぶら下げて道を歩く。
 この島の生活は長いがこちらの方はあまり来た事がない。
 スマホをあたりの風景を見比べながら歩いていく。
 彼女から住所を聞かされた時点で分かっていたが、寮住まいではないというのは珍しいと思う。
 そんなことを考えながら歩いていれば、やがて目的の家を発見。
 門へ近付きインターホンへ手を伸ばして、庭に居る彼女を見付けた。)

おう、来たぞ。

(そう告げて何か言われる前に敷地内へ。
 こちらは呼ばれたのだ、何を遠慮する事があるものか。
 まさにそんな態度である。)

メグミ >  
「はい。こんにちは。」

 柔らかく笑って来客を出迎える。
 態度を気にする様子もなく、むしろ。

「暑かったですけれど、お元気ですか?
 ……って、体調を崩すようなヘマはしないですよね。
 さ、どうぞ。立ち話も何ですから、中へ。」

 客人を迎えるように招く。
 花壇への水やりはそこそこに玄関を開けて中へと促すか。
 ……栽培されている植物は、あまりなじみのないものだろう。
 

龍宮 鋼 > (笑顔を向けられて思わずまじまじと見る。
 歓迎されているような雰囲気が信じられないと言った表情で、実際に信じられない。
 だってこの間思いっきりぶん殴ったし。)

問題、ねぇよ。

(かろうじて返したのはその言葉だけ。
 中へ促されるがままに彼女の後を付いていく。
 庭や鉢に植えられているあまり見たことの無い植物を見ながら歩き、玄関の前で立ち止まった。
 家と彼女を交互に見比べて、)

――しゃす。

(ぺこりと小さくお辞儀をして家の中へ。
 良く考えれば誰かの家へ普通に上がるなんて初めてだった。
 落ち着かない様子は家主から見ても明らかであろう。)

メグミ > 「ええ。
 ……あ、置いてあるものには迂闊に障らないでください。
 モノによっては色々と大変ですので。」

 さらりと注意を加えつつ廊下を進む。
 そこそこ綺麗なように見えて、割と至る所モノが置かれている。

「地下の方に準備をしておきましたので、こちらに。」

 ――当然殴られた事を覚えていない訳ではない。
 が、風紀委員としては当たり前のことである。故に根に持っていない のかもしれない。

 促されたままに進めば地下に降りる。
 降りた先で一つの扉を開けば、本と石、そして電子機器の並ぶ空間へと出る。
 部屋そのものは広いがモノが多い。また、部屋の中心に近付けば近づく程澄んだ空気を覚える事もできる。
 

龍宮 鋼 > うえ。
マジかよ。

(その辺に転がっているものを触ろうとしていた手を引っ込める。
 促されるままに彼女の後を付いていく。
 途中に色々置いてあるものを眺めながら階段を下りて、部屋に入る。
 本と石はそれっぽいが、何故電子機器。
 なんと言うか、料亭でパスタが出てきた時のような顔をして扉の前でしばらく棒立ち。)

――あぁ、オイ。
みやげ。

(先に進む彼女に声を掛けて、彼女がこちらを振り向いたの確認してからコンビニ袋を放る。
 中に入っているのはシュークリームとかエクレアとかのコンビニスイーツが数個。)

メグミ > 「? どうしました?」

 呆然とした鋼の顔を確かめれば不思議そうに首を傾げて伺う。
 電子機器を組み込む・扱うことに抵抗はないし、使えるものを使うことに余念はない。
 多少節操がなくとも、効率的ならばそれで好し。

 ……故に意外に思っているなどとは思わず声を掛けた。

 そうして少ししてから袋を受け取る。
 コンビニスイーツ群に表情を綻ばせた。

「あらあら……気を遣って頂いちゃいましたか。
 ふふ。ありがとうございます。昨今のコンビニスイーツも美味しいですからね。」
 

龍宮 鋼 > いや、なんでもねェよ。

(人のスタイルに口を出す事はないだろう。
 深く考えない事にして彼女の方へと歩み寄る。
 置いてある機械類がどんなものかよくわからないので、下手に触る事のないように。)

別に。
食った事ねェからしらねぇよ。
――いいだろ、始めようぜ。

(あまりにも普通のやり取りがなんだか落ち着かず、つい乱暴な物言いになってしまう。
 普段であれば問題なく応対できるのだが、誰かの家にいるという経験した事の無い事態に戸惑っているのだ。
 それを誤魔化すように、今日の本題へと入ることにした。)

メグミ >  
「では後でお茶にしましょうか。
 ……さて、それではそちらの椅子におかけください。」

 周囲の物品と比べるとインテリア色の強い普通の椅子――
 ――恐らく他のフロアから引っ張ってきたものだろう。その椅子に座る様に促す。

「こほん。ひとまずは外から機器を通して魔力を読み取り、解析する方式を採用致します。
 特性を解析するにあたっては、やはり分かり易い形に落とし込むことは重要ですから。
 ええ、問題ない様でしたら、この測定器とこの測定器を左腕と左肩に。」

 コードの付属したリストバンド状のそれを2本差し出す。
 ……リストバンドの内側には鉱石のようなものが埋め込まれている。
 この鉱石を通じて測定を行うのだろう。
 

龍宮 鋼 > (お茶はともかく、今はとりあえず本題だ。
 示された椅子に座り、脚を組む。)

わかりゃ何でも良いけどよ。
――白衣にメガネでも用意した方が良かったんじゃねぇか。

(今から自身を調べる機械の横に立つ彼女。
 今言ったような格好をしていればしっくりくるし、彼女自身にもそんな格好が似合うような気がする。
 差し出されたそれを受け取り、言われたとおりに腕につける。)

で。
俺は特に何もしなくて良いのか。

メグミ > 「あら、そっちの方がお好みでした?
 今回は特に必要もないので用意しなかったんですけれど――」

 落ち着かない素振りに言及することはなかった。
 脚を組んで尋ねられれば、軽い調子で答えつつ。

「ええ、強いて言えば何もしないでください。
 いずれにしても平常時の状態が望ましいですから。」

 何もしない。
 特定の状態で性質が変わるにしても、調べる時は平時が基点だ。
 故になにもしない方が望ましいと念を押す。

「さて。
 ちょっと熱くなるかもしれませんが――。」

 機器を操作する。椅子の周囲に魔法陣が浮かぶ。
 測定内の領域を定義するものであり、また、測定外の領域の要素を読み取らぬようにするための役割を持つ。
 セットされた測定器だけでは拾いきれない要素がある場合に備えている意味合いもある。

 いずれにせよ、メグミの言葉通りにリストバンド状の測定器が光り、仄かに熱を発する。
 龍宮 鋼の体内の魔力と呼ばれる要素に刺激を与え、性質を読み取るものだ。
 
 そのものの魔力のルーツは何か。
 より多く含む属性は何か。普遍的な魔力との差異は何か。
 転じて、魔力を構成する要素からどのような特性が読み取れるのか。 
 総じて、どのようなものが持つ魔力か。

 本質的には神格・怪物・悪魔――神秘の正体を探る為の測定であり、
 その技術と知識を龍宮 鋼の魔力特性の調査に転用している。
 
 測定結果を電子機器を通じてデータとして読み取り、
 類似する要素も参考にしながら情報を整形し、数値化・文章化して行く。
 

龍宮 鋼 > 別にどっちでも良いっつの。

(下らなさそうに答える。
 別にそう言う趣味はない。)

あいよ、了解。

(短く答えて背もたれに身体を預ける。
 組んだ脚に両手を乗せて、リラックス。
 魔法陣が浮かび、言葉通りに右手の測定器が熱くなる。
 とは言え特に嫌な感じもしないので緊張もしないが。
 機器が作動していてもこちらからすれば特に変わった様子は無い。
 身体の中で魔力が活性している感じはするのだが、そこから何かが分かるわけでもなく。)
 機器の方にはデータが蓄積されている事だろう。
 神格も高くは無いが反応があるだろうし、彼女の知識からすればこちらが龍であることのデータも出てくるかも知れない。
 しかしそのデータは歯抜けが多いように見えるかもしれない。
 反応の一部がなかったり、丸ごと返って来なかったり、かと思えば正常に返って来たり。
 魔法陣の方はもっと分かりやすい。
 陣の魔力が、こちらへ僅かずつ流れてきている。
 まるで魔力などを「奪って」いるように。)

メグミ > (微弱ながらも神格あり。
 龍種の気質を持つが不完全……ん……
 この地球で言う所の西洋か東洋、あるいは地球外。
 どのような龍のルーツか分かれば楽なのですが、いかんせん不完全ですね。

 ……もしかして人造龍・合成龍の類でしょうか。これ。)

 情報を打ち込みながら検分を進める。
 龍や神性を示す要素は読み取れるが、どうにも欠けや抜けが多い。

 それらにしてはあまりにも不自然な様子から、
 人為的に龍種の性質を再現ないし付与された存在かもしれない。

(魔法陣が弱い、と言うよりも……
 魔力が持っていかれていますか。)

 魔法陣の異常を読み取りつつ頭の片隅に入れておく。
 鉱石に各四元素属性、その後各五行属性を付与して龍宮 鋼の魔力を刺激する。
 属性に対する反応から、自然的な属性の得意不得意を確かめる。
 

龍宮 鋼 > (人為的なものではないが、なにしろ混ざり物だ。
 純粋な龍ではないため、多少不自然に見えるかもしれない。)

――難しい顔してんな。
なんか質問あるなら答えるぞ。

(彼女の顔もそうだし、何かとんでもない事を思われているような気もする。
 自身について多くは知らないが、助けになるならと。
 属性を付加された魔力は、普通の人間よりもやや大きい反応を示すだろう。
 自身もなにか設定を変えたことは感じており、寒くなったり熱くなったり、ビリっと来たり感じている。
 しかし一番目立つ反応はまた別にあるだろう。
 属性で刺激すれば、一瞬だが自身の魔力からその属性の反応が返って来るはずだ。
 火で刺激すれば火、水で刺激すれば水、土で刺激すれば土。
 刺激する魔力も測定しているのであれば、そちらから魔力が規定より少し減っている事もわかるだろう。)

メグミ >  
「ええと。率直に伺いましょう。龍のお方で合ってます?
 後、研究施設の類に縁があるとか、ないとか。」

 助け舟を出されれば素直に伺いつつも測定を進める。
 返された反応を読む限り、得意不得意を持つようには見えない。
 寧ろ差し出した反応と同種のものを返す。
 もっと言えば、幾らか奪った上で同じ性質を返す。

(先の魔法陣の反応も加味すると、魔力吸収能力。
 加えて、吸収した魔力と同属性を示す性質ですか。
 もう少しだけ伺いましょう。)

 ……更なる検分を続ける。
 軽微ながらも気を払いつつ、【毒】の属性で魔力を刺激する。
 極端に毒に弱い性質を持たない限り、害のない程度の試験毒だ。