2016/08/16 のログ
ご案内:「海底遺跡郡・朱夏の遺跡」に糸車 歩さんが現れました。
ご案内:「海底遺跡郡・朱夏の遺跡」に滝川 浩一さんが現れました。
糸車 歩 > 遺跡の入り口に立っている少女は、すぐに中へ入らず人を待っているように見えるだろうか。
セミロングの髪を後ろで二つに分け、それぞれ纏めて。
身に着けている服装はいつもの学生服ではなく黒いハイネックのシャツ、要所を茶色の甲殻でサポーターのように補強された紅いサーコートを着込んでいた。その上に、白いレインコートのようなものをひっかけ、その裾が潮風に揺れてヒラヒラしている。
中央部に向かって朱い血管のような模様がはしる呪符を手に数枚持ち、その数と種類を確認していた。

「思ったよりも簡単な講義でした。
……さて、これの出番があるかどうか」

呪符をレインコートの内側にしまい込むと、その手には一見何も見当たらない。屋外の探索だというのに素手であることを除けば。いや、修復のために手袋は持っているのだが。
さて、彼の力はこの前見た。
確かになかなかの命中精度であったが、所詮射撃訓練の初歩の初歩。実戦経験の有無は別だ。
蟲とは言えど、大型の動く的相手に、どれほどのものを見せてくれるのだろうか。

滝川 浩一 > 「すいません!遅れました!」

砂浜の方から手を振って走ってくる少年が一人。
その恰好は腕まくりしたYシャツにズボン、そしてスニーカー。
おまけにその背にはリュックサックを背負っていた。
とてもじゃないが動きやすい服装とは思えず、どちらかと言えば図書館や学校の教室に勉強しに行く恰好に思える。

「ごめんなさい…滝川浩一、ただいま参上いたしました。」

待ち合わせの場所にいた女性に近づくと、呼吸を整えて敬礼しながらそう発現する。
彼女の格好を見て、自身の格好を見直すと少し不安げな表情をする。

(やっべぇ…もっと動きやすい服装でくりゃよかった。あと合羽も持ってくりゃよかったなぁ…)

女性のレインコートを見て、頭を抱えるとそう思考する。

糸車 歩 > 「いいえ、私も今来たところ。
ちょうどいいタイミングね……って、あら?」

謝罪の声が聞こえたので、答えながら砂浜の方を見ると、こちらに向かって手を振り、駆けてくる少年が居た。
近づいてきた彼をよく眺めると、講義が終わってからそのまま飛び出してきたようにも見える服装であった。
今は夏休み中であり、可能性があったとしても補講か、夏期講習、自習くらいだろうが。

「んー、控えめに言っても屋外を探索する服装ではなさそうね。
汚れても、破れてもいい、そういう服は持ってないのかしら」

歩みを進め、その背後に廻るとリュックサックを目に留めて、困ったように首を傾げ、頬に手を当てた。

「そのリュック、何が入ってるかわからないけど、ひっかかりそうね。
そこで提案なのだけど。もしルインワームと遭遇したら、浩一君は後方援護をお願い、私が先頭に立ってガードするわ。
安心して、こうみえても常人よりは頑丈にできてるから」

自信ありげにそういうと胸のあたりをポンとたたき、先に立って歩いていく。

糸車 歩 > 遺跡の中は、それなりの出入りがあったにもかかわらず、まだ安全が確保されていない。
注意しながら、中を進む──
[1d15→7=7]ロール表【修復】
滝川 浩一 > 「すいません、お願いします…」

苦い顔をして、彼女に前衛を任せる。
そうだ、ハイキングや遠足に行くんじゃないんだ。もう少しましな恰好があったろうに…
そう後悔するがもう遅い。

「あぁ、リュックですか。まぁ…その便利そうなものを生成できたんで、いくつか入れときました。
まぁ、役に立つかわかりませんが」

苦笑いして、背中のリュックを指さしてそう返す。
先日、訓練施設で生成した武器…いや、兵器、というのが正しいかもしれない。
あのような事故が起きないように予めテストした道具をいくつかリュックに入れて持ってきた。
しかし、彼自身この中身に期待はしてない。

(常人より頑丈って…岩でも食ってんのかな?
って、いやいや、そんなこと考えるなんて失礼だろ俺…)

最後の一言を聞き、そんなことを想像しつつも頭を抱える。
ともかく、あれだけ自信ありげに言うのだから相当のものだろう。
彼女に前を任せて、こちらは後方支援を徹底しよう。
そう考えつつ彼女の後を追う。

糸車 歩 > 修復7.
偶然触れた宝玉のはまった台座はこの遺跡の過去を映し出すホログラムのようだ。
この遺跡の屋上に古代人たちが集まり『門』に酷似した空間を開く様子が映し出される。古代人達はこの『門』を通って他世界へ移ったのだろうか、それとも……。謎は深まるばかりである。
(バイト代ボーナス特に無し)

なるほど、そういう事ならその荷物も納得がいく。
と彼の説明したリュックを改めて眺める。戦闘中に生成するまで相手が待ってくれるとは限らないし、あらかじめ作っておくのはありだと思う。これなら背後は任せてもよさそうだ。

「ふふふ、頼もしいわね。期待してるよ?
さて、最初の部屋には何もなし……と、あれは何かしら」

最初の部屋に足を踏み入れた歩が、小さく声を漏らす。
部屋の奥には、台座にはめ込まれた球体。
詳しく調べようと手を伸ばし、指先が触れると立体映像が出現する。

映し出されるのは、この遺跡が辿った歴史。
屋上らしき場所に人影が集まり、『門』に似る穴を開いていく様子が視えた──が、映像はここで終わっている。

「この遺跡、“門”の発生装置を兼ねていたのかしら、機能は失われた可能性があるけど」

いいところでホログラムが途切れ、少女は残念そうにため息をついた。

滝川 浩一 > 「門って異世界と繋がってるっていうアレですか…?」

ホログラムの映像を見ると、確認するように彼女へと問いかける。
門は異邦人のことについて詳しいわけではないが、目の前の宝玉やこの遺跡が何年も前からこの世界にあったものとは考えづらく、これらも門によって出現したものと自分なりの仮説を立てる。

「…うーん…学が無い俺には全くもって理解不能です」

腕を組んで、難しい顔をしつつ女性へとそう切り返す。
実際、大勢の科学者によってもそれらのことが解決できてないのだ。
一介の田舎者が解決出来るわけない。

「次の部屋に行きましょう。何かあるかもしれません」

女性にそう促し、歩を進める。
[1d15→15=15]
滝川 浩一 > 駆除15.
遺跡の奥深く、ルインワームの女王らしい大型の個体と巣穴を発見した。
今は衛兵のワームが近くにいないらしい、ここで仕留めればこの異常発生の原因の一つを潰せるかもしれない。
ただし、向こうも必死なので戦うならば慎重に!
ここの場所を調査員たちに教えるだけでも喜ばれるだろう。
(バイト代ボーナス+2500円)
[1d15→9=9]
滝川 浩一 > 【すいません、「駆除」か「修復」かを宣言していなかったためもう一度ダイスを振らせていただきます】
糸車 歩 > 「さあね、これだけで断定はできないわ。
単なる転移魔法の可能性もあるし、情報が少なすぎよ」

問いかけられると、少女は首を横に振る。
自分だって死者の世界から来たのだから門は通っているはずだが、冥府の門というものは基本的に通行者の意志は関係なく一方通行である。
もちろん、抜け道は存在するが。

「まあ、そのあたりは専門家に任せましょう」

が、今は脱線している場合ではない。
少年の言葉にうなずき、次の部屋へと足を進めた。

滝川 浩一 > そのまま遺跡の奥へと進んでいく、首元を吹き抜ける潮風が夏の暑さを忘れるほど涼しく――――― [1d15→3=3]
滝川 浩一 > 駆除3.
どうやらこの部屋にはルインワームの影がない。ただし、部屋の床の半分ほどを海水が浸しており、水面から海藻や魚影など豊かな水資源が見える。
周辺に散らばった魚の骨などから見るに餌が豊富であったことも異常発生の一つなのかもしれない……。
(バイト代ボーナス特に無し)

糸車 歩 > 【駆除です!先程のダイスは駆除ですぞ!】
滝川 浩一 > 「これは……」

部屋に入ると、海水、もといその中にある海藻と魚影を見る。
それに骨が散らばっており、それらを拾い上げ調べてみる。
とは言っても、魚には詳しくなく、そこに泳いでいる魚と同じということしかわからない。

「どう思います?」

骨をポイッと捨て、彼女の方を見てそう問いかける。
彼ここにいた魚をルインワームが食い散らかしたというのが彼の予想だ。
とはいっても、何故ルインワームが全ての魚を食さずに残したのかは不明だ。
少しづつ海水の方へと近づき、海水を掬い上げようとする。

糸車 歩 > 静まり返った部屋の中ほどまで、海水に浸かっている。
海藻や魚影がちらほら見えることからすると、ずっと以前から水没しかけている場所のようだ。

「ここには、……ルインワームはいないみたいね」

辺りにそれらしき影はない。
が、何やら踏んづけたので足元をよく見ると、魚の骨らしき小さな欠片が、そこら中に散らばっていた。
少女はしゃがんでその一つを手に取り、頬に手を当てて考える。
──あそこで泳ぎ回る魚が、わざわざ自分から陸に上がり、骨をまき散らしながら死んだとは考えにくい。

「んー。そうねぇ、他に迷い込んだ捕食者が見つからないというなら、十中八九、ルインワームが美味しくいただいたのだと思うけれど」

しかし、全てを食い尽くしたわけではなさそうだ。

「数ある食糧採取場の一つ、と考えることはできないかな。
こういう部屋が他にもいくつかあって、定期的に巡回して摂る。
そうすれば、減った海藻や魚は居ない間に増えるし」

そこまで知能があるかはわからないけどね、と眉をひそめて苦笑した。

「ひょっとして、何か採取するのかな?それなら、これを使うといいよ」

どこからか半透明の袋を取り出し、少年に向かって差し出す。
どんな素材でできているのだろうか、その表面はポリ袋よりもなめらかだ。海水と、魚の1、2匹くらいは入る容量だ。もともとは別の用途に所持していたものだが、他にも何枚か手持ちはある。

滝川 浩一 > 彼女の仮説を聞きつつ、海水の近くまで来たら彼女が投げた半透明の袋を受取る。
縁日で金魚すくいのおっさんが大量に持ってる袋か?などと考えつつ材質を確認するが理解はできない。

「ありがとうございます。…さてと」

袋に海水を入れ、海水の中に手を突っ込むと海藻を引きちぎり少しを袋に入れる。
次に魚だが…高速で泳いでいる魚を手づかみで捉えるのは中々に難しい。

「…使うか。」

目を瞑り、深呼吸するとその部屋一帯に青い光が出現しだす。
暗いこともあってか、その青い光が作る風景は幻想的で多少の光源にもなり部屋をぼんやりと照らす。
彼がもう一度呼吸すると光の一部が彼の手に集合し、形を作る。
彼が作ったのは一般的な魚とり網だ。

それを使って魚を捕まえようと手を器用に動かし、魚とり網を操作する。
あっという間に魚を捕らえると生臭い魚に触る抵抗がないのか、手づかみで魚を袋の中に入れる。

袋の口を結ぶと魚とり網を消し去り、周囲の青い光も消え去る。

「採取完了です。次行きましょ次」

ドヤ顔で袋を見せ、それをかさばらないようにリュックサックにくくりつけ、次の部屋に行くように彼女に促す。

糸車 歩 > この前と違い、暗さのある部屋で使ったためか、青い光がぼわっと周囲を照らし、神秘的な空間を形作る。
少年が異能で網を形成し、それを使って魚を捕えるのを後ろから興味深そうに眺めた。

「おー、上手上手。
自分でつくったものは自由に操作できるのかな?
でも、手慣れてるね」

感心したようにうなずく。
袋の材質は、耐水性の糸を細かく編み込んで、隙間を撥水能力をもつ粘性膜でコーティングして拵えたものだ。
さらに生命体を入れた場合、内部から食い破れないよう粘性膜で一種の檻を構築する。つまりは100%、少女の生成物である。
もっとも、歩の正体を知らなければ、ただの便利な袋でしかないのだ。

「ん、そうね。
さて、次は何かしら収穫があるといいのだけど」

ドヤ顔で袋を掲げる少年。その様子を、にこにこしながら眺める。
だが、自分たちの本来の目的を忘れてはならない。
次の部屋へ向けて、探索を再開する──
[1d15→10=10]ロール表【駆除】
糸車 歩 > 駆除10.
どうやらここは侵入者たちを罠にかける部屋らしい。ルインワームたちとともに閉じ込められておまけにトゲ付きの天井がゆっくりと下がってくる。
だが逆にこの仕掛をうまく使えれば相手を一網打尽にできるかもしれない。が、とにかく自分の身が最優先だろう。うまく生き延びてくれ。
(バイト代ボーナス+100円)


部屋を覗いてみると、目の前にルインワームが数匹見えた。
大きさは1~2m、虫と言うべきか迷う大きさだ。さっそく駆除するために足を踏み込むが、そこで虫たちの警戒が自分たち以外にも向けられていることに気付き、その視線の先……天井を見上げた。

「とげ付きの天井……っ、落ちてくる?!」

幸いにして一面が針山ではなく、あちこち潜り込めるだけの隙間が見える。
その棘が落ちてこない場所に見当をつけると、後ろに声をかけ、走り出した。

「あそこの隅が安全地帯みたいね、早く!」

だがそれにはルインワームも気づいたようだ。
急ぐその側面から、黒いおおきなルインワームたちが2体、鋭い顎を振りかざし、串刺しから逃れるために邪魔者を排除しようと襲い掛かってくる!
とっさに右手を宙にかざせば、手首についていた手甲が変形し、蟹の鋏のような形状に変化する。
身を乗り出し、進行方向に割り込もうとした1体をめがけて、紅い鋏が振り下ろされた。

「1体はこちらで!もう片方をお願い!」

うまく関節部を撥ね飛ばされたルインワームを脇に押しやると、後ろを振り返って叫ぶ。

滝川 浩一 > 「っ!了解!」

彼女へそう返答する。
瞬間、一気に周囲に青い光が出現すると彼の左手に集まり、物体を形成する。
出現したのは大口径の拳銃。その見た目はリボルバーやオートマチックの拳銃より、信号拳銃に近かった。
その拳銃を襲い掛かってくるもう片方のルインワームへ向けて発砲する。

拳銃の発砲音…とは程遠い軽い音が鳴ると、粘着性の物質がルインワームの顎と脚へ向かって放たれて命中する。
それは顎と脚の両方に張り付き、顎は上手く開閉ができなくなり、脚は地面に粘着性の物質が張り付き、ルインワームをその場に拘束する。

(よし、予想通り…!)

「無力化に成功しました!退避しましょう!」

その場に拘束されてなすすべのないルインワームを見送り、もう一体を片付けた彼女へそう叫ぶ。

糸車 歩 > 割り込みを2人が素早く対処し、開いているスペースに滑り込む。
それから数秒遅れて、天井のとげが地面と衝突した。
あるモノは関節の柔らかい箇所にとげが突き刺さり、あるモノは狭い空間で身動きが取れなくなって
……やがて周囲に動いているルインワームはいなくなる。
少女は荒い息遣いで、すぐ近くにいる少年を確認した。

「無事、かな?
いやー、迂闊だったわ。床が凹みだらけだから、ちょっと注意すれば気づきそうなものだったんだけど」

申し訳なさそうに肩を落とす少女だが、それだけルインワームを斃したかったのだろうか。
先程向かっていったときの眼つきをもし確認できていれば、狩人のソレであっただろう。
出現した蟹鋏はすでに消えて、元の手甲に戻っている。少女が目を凝らし、とげだらけの林の向こうに別の通路を発見すると、そこへ慎重に歩いていった。
やがて狭い空間から解放されると、うーんと伸びをする。

「でも、粘着性の弾丸で無力化、ね。
そういう手は思いつかなかったわ。次は参考にさせてもらおうかな、動けなくなればいくらでもやりようはあるし」

何か考えが浮かんだようだ、ぱたぱたと埃を払うと、
首を傾げ、ちなみにあれってどれくらいの粘性?と尋ねた。

滝川 浩一 > 「ギリギリでしたね…まぁ、助かったから良しとしましょうよ」

落ち込む少女をフォローするようにそう発言すれば、服の汚れを払いつつ少女の後を追う。
少女の手に鋏のようなものが見えた気がしたが、恐らく何らかの武器を使ったのだろう。あまり考えないようにする。

それより、先ほどの少女との距離。緊急事態で退避するためとは言え、あそこまで接近したのは初めてだ。
少女との距離を思い出し、ぼーっとしつつも頬を赤らめる。
その時、彼女に声を掛けられ我に返る。

「ね、粘性…ですか?いや、普通の鳥黐と同程度ですよ。
ただ量の問題ですね。多ければ多いほど大型の動物を拘束することが出来る。まぁ、常識ですが…」

彼女に説明しつつ、人差し指を立てる。
ただ…驚いたのは自身の異能の"速度"と"精度"だ。
あれだけ速く、あれだけ自身のイメージしたものと近い道具を作り出せたのは自身でも驚きだった。
…まさか、極めれば化けるかもしれない…
そう考えつつ、次の部屋を目指す彼女を追う。
[1d15→12=12]ロール表【修復】
滝川 浩一 > 修復12.
一生懸命修復した石版から読み取った限り、この遺跡は夏に見られる天体を観測するための施設だったらしい。また、当時古代人達の避暑地やリゾートも兼ねていたようだ。学術的な資料も多くあるが同時に遊びに類する遺物も残っていることに君たちは気づくかもしれない。
(バイト代ボーナス特に無し)

次の部屋はルインワームはおらず、代わりにそこかしこに石のかけらが散らばっていた。
よく見たらその石には文字が書かれており、それらをつなぎ合わせれば文章が出来上がりそうだ。

「石版…みたいですね。しかもそこかしこに散らばって…」

床に散乱してる石片をかき集め、石板の修復に力を入れる。
ロール表【修復】
糸車 歩 > ふむう、と唸り、何かを悩みながら、歩きはじめる。
先程の至近距離に気付いた様子はない。

「そっかー。やっぱり量をなんとかすればルインワームの強力な顎でも止められるなら、トリモチ程度でもいいのかな。
さて、次のお部屋はどうかなー?」

新しい部屋を、少年の隣で見回す。
ここにもルインワームはいない。異常発生だと聞いたのだが、先程の数体程度で徘徊しているのが目立つだけで、あらかた駆除されてしまっているのだろうか?

「みたいね。ようやく私たちでもできそうな範囲の仕事が回ってきた気がするわ。
これらをつなぎ合わせると、読めるようになる、のかな?
パズルみたいで面白そう、ちょっとやってみましょう」

少年がかき集めた欠片を手に取り、断面を見比べながら、慎重に並べていく。
大きさもバラバラで苦労したが、何とか読めなくはない文章ができあがる。

「夏の星座……方角……、こちらの説明は温泉……水泳……
ねえ、この遺跡って、古代人のリゾートとか、レジャー施設だったような記述があるのだけど」

少年の方へ振り返り、なぜかちょっと呆れた表情で声をかける。
先程の、門に関係しそうなホログラムは何だったのだろうか。
謎は深まるばかりである。

滝川 浩一 > 少女の言葉を聞き、こちらも呆れた表情をする。

「ええー?ほんとうにござるかぁ?
っと失敬。っとなると、さっきのホログラムは何だったんですかね?
古代人の研究施設か何かかと思ったんだけど…というか古代人のレジャー施設過激すぎませんかね!?」

変な言葉遣いで真意を確認すると言葉遣いを正しそのように発言する。
確かに、レジャー施設にしては門の装置とか落ちてくる針の天井とか過激すぎる気がする。
それとも、古代人は"それらすらも"アトラクションに出来るほど生物としての身体機能が優れていたのか?
主食は岩か鉄か?

途中から変な予想を立ててしまうが、それを振り払うように首を横に振り、口を開く。

「なんか…古代遺跡と身構えてのがっかり感…これが調査って奴なのかなぁ…?」

頭を抱え、そう発言する。