2016/02/15 のログ
ご案内:「レオンの部屋」にレオンさんが現れました。
レオン > 「んー そろそろか…?」
時計を確認しつつも少し落ち着かない

ご案内:「レオンの部屋」にエルピスさんが現れました。
エルピス > 「ごめんね、待たせちゃった?」

 インターホンらしき電子サウンドが鳴り響いた後、扉が開く。
 視線を向ければ、長い栗色の髪をツインテールに結い、ファーの付いたコートを羽織ったショートドレスの少女らしき姿が見える。
 両の手をエコバッグの取っ手に絡ませた彼女?は、勿論エルピスだ。

「こんばんわ、レオン。」

 頬を緩め、小首をかたむけながら懐っこい笑みを向けた。
 ふわり、と、髪が踊る。

レオン > 「いや、大丈夫さ」

エルピスを見れば、自然と笑みがこぼれる

「さぁ、冷えるから中に入ってくれ」

中に通して、扉を閉じる

エルピス > 「うん。」

 促されるままに室内と進み、一角に座ってレオンの戻りを待つ。
 声色も表情も明るく、実に機嫌が良さそうな雰囲気が伺えるだろう。

 エコバッグを抱えたまま、レオンを待っている。

レオン > エルピスの座ってる隣に腰を下ろす
可愛らしい彼女の姿を見て、ポフポフと頭を撫でる

「ありがとな、来てくれて」

エルピス > 「う、ううん。ボクも暇だったし……それに……あっ。」

 心地良さそうに撫でられていたものの、ふとした拍子にそうだ、と、エコバッグの中から箱を取り出す。
 ……チョコレートケーキが出てきた。箱の一部がプラスチックになっており、そこから"そう"だと分かる。
 5号程の大きさの、チョコレートケーキだ。チョコレートケーキ。

「え、えっと……元々男の子だったボクからじゃ嫌かもしれないけど、その、バレンタインにケーキ作ってみたんだ。……どう、かな?」

 ぢぃ、と、不安と期待の混じった視線でレオンを見つめる。
 受け取ってくれるかどうか分からない故の期待と不安か。

レオン > 「そうか ん、どうした…?」

目の前に出されたチョコケーキとエルピスを交互に見る。
もらえないものだと思っていたのか、少し驚いているだろうか。

「俺に、か…? その…貰ったことなっくてな… 凄く嬉しい、です」

照れつつ受け取り、頬が緩む

エルピス > 「えへへ、喜んで貰えて嬉しいかも。」

 へにゃり。
 だらしなく微笑んでみせれば、ぴとりとレオンにくっつく。
 意識した行動、ではなさそうだ。

「……初めて作ったけど、一応食べられなくはない……と思う。」

 自信がないのだろう。言い淀みながらも味について告げる。
 後で食べれば分かる事でもあるものの、実に普通の味。料理のスキルやシステムは備わっていない。
 とは言え、丁寧に作られてはいる。それ故に失敗もせず、レシピ通りの普通の味なのだろう。

レオン > 「そりゃあ、エルピスが作ってくれたんだから嬉しいんだ」

くっつかれれば、そっと肩を抱いて頭を撫でる。
くすぐったいような居心地がいい感覚に浸る。

「頑張って作ってくれたんだから全部食べるさ」

エルピス > 「もう、そんなに喜んでくれるとちょっと照れちゃうかも……。」

 身体を軽く預けたままに撫でられる。
 このエルピス、フルボーグの類故に少々重い。
 重量・重心制御のギミックはあるとはいえ、軽く身体を寄せただけでも少々の重さを感じる、かもしれない。

「でも、無理しないでね? ちょっと作りすぎちゃった気もするし……」

 何しろ5号程の大きさである。
 テーブルの上に鎮座しているであろうそれを見れば、やはり大きかったかなと思うものだ。

レオン > 「本当のことだしな」

少し重いと感じるかもだが、そこは気にしてないようでそのまま撫でる。

「まぁ、一度の食べるのはもったいないから、回数分けるけどな。その方が何度も味わえるし」

そういうことをさらっと言うレオン。
特に悪気があるわけでなく、素直にそう思ってる故の言葉である。

エルピス > 「あ、ありがとう……えっと、でも、お腹こわさないでね?」

 不安げに瞳を覗く。
 保存料になるようなものは入れていない。

「保存料になるようなものは入れてないし、食べ物って当たると痛いし……
 ……変なものとか冷蔵庫に入れっぱなしだったりしない、よね?」

 心配が心配を呼んだのだろう。
 心配とお節介が合わさり、押し掛け女房か母親かと言わんばかりにずれた言葉が飛び出した。

レオン > 「大丈夫さ。それに何日か置いとくんじゃなくてただ、食べる回数を分けるってだけだしな」

心配そうにしている顔を見て頭をワシャワシャする。

「入れてない入れてない。入ってると言ったら飲み物と日持ちする材料だけだな。あとはその日のうちに食べれるものは食べてるし」

心配してくれてる彼女の姿に、思わず笑いが溢れた。
可愛らしい少女の頬をそっと撫でて安心させようと。

エルピス > 「んもう、それならいいんだけど……
 ……それはそれで心配だなぁ……」

 偏った食生活が脳裏に浮かぶ。
フルボーグと言っても食事を楽しむ機能は付けられているし、元々は普通の人間だ。
 このような身でも、かつて人間であった頃の感覚は残っている。

「……えへへ。」

 頬を撫でられれば嬉しそうに微笑む。
 安心したし、思いっきり意識から流れた。
 

レオン > 「割とちゃんと考えて作るんだがな… 今度、エルピスに作ろうか…?」

そんなことを言ってみる。
少し細いように見えるが、体つきはやっぱり男性。
ついてるところもあれば引き締まってるところもちゃんとある。

「やっぱり笑ってると可愛いな」

つられて一緒に微笑む。
撫でる手はゆっくり、そっと撫でてる。

エルピス > 「あ、それは楽しみかも。えへへ、何作ってくれるのかなー……」

 思わず頬が緩む。にやける。もとい、先ほどから緩みっぱなしである。あった。
 ……触れた感触から、やっぱり男だよね……と、変わり果てた自分の体と比較してしまったのか、一瞬だけ僅かな憂いを見せた。

「もう、レオンったら……」

 からかいの言葉ではない事は分かっている。
 だからこそちょっと恥ずかしくもなりつつも、再び笑みを浮かべてみせた。

レオン > 「エルピスからなんかリクエストあればそれを作るけどなー?」

少し陰る様子に、ただ黙って抱き寄せる。
自分が何かしてあげられるわけではないことは分かっている。

「うん、エルピスは可愛い」

エルピス > 「んもう……」

 頬を膨れさせて照れとか陰りとか諸々をごまかす。
 料理は何が良い、と、問われれば――

「……あ、じゃあ肉じゃがとか食べたいかも。最近食べてないし……
 昔はいとこのお姉ちゃんとよく食べたんだ。えへへ……」

レオン > 「はは、悪かった」

悪いとは思ってないが、そう言う。
抱き寄せたまま頭を撫でてる。

「わかった、肉じゃがな。今度、エルピスに作るからな」

エルピス > 「うん。楽しみにしちゃうね。」

 くす、と、微笑みを一つ浮かべて頷く。
 ……繰り出す話題が途切れたのだろう。一度、静寂が場を包むか。

レオン > 「あぁ…」

途切れた話題、包み込む静寂。
だが、不思議と重くはなかった。
隣で身体を預けてくれる少女を愛しいと想うが、相手はどうだか。
今はただ静かに頭を撫でるだけにする。

エルピス > 「んっ……」

 心地良く身を寄せ、身体を許している。
 エルピスの装いは少々気合の入った女の子らしいもので、出会った当初ではチョイスしなさそうな装いだ。
 ……チョイスがロリータ色の強い可愛さに偏りがちなのは、
 元々のエルピスが持つ女の子への好みが反映されている気がしなくもないが。
 所謂、おとなしい男の子を殺す服がなんとかかんとか、とやら。
 
 そのまま暫くの時間を過ごし、気が付けば日付の変わる一歩手前。

「……あっ、いつの間にかこんな時間……。」

レオン > 出会った当初に比べ更に女の子らしくなっている彼女に、理性がぐるぐるしてるのをなんとか抑えてる。

そんなことをして、あっという間に時間は過ぎた。
「そろそろ戻るか…? それとも…」

泊まっていくか…?
その言葉を言う前に飲み込んだ。
困らせるだろうっと思ったからである。

エルピス > 「ええと……」
 
 ちら、と、時計とレオンを交互に見ている。
 ……決めあぐねているのか、中々言葉を出さない。

レオン > 「……このまま泊まっていくか…? 流石に遅いし、危ないから」

決められない様子に聞いてみる。
もし断られたなら、せめて部屋までは送るつもりである。

エルピス >  ――恐らくは同じ"男子寮。"
 危ないもなにもないのだが、其処に気づく様子はない。。

「あ、う、うん。危ないもんね。
 きょ、今日は止まって行こうかなー……」

 照れと恥じらいがまじり、視線をあちこちに逸らしながらも頷く。
 エルピスが男子寮に住んでいる事については改めての説明を省くが――乗り気、の様に見える。

「……あ、でも、着替え……
 ……借りて良いパジャマとかタオルとかって、ある?」

レオン > こんな子をこんな時間に歩かせたら危ない。
ましてや、男子寮。
そんなことが頭によぎる。

「わかった。」

照れてる様子にぽふっと手を頭に乗せる。

「まぁ、家から持ってきて洗ってあるのがいくつかあるが、それでいいか…?」

エルピス > 「うん。大丈夫だと思う。」

 胸で伸びないかなとも一瞬過ぎったものの、むしろぶかぶかかもしれないと判断すれば懸念を置く。
 いずれにせよ、こく、と頷いた。

「……ぁ、シャワーとかも借りちゃって大丈夫?」

レオン > 「わかった、出してくるな」

そして、箪笥を開けてタオルとパジャマを取り出す。
サイズは思った以上のぶかぶかではないだろうが、大きい。
なぜなら、こっちに来てから大きくなったせいで着れなくなった服だからである。

「あぁ、ゆっくりしてくれ」

エルピス > 「ん……」

 すん、と匂いを嗅いでしまう。
 レオンの匂いがした。
 ちょっと大きい、かな? なんて思ったりもして――

「それじゃあ、借りちゃうね。…………う、うん。」

 一瞬、冗談めかして覗かないでねとでも言おうかとも考えたものの、
 発展させて一緒にお風呂に入る所もまで妄想してしまい、顔を赤らめて言葉をつまらせた。

 ……妙な沈黙の後、脱衣場へと向かった。

ご案内:「レオンの部屋」からエルピスさんが去りました。
レオン > その姿を見送り、ベッドに腰掛ける。

「俺、今日大丈夫かな…」

ぼんやりと独り言を呟き、出てくる彼女を待った。
その後のことは、神のみぞ知ることだろうか。

ご案内:「レオンの部屋」からレオンさんが去りました。