2016/09/24 のログ
ご案内:「常世保健病院・周辺」に滝川 浩一さんが現れました。
ご案内:「常世保健病院・周辺」に鬼灯花蓮さんが現れました。
滝川 浩一 > 時刻は既に深夜。
病院周辺に設けられた道路は時間のためのか、人通りも車通りもほどんどなく、均等に配置された電灯がぼんやりと周囲を照らしていた。
そんな中、一人の少年が歩行者用の道路を歩く。

目を細め何かを見ながら歩を進める。
傍から見ればわからないだろうがこの少年、すぐそこにある病院の患者である。

既に患者の多くは消灯しているが何故この少年だけ外に居るのか。
実は長い病院生活に嫌気が差し、ふと脱走してやろうと決意したのだ。

率直に言うと脱走は簡単であった。
というのもほとんど異能頼りであったが…

「…こっちか?」

脱出して何をするか。とりあえず同居人である彼女に会おうと歩を進めていた。
以前送られた矢文の『魔力の糸を手繰り寄せ 縁を歩み寄れ』とやらを実践しているところだ。
いまいち何をやればいいかピンと来ないが、魔力の糸とやらが見えたようでそれを辿っている。

鬼灯花蓮 > 目を瞑れば 魔力の糸が見える―そんな眉唾物の縁の辿り方をしている。
普通の人の魔力は細い糸の様なものだが、とある少女の魔力糸は赤く黒く言うなれば、血の如き色合いの糸だ。

その糸の先は病院からは程無く 遠くも近くもない 病院からは死角になりうるとある通路でもありました。
その通路は均等に配置された電灯が照らすありきたりの通路であり、その一つの電灯の下にいる少女の姿。


「…来たか。遂にやってしまいましたなぁ?」

何を。彼がここに来た つまり 病院から脱走した事を示しているのであり、それをニヨニヨとした顔で
挨拶よりもそう言葉を投げかけるのです。

滝川 浩一 > 目を細め、糸を辿るとふと、電灯の下に見慣れた赤黒の存在が居た。
その人物はニヨニヨとした顔でこちらに声を掛けてくる。

「うっせ、お前だって期待してたんだろ?」

照れ隠しにそう言って、今度はこちらもニヨニヨを返す。
手紙にこう書いたのは恐らく彼女自身も会いたかっただろう、という彼の中での予測を立てていた。
実際、彼女の様子を見るとそうではなさそうだが…

「まぁ…何だ、久々に会えて嬉しいよ。ソニア」

ニヨニヨを解除し、頬をかくとそのように改めて挨拶をする。
手を差し出し、握手を求める。

鬼灯花蓮 > 大凡 赤と黒の色合いで構成されている少女の形を成した何か。
ニヨニヨ顔を引っ込ませて でも何処となく愉しんでいる顔でもって寄りかかっていた電灯から離れて歩み寄り

「 ナニに期待? 若いのだから回復も早い。が、無理はしないことだ」

手紙にはちょっと本音を漏らしたが 現状はそれをおくびにも出さない。
病院には敷地には入ったものの病室そのものには侵入を果たしていない。
理由は色々とあるのだが、それは割愛という事で。

「久方振りではある。浩一よ」

握手か、手を差し出されて優しく握り返そう。
そこは握手だけに留めたのだ、ドサクサに唇にキッスは致さない。

「ん、色々とあると思うが 話とは何ぞ?」

滝川 浩一 > 「相変わらずクールだな。少しは甘えてもいいんだぞ?」

寂しいだの、会いたかっただのの感情や表情を微塵も出さない彼女にため息交じりにそう返す。
その様な表情を出さない代わりに自分を揶揄った時はニヤニヤと愉悦に浸ったような笑顔だけは漏らす。
ため息を吐き、彼女と握手を交わすとその後の問いに数秒、間を空ける。

「話…いや、具体的に何があるって訳じゃないけど…少しばかり会いたくなってな」

苦笑いをしてそう伝える。
別に何か重要な話があったがために魔力を辿ったわけじゃない。
単に数日間、会ってなかったので会いたかったというだけだ。
また馬鹿にされるだろう。そんなことを考えていると少し気になったことがあり、口を開く。

「そういや、お前って俺が居ない時の魔力供給はどうしてたんだ?」

鬼灯花蓮 > 「……甘える。急に甘えだしたら不気味しかないと思うんだが。」

恐ろしいだろう。感情と表情が欠落状態の高位精霊たる少女が急に猫なで声と甘ったるい仕草で甘えだしたら、
精神異常と何か呪いにかかったとしか―似た様な事はつい此間ヤンデレ気味な事だったら―やらかした!
どちらにしろ まだ 殻か壁を構築している様な気がするが、無表情で言い返すのだ。
握手は終わり手が離れれば 再び腕組をして 何もない場所に腰かける様に 少し宙に浮いて腰かけてしまい。

「  そう。  」

余り無駄にも喋ろうともしない。出会わない便りがない
つまり 報告する必要もない・便りがないのは元気な証拠と捉えているらしく、こう日が空いて出会っても

様子が変わらないのだ。これが素なのか はたまた、

「  ん、日向ぼっこし、周辺に漂う魔力を取り込んで栄養源にする。
   時間はかかるが 半日も日に当たれば一日分を取り込む事ができる。」

聞かれた事は きちんと答えるが 間がどうしても空く。

滝川 浩一 > 「そうか?俺は大丈夫だぞ」

彼女の発言に首を傾げそう返す。
確かに何の感情も示さなかった相手がいきなり甘え出したらそれはそれで恐ろしい。
が、この少年に限っては目の前の相手のヤンデレ状態を目の当たりにしている。
その為、今更甘えモードになってもそこまでビックリすることはない。というかヤンデレ状態を体験してしまえば他が何ともないように思えてしまう。

「あぁ……ダメだったか?」

少し宙に浮いていることに驚きつつ、そのように返す。
何故だか彼女に機嫌が優れてない…ような気がする。やはり深夜に会いに行くのはダメであったか。
相手の感情が読み取れない、しかし何故発言に間が開くのだろう?

「もしかして…怒ってる?」

魔力供給の話について、しっかりと取れているようで安心すると同時に恐る恐る彼女にそう聞いてみる。

鬼灯花蓮 > 「  大丈夫でもないだろう。  だ、が 言葉遣い位は直さねばと思う」

感情がないのは継続してしまっている。声のトーンも代り映えがない。
彼と契約をして何か変わったことがあったか? 特に代り映えがない。
何も変化していないのだ、変化なさ過ぎて最近 こちらから言葉遣いを変えようかと思ったくらい。
だが、感情及び表情が乏しすぎるので、俗にいう彼が好きそうな本を選ぶとしても メイドな丁寧な言葉を使ったら
立ち振る舞いが祟ってどことなく不気味なメイドが出来そうな気が。

「…    ダメでも御座いませんわ。   」

考えてから喋るのだ、そりゃあ間が空く。
言葉をあえて選びそして整えてから言葉を口にして喋る・返事をする。
即言い返すとかがない。即言い返している時は大方 異常な方。

「   いいえ。怒りは特に抱いておりませんわ。   」

怒ってもいない。よく勘違いされる方。
肩をすかして宙に浮いたまま足を組みなおし。

滝川 浩一 > 「いや、言葉遣いっていうか感情がだな…」

もしかして、精霊や竜は感情や表情に乏しいのだろうか?
トーンも何も代り映えの無い様子を見て、自分の存在が彼女にとって重要なのか、少し心配しだした。
目の前の彼女が友人の半人半刀のように感情が豊かでこちらに甘えてくれるならどれだけ嬉しいだろうか…
まぁ、向こうは主の方が恋愛等に乏しいわけだが。

「…御座いませんわ?」

ポカーンとして相手の言葉をそのように復唱する。
気でも触れたのか、相手の表情を確認するが特に変わった様子はない。

「えっと…そのお言葉遣い、どうされましたの?」

メイドというより、どこかのお嬢様のような口調になった彼女に一応乗ってあげつつそう聞く。
怒ってないというのは解ったがどういうつもりでこの言葉遣いを…
そうか。もしや、アルバイトをするために敬語を習っているのだが、勘違いしているのか!

と勘違いをする少年。

鬼灯花蓮 > 「   精霊の時は特に感情について問われませんでしたし。  」

精霊の時とその前の竜の時は その姿―人ではないときは表情なんてなかったともいう。
問われることなく この様な異世界にきて彼と契約をしたのがつい此間。つまり急に表情と感情について豊かに、と
されても急に出来ないのであり、長い目で手紙や念話で表現を豊かにしたくらいで
まだまだ 面と向かって甘えるというのは遠い事。

「    ご主人様と私 というシリーズ本に御座います、
     ダメな私―一介のメイドがご主人様に返す言葉遣いを使用致しましたの。」

その物語は 落ちぶれた令嬢たるメイド―私が急成長した家柄の―俗にいう成り上がりな坊ちゃまとの
めくるめく愛と欲溢れる淫靡な物語な本。その本のメイドは言葉遣いがメイドではないどう見ても令嬢丸だしな口調で
坊ちゃま―ご主人様とのやり取りがベットの上でも変わらなかったという―物語が進むにつれて
坊ちゃまがメイドを躾けていくのだが、地味にそのシリーズが長く。

アルバイト そもそも この少女に務まるかどうか…。

「    無理が御座いました。   」

感情と表情が欠落中である、それはある種致命傷であったとも。

滝川 浩一 > 「……だろうな。精霊に必要なさそうだし」

腕を組んでそのように返す。
精霊界や精霊王など、念話や手紙でのやり取りで大体察しがついた。
力こそ精霊界で重要な要素であり、感情は不要…と言ったところか。
400年以上、感情も無しに生きている彼女にいきなりそれを要求するのは難易度が高かったかと後悔すると同時に『何やってるんだ自分は』と彼女の気持ちを察せなかったことに申し訳なさを感じる。
まだまだ甘えさせるのは無理か、と少し落ち込むと次の発言に目を見開く。

「なっ…おいおい…」

丁重にタイトルを申す彼女に頭を抱え、ため息を漏らす。
そのタイトルとシリーズ、自分の持っている…所謂艶本とやらだ。
一話完結の薄っぺらい物語と思ったらこれまたストーリーが長いのなんの。
自分の性格上、漫画は全巻揃える派なので新しい本が出るたびに買ってはいるが終わる気配がしない。
というかどんだけ躾するのお坊ちゃま!?

「そうだ。やめておこう。うん」

彼女の背中をさすり、励ますようにそう返す。
余り無理をしない方がいい。うん。

鬼灯花蓮 > 「  ご理解頂けまして何よりで御座います。 」

そもそものスタートが終わっている。完全に縦社会的な体育会系な精霊界で過ごしていた場合、
感情と表情はなくても平気だった。急にそれらが必要とされても、難しくそしてこれから身につくかは未知数な事。
だが スタート地点は終わっていたが、途中から とある本を教材にし始めた。

それが とある艶本の漫画版 「ご主人様と私」。既に45巻出ており終わる兆しがない。
地味に長く 地味に躾けとしての教材のレベルが高いとも。
それは常識のある者からしたら 教材に向かないと言われるかもしれないが分かっていなかった。

「  であるので、……疲れます。」

頑張りました、はぁっと溜息を吐いて。
背中をさすられ 丁寧な口調は終わりを告げた。急に唐突に何時もの口調になる。

滝川 浩一 > 「あぁ…何とかな」

精霊界の縦社会や体育会系などを何となく理解したようでそう頷く。
今の人間社会ではむしろ表情や感情が重要視される。その為に今の社会では彼女は生きづらいだろう。
そんな彼女がどのようにして今の言葉を会得したのか、大体自分の持っている本のせいだ。

あれを隠すのには苦労したが終わる気配がないのでもう隠すのはやめようかと考えている。
元々男子寮であるため隠す必要はないのだが、目の前の少女の出現により…
ともかく、あまりあれを教材にするのはオススメしない。うん。

「いや、済まなかった…」

頑張って丁寧な口調を使っていた彼女の背を尚も擦る。
流石に無理をさせ過ぎたかとこちらも反省をした。

鬼灯花蓮 > 【続きは後日となりました】
ご案内:「常世保健病院・周辺」から鬼灯花蓮さんが去りました。
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