2017/04/03 のログ
ご案内:「生徒指導室」に龍宮 鋼さんが現れました。
龍宮 鋼 >  
(生徒指導室と書かれた教室に、教師と生徒が向かい合って座っている。
 生徒の方は椅子を斜めに傾け、脚を組んで非常にデカい態度を取っていた。
 教師の方はそれに気圧されてしまい、注意も何も出来ない様子で。
 それなりに有名な不良である龍宮鋼が相手ならば、致し方ないだろう。)

――別にやる事ァねーしよ。
センセーから呼び出されていかねェ理由もねェし。

(よくきたな、と意外そうな声を掛けられれば、下らなさそうに答える。
 そう言うとおり、別に何か悪さをしたわけではない。
 不穏な組織を立ち上げて血なまぐさいドタバタをやらかしてはいるが、それはそれ。
 組織の名前やらなんやらは知られているだろうが、やっている事は少なくとも表の人間にまで知られるほど考えなしにやっているわけではない。
 進路の相談と言われたなら行かない理由はない。)

龍宮 鋼 >  
進路っつってもなァ。
俺まだ三年だしよ。
こないだ会社立ち上げてっし、別に考える事もねーんだけど。

(怪しげな組織の事は、表向きは人材派遣の会社と言う事になっている。
 だから自身の進路は卒業したらそのまま業務に集中するだけの話なのだけれど。
 そんな答えを聞いた教師は、なにか言いづらそうに言葉を濁す。)

――アイツはアイツで何とかするだろ。
風紀委員やってんだし、成績も悪くねェんだろ。
ならそれなりに選択肢多いじゃねェか。

(どうでも良さそうな答えに、教師の方が驚いた顔。
 確かに少し前は自分から「彼女」の事を口にするどころか、聞かれても知らぬ存ぜぬの一点張りだったのだから。)

んで。
後なんだ。
授業もそれなりに出てんだろ。
日数足りねェっつー事も――あ?

(授業はサボりがちだがそれなりに顔は出している。
 必要最低限の教科も選択しているし、こうして三年生へと進級出来たのだから留年の危機というわけでもない。
 が、教師から告げられた言葉と、渡されたプリントの文字を見て眉を顰めた。)

龍宮 鋼 >  
(「素手による違反学生の捕縛方法研究会」と書かれたプリント。
 そのプリントと教師の説明によると、基本的には風紀委員主導の集まりだとか。
 だが風紀委員会の公式なものではなく、一部の有志が行うものらしい。
 だから各人が行っている自主的な訓練や稽古の延長のようなものだ。
 しかも風紀委員だけではなく、一般生徒――有体に言ってしまえばケンカ慣れした学生だ――からも役に立つ技術を学んだり、逆に暴力から身を守る為の技術を一般生徒に学んでもらおうと言ういともあるらしい。
 「龍宮はなんだ、ケンカとか、慣れてるだろ。――教師としては褒められたモンじゃないが」とこちらの顔色を伺いながら言葉を続ける教師。
 それを聞き流しながらそのプリントを流し読みして。)

――ま、気が向いたらな。
で、他には?

(そう言ってそれを机の上に放った。
 教師から追加の言葉が無い事を確認し、立ち上がる。)

――あァそうだ、センセー。
「もし」借金とか金の事で困ってる事あんならよォ。
――チカラんなるぜ。

(その言葉にびくりと肩を震わせる教師。
 それをニヤリと笑いながら机に手を付き、言葉を放つ。
 そうして自身が教室を立ち去った。
 後には教師と、机の上に置かれた自身の名刺だけが残る。)

ご案内:「生徒指導室」から龍宮 鋼さんが去りました。