2015/09/23 のログ
ご案内:「とある女の部屋」に『ウィザード』さんが現れました。
■『ウィザード』 > 今、女子寮に向かう道中だ。
昨日、常世公園から魔術を用いて立ち去った。
防御や回避に分類される氷系統の大魔術を使用して蒼穹の攻撃を回避した、その後に。
「奴は、破壊神ソラと名乗っていたな。
あれ程の魔術を扱える破壊神をこの『ウィザード』が忘れるはずがない」
誰にも聞こえないような小さな声でニヤリと笑う。
それにしても、その破壊神ソラは面白い事を言っていたな。
『ウィザード』はいつもにまして邪悪な、いや邪悪すぎるとも言える笑みを浮かべながら、その顔を右手で隠す。
そして、宝具『デーモンズ・ロッド』がわずかに黒く煌めいた。
「『──奴は、“世”を神霊と言ったな。
この『ウィザード』に限って言えば、その表現は的を射ぬいているからこそ、あの破壊神は恐ろしい──』」
その言葉を発する『ウィザード』は、普段と雰囲気が違っていた。
さらに、普段の一人称“私”が“世”に変わっていた。
その時の『ウィザード』は、とてつもなく邪悪だった。
何か、物凄くどす黒いものの片鱗を一瞬だけ現した、そんな感じだ。
だがすぐに、元の『ウィザード』の冷静な表情に戻り、顔から右手を放す。
そして、女子寮に向かって行った。
今朝、『ウィザード』は入学手続きを済ませ、正式に常世の学生になっている。
つまり、女子寮にも普通に入れる立場になったというわけだ。
向かった部屋は、昨日公園で誘惑した女の部屋だ。
■『ウィザード』 > その女の名前は姫川ほのかという。
『ウィザード』は、ほのかの部屋にお邪魔する。
「やはり貴様は、この私を求めたか。
お邪魔させてもらおう」
ほのかは昨日、『ウィザード』に誘惑されてしまった。
彼女は今、『ウィザード』により悪意を引きだされようとしているのだ。
今すぐ、悪意を増幅する魔導薬を与えてもいいかもしれないが、じっくりと確実にいこう。
「昨日は、すまなかったな。
邪魔が入ってしまった。
だが今日は、誰の邪魔も入らないはずだ」
そう言って『ウィザード』が取り出したのは黒い球体。
その黒い球体の効果は、相手が球体の持ち主に対して性的欲求を抱かせるというもの。
自分を好いてくれている人にしか効力がないので、使いどころは難しい。
だがほのかは、昨日口説いた事で『ウィザード』を好意的に思っている。
まずは性的欲求で気分を解放させる。
性の欲望を感じている時に、それを悪意に変えていく。
人は欲望で塗れた生き物だ。欲望に抗い辛い生き物だ。
少し雑談する内に、ほのかはベッドに寝転がった。
『ウィザード』も自然な仕草で、ベッドに座る。
そこでまたしばらく雑談。
■『ウィザード』 > そこで『ウィザード』が性的に興奮する言葉を少しずつ投げかけていく。
そして自然な流れで、『ウィザード』はほのかの服を脱がしていく。
スカートも脱がし、そしてブラに手をかける。
「姫川ほのかよ。
何も恐れる事はない。
貴様は、ただ力を抜けばいい」
それからしばらく、時間が経過する。
ほのかは裸のまま息を荒くしてベッドで寝そべっているが、『ウィザード』は服を着たまま平然としていた。
「貴様は、自分の異能に劣等感を覚えている。
そうだな?
さぞ、みなを見返したいと思っているだろう?
強化された自分の力を見せつけたいだろう?
私が、それを可能にしよう。
私が、そんな貴様を受け入れよう。
貴様が求めるのは、何だ。
そうだ、力だな」
『ウィザード』が次に取り出した黒い球体は──。
■『ウィザード』 > 『ウィザード』の手で性的欲求を満たしたほのかは、さらに『ウィザード』を求めるようになっていたのだ。
だからほのかは、『ウィザード』の言葉により簡単に悪意を増幅させる。
それが『ウィザード』の計画とも知らずに、ほのかは騙されていく。
悪意が増幅した状態の方が、この魔導薬は効きめがでる。
「ならば、力をくれてやる」
『ウィザード』が取り出した黒い球体は、ほのかのお腹を突きぬける。
その球体は、悪意を増幅する魔導薬。
それを投入されて、ほのかは悲鳴をあげる。
『ウィザード』の口は、だんだん歪んでいった。
うまくいった……。
これで『悪意増幅(ダーク・マリス)』の患者が一人。
あとは空気感染して、何もしなくても勝手に同じ表情の患者が増えていく。
『悪意増幅』は、人を悪意で狂わせる。
やがて、ほのかも平気で人を虐殺する程の悪意に包まれるだろう。
ほのかは『悪意増幅(ダーク・マリス)』の感染源となるのだ。
「その力を存分に振るうがいい。
そして、貴様の思う通り、みなを見返すがいい」
しばらくすると、魔導薬を投入されたショックでほのかは眠ってしまった。
それを見た『ウィザード』は、ほのかの部屋を後にする。
ご案内:「とある女の部屋」から『ウィザード』さんが去りました。