2016/06/20 のログ
鬼灯 怜奈 > 「ああああ、美国さんんんん!!!?」
「やべーぞ、レイプだ!」

なんとか体制を整えようとする美国機。
が、しかし頭部を掴まれ幾度となくコンテナへと打ち据えられ、地面へと無残に転がった。
唯一の武装であるマシンガンも、右腕ごと踏みしめられ胴部とは離れ離れ。
あろうことか怜奈機に拾い上げられ、その銃口は主人に向けられていた。

「懺悔、するか?」

美国は静かに首を横に振る。
マガジンに残されていた全ての銃弾が美国機に注ぎ込まれ、完膚なきまでに破壊された。

ゲームエンド。
会場の大型モニターに大きく映し出されたその文字を合図に、コクピット型筐体が白煙を上げて開く。
歓声。怒声。様々な感情が入り乱れた声が飛び交い、その下から怜奈が這い出てくる。

鬼灯 怜奈 > 「美国さん大丈夫ですか!?」
「あいつ……俺たちの美国さんになんてことを……!」

美国を筐体から担ぎ出す取り巻きたち。
敗北の結果など微塵も想定してなかったのか、慌てふためいている。

「……おめーも大変だな。」

「よしてくれ。これも戦いさ。勝ちもすれば負けもする。」
「それは君がよく知っているだろう?」

「……。」

「これで君も晴れてランカーの仲間入りだ。僕の77という数字、受け取ってくれたまえ。」

タイタニックギアには上位実力者100名までをランキングとし、記録するシステムがある。
数多のプレイヤーの中より上位100名。その重さは計り知れない。
美国ほどの実力者ですら、77位とあれば想像を絶する世界である。

「これからの活躍を期待しているよ。ランカー。」

晴れやかな笑顔を見せる美国は、取り巻きとともに踵を返す。

……が、そこを引き留めるのは怜奈。

「光栄だぜ先輩。だがな、アタシはそんなもんよりもまずその紫もやしの収穫をしたい。わかってくれよ。」

「な。」
「なああああ!!!!!」

怜奈の手に握られていたのは電動式のバリカンは、無慈悲な唸り声を上げた。

「「み、美国さああああああああああああああああんんんん!!!!」」



店先から出ていく怜奈の顔は、とてもにこやかで充実感に溢れていた。
次回へつづく。

ご案内:「◆特殊Free(過激描写注意)1」から鬼灯 怜奈さんが去りました。